青汁の種類と5つの選び方
現代の日本人の食卓には野菜が不足しがちです。なんだか不調に感じる日が多い、なんて思っていませんか?
その原因は野菜不足かもしれません。
なんだか不調に感じるような気がするのも、摂るべき栄養素が不足していることが原因の一端だと言われています。体が必要としている野菜成分を取り入れるべく、青汁が人気を博しているのも当然のことなのかもしれません。
食品メーカーや製薬メーカー、さらには化粧品メーカーまでが競うように青汁を販売しているため、あまりにいろいろな商品がありすぎて、どれを選べばいいのかわからないということもあるのではないでしょうか。
一見似たように見える青汁にもそれぞれ違いがあります。ここでは青汁の種類と選び方のポイントをご紹介します。あなたに合う青汁を選ぶためのヒントにしてください。

青汁を選ぶための5つのポイント
青汁を比較検討する際には、少なくとも次の5つの視点で比べてみてください。
1.青汁のタイプ(=粉末状、粒状など形状や製造方法)
2.原材料の種類(=働きや味)
3.安全性(=農薬・添加物などの有無)
4.価格や買いやすさ
5.口コミ、評判
どの青汁がