「機能性表示食品」の青汁と「トクホ」「普通の青汁」との違い

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青汁は、一般食品、特定保健用食品(トクホ)、そして機能性表示食品の3つにわけることができます。

一般食品の青汁は機能性の表示がなされていない製品です。これが最も多いです。

問題はトクホと機能性表示食品です。効果が高いのか、そもそも何が違うのかなどの不明点がある方も多いことと思います。

今回は、特に保健機能食品の中でも機能性表示食品に的を絞って詳しく解説します。

機能性表示食品の青汁はこれからも増えていくと思われます。

サプリメントなどの届け出も増えていて、テレビ通販でも「機能性表示食品なんですか~!すごいですね~!」と連日のように放送されています。
でも、ホントにすごいの?なにがすごいの??

この記事を読めば「機能性表示食品」が本当にすごいのかどうか自分自身で判断がつくようになること間違いなしですよ!


もくじ

青汁には保健機能がついたものもある

青汁はそもそも野菜の搾り汁ですが、保健機能食品として認定されているものもあります。

まぁトクホのコーラもあるくらいですから驚くことでもないのですが、この機会にトクホと機能性表示食品が何なのかということをバシッと理解しましょう!

その前にひとつだけ。青汁を好んで飲んでいる皆さんは分かっていると思いますが、「機能性食品じゃない青汁=効果がない・効果が弱い」ということはまずありません。

その理由は、特定の効果を表記できないだけであって、野菜の栄養・搾り汁は健康に不可欠であることは人間が肌で感じているものだからです。
制度を正しく知って、本当に必要なものを自分で選べるようにしておきましょう。

機能性表示食品とは?

消費者庁の定義によると、機能性表示食品は

事業者の責任で、科学的根拠を基に商品パッケージに機能性を表示するものとして、消費者庁に届け出られた食品です。

となっています。

機能性表示食品制度ができたのは2015年4月なので、まだまだ新しい仕組みですね。

トクホは1991年(平成3年)にスタートしているのに、なぜあたらしい制度を作ったのか、消費者庁の回答はこうなっています。

機能性を表示することができる食品は、これまで国が個別に許可した特定保健用食品(トクホ)と国の規格基準に適合した栄養機能食品に限られていました。

そこで、機能性を分かりやすく表示した商品の選択肢を増やし、消費者の皆さんがそうした商品の正しい情報を得て選択できるよう、平成27年4月に、新しく「機能性表示食品」制度がはじまりました。

トクホという制度はあるものの、その認可を受けるには、ものっすごい金額のお金と時間がかかります。言ってしまえば潤沢な資本のあるメーカーじゃないと認可にむけて動けないという状況が現在も続いているんです。

でも消費者のことを考えるとこれではいけないと考え、科学的根拠に基づいた機能をメーカー責任のもとで分かりやすく表示することを許可したのが機能性表示食品なんです。

消費者庁の定義・回答は「消費者庁「機能性表示食品」って何?(PDF)」より引用させていただきました。

でも、機能性表示食品が「科学的根拠を基にした機能性のある食品」だとするとトクホとの違いはどうなっているのでしょうか。

トクホと機能性表示食品のちがいは?

トクホの定義は

健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、「コレステロールの吸収を抑える」などの表示が許可されている食品。

こうなっています。

文章に書かれてはいませんが、トクホは科学的根拠が「国に」認められているというところが機能性表示食品と最大の違いになります。

★ここまでのポイント

・機能性表示食品
企業責任で科学的根拠を基に機能性を表示してある商品。消費者庁への届け出が必要。

・トクホ
健康の維持増進に役立つ科学的根拠が国に認められている食品。届け出と国の審査が必須。

トクホの製品には「〇〇が気になる方に」という文字を記載することが許可されていますし、機能性表示食品には「おなかの調子を整える」「血圧が高めの方に」などの機能性が表示してあります。

どちらも似たような感じがするのですが、この表示ができるようになるまでの手続き、期間、費用は全くことなります。

機能性表示食品の手続き

消費者庁へ有効性と安全性を証明できる化学的根拠を届けるだけで、企業責任のもと機能性を表示して販売をスタートできます。

証明は、含まれている成分の効果効能などの根拠を提出できれば良いので、過去の引用や論文でもOK。ヒトによる臨床試験なども義務ではありません。取得までにかかる期間は2~3か月、費用は100万円~350万円程度で可能と言われています。

トクホの手続き

成分だけでなくその商品の効果を認可される必要があるため、商品のヒト試験は必須です。申請をしてから認可されるまでにかかる期間は平均4年半もかかり、ヒト試験だけで1億円かけている企業もあります。

トクホと機能性表示食品のちがいのまとめ

トクホは国が認可している、機能性表示食品は企業責任

これがトクホと機能性表示食品のちがいです。
トクホは、莫大な費用と期間をかけて国の厳しい審査をクリアしている製品の、いわば「国のお墨付き」的な食品になります。

一方機能性表示食品は、審査がなく届け出のみの制度なのでトクホに比べるとハードルはかなり低いと言えます。

そのため、消費者庁は機能性表示食品の注意書きに「商品を買う前、摂取する前に、商品に表示されている注意書きや消費者庁のウェブサイトに公開された情報をしっかり確認してください。」と記しています。

これって少々イジワルな視点で見ると機能性表示食品を信用しちゃいけないの?ってことになるのではないでしょうか。

機能性が表記されているのに、なぜその情報の信ぴょう性を確認しなければいけないのか?

その答えは国の認可ではないから、ということになります。

機能性表示食品はトクホとちがって国が安全性と機能性の審査を行っていません。ただし、メーカーから届け出られた情報は消費者庁サイトで公開されているので、ネット環境がある方なら自分で情報を取りに行くことはできます。

機能性表示食品は、その性質から悪質な利用方法が可能な制度と考えることもできます。

機能性表示食品を購入する際は、国は管理しているだけでその企業が提出している科学的根拠の内容までは関与していないということは頭に入れておきましょうね。

トクホと機能性表示食品を見分ける方法はあるの?

トクホと機能性表示食品の見分け方のポイントを抑えておきましょう。

難関をクリアして、はれてトクホ認定を受けた製品には、特定の保健機能とマークを表記することができます。
特定の保健機能とマーク
この人の形をしたマークはトクホ製品を見分けるいちばん大きなポイントですね。

機能性表示食品には「機能性表示食品」という文字と届け出番号が記載されていますが、マークはありません。
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裏には「〇〇が含まれるので××の機能があります」などと書かれていますが、かなり字が小さいのでパッケージの主要な面で機能性表示食品の文字を探した方がわかりやすいと思います。

機能性表示食品には必ず届出番号が記されていて、この番号を使って届け出内容を検索することができます。

◆機能性表示食品の届出情報検索 消費者庁
https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/

機能性表示食品なら青汁じゃなくても検索することができます。

結論!機能性表示食品よりもトクホ青汁の方が良いの?

トクホの青汁はその青汁そのものを使用したヒト試験が行われていて、有効性と安全性を国が認めています。

一方、機能性表示食品は国は管理をしているだけで、審査は行っていません。

答えは歴然という感じがしますが、ここで思い出して欲しいのが最初にお伝えした「機能性食品じゃない青汁=効果がない・効果が弱い」ということはまずないということ。

トクホ・機能性表示食品は、特定の機能についての認可・届け出制度なので、野菜不足を補うためにトクホ青汁である必要はないですし、健康維持という目的でも特定の機能にこだわる必要はないのです。

ただ、コレステロールが気になる、体脂肪・中性脂肪が気になる、血圧が高い、食後の血糖値の急上昇が気になるなど、気になる症状がトクホの表示として認められている機能と一致している場合には、トクホ青汁の方が安心して飲めたり、症状改善に向けて積極的になれることはあるでしょう。

ちなみに青汁マイスターである私(ふたごのひつじ)が今いちばん気に入っている青汁は、トクホでも機能性表示食品でもなく、そういった機能を一切表記できない一般食品に分類されているものです。

青汁は薬と違って同じ製品を飲み続ける必要はありません。今、トクホ青汁を飲む必要があるのか、国の認可ではないが科学的根拠がある機能性表示食品でも満足なのかなど、その都度考えてみるようにしましょう。

青汁部で試した機能性表示食品の青汁はこれ!

この2つの青汁には、どちらも糖についての表示があります。この時点で、保健機能食品なんだなということがわかりますね。
機能性表示食品の青汁とトクホの青汁

左上:大正製薬 大麦若葉青汁
・トクホマークあり
「食後の血糖値が気になる方に」との表記

右下:森永製菓 おいしい青汁
・機能性表示食品の表記と届出番号の記載あり
・「糖の吸収をおだやかにする」との記載あり

ここまで読んで下さった皆様なら、ドラッグストアの棚にこの2つが並んでいたとしても違いがわからずに悩むことはもうないと思います。

「大正製薬 大麦若葉青汁」はトクホ青汁なので、健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて国に認められた青汁ということになります。

森永製菓 おいしい青汁は、企業責任のもとに機能性が表示されている青汁ですね。

違いを深めたところで機能性表示食品の青汁をさらにチェックしていきましょう。

機能性表示食品はトクホ青汁と比較すると価格が安い傾向にあります。その背景にはトクホほど申請に費用がかからないからという理由もあるでしょう。

メタプロ青汁

メタプロ青汁

この写真には機能性表示食品の表記はありませんが、届け出番号B405で登録されていて、2017年4月4日から機能性表示食品にリニューアルされています。

<参考>メタプロ青汁の機能性表示食品の届出内容(消費者庁HP)

機能性関与成分は難消化性デキストリンで、その機能は
・脂肪の吸収を抑える
・糖の吸収を抑える
・おなかの調子を整える

となっています。

全ての原材料はこちら

難消化性デキストリン/有機大麦若葉末/緑茶末/桑の葉末/明日葉末/クロレラ末/モロヘイヤ末

6種類の青汁原料+機能性関与成分の難消化性デキストリンだけでできているとてもシンプルな青汁です。

難消化性デキストリンは水溶性食物繊維になります。
食物繊維の1日あたりの摂取目標量はこちら。

★食物繊維の食事摂取基準(g/日)
6~7歳:男性11g以上/女性10g以上
8~9歳:男性12g以上/女性12g以上
10~11歳:男性13g以上/女性13g以上
12~14歳:男性17g以上/女性16g以上
15~17歳:男性19g以上/女性17g以上
18~29歳:男性20g以上/女性18g以上
30~49歳:男性20g以上/女性18g以上
50~69歳:男性20g以上/女性18g以上
70歳以上:男性19g以上/女性17g以上

<参考>日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要

食物繊維には水溶性と不溶性があり、摂取量の割合は「水溶性食物繊維1割、不溶性食物繊維2割」が目安になります。

メタプロ青汁の1日あたりの目安量は1袋で、この1袋に5gの難消化性デキストリンが含まれているので、1日18gの食物繊維が必要な方なら、水溶性食物繊維はあと1gだけで最低限はクリアできるということになりますね。

実際はここまで数値で表せるものではありませんが、食物繊維は不足しがちなものなので、足りない分を補えるという面では優れていると思います。

メタプロ青汁は、Amazonなどで1,500円程度で販売しています。食物繊維をしっかり補えるのに1日あたり49円は激安です!

遠赤青汁株式会社 遠赤青汁V1

機能性表示食品 遠赤青汁V1
遠赤青汁V1は血圧が高めの方向けの機能性表示食品になります。

◆届出番号:B133
遠赤青汁V1の機能性表示食品の届出内容(消費者庁HP)

ご覧のとおりサプリタイプの青汁で、1日あたりの目安量は30粒とやや多めです。
ただ、原材料は有機栽培ケール100%で、錠剤に固めるための薬剤などは使われていません。

使用しているケールも、栄養がギュっと凝縮される冬場に限定して栽培してあります。この冬季限定栽培ケールを特許製法で乾燥させることで、なんと機能性関与成分である「GABA」の含有量がさらに増えるんです。

遠赤青汁V1にはサンプルが用意されていますので、初回は無料で試すこともできます。申し込みは公式オンラインショップからどうぞ!

※遠赤青汁V1の機能性表示食品登録は
・1250粒
・1250粒用の詰め替え
のみになります。

ただ、メーカーさんに電話で確認したところ、原材料がまったく同じ製品の500粒入りなどは、機能性表示食品登録をしていないだけで、1250粒との違いは内容量が少ないことだけになるとのことです。

500粒入りにも1250粒入りと同じ機能性を期待できると言って良いと思いますが、届け出をしていないので機能性表示食品の表示はありません。ちょっと不思議な感じもしますが、これが制度というものなのでしょうね。

森永製菓 おいしい青汁

機能性表示食品 森永製菓 おいしい青汁
森永製菓 おいしい青汁の機能性関与成分は難消化性デキストリンで、機能性は

・脂肪の吸収を抑え、排出を増やす
・糖の吸収をおだやかにする
・お腹の調子を整える

となっています。

◆届出番号:B536
森永製菓 おいしい青汁 機能性表示食品の届出内容(消費者庁ホームページ)

125ml入りの紙パックタイプの青汁なので、ストローをさせばすぐに飲むことができます。冷蔵庫で冷やした方がおいしく飲めますが、常温でも飲めますし常温保存もOKです。

森永製菓 おいしい青汁の味は、市販の野菜ジュースととてもよく似ています。
エネルギーは1本あたり48kcal。青汁にしてはやや高めですね。でも1日1本が目安量なので、そこまで気にするほどではありません。

味は青汁野菜の苦味やえぐみをりんご果汁が抑えているので、青汁が苦手な方でもスッキリ飲みやすいです。野菜ジュースが飲める方ならおいしい青汁も飲めると思いますよ。

ただ、難消化性デキストリンは食事の前に飲むことがおすすめなのですが、目安量を考えると1日3本は飲みすぎになりますし、コスパも悪くなります。

森永製菓 おいしい青汁は、たしかに子供でも飲めそうなくらいおいしいのですが、1日3回の食事の前に青汁を飲みたい場合には別の青汁をおすすめします。

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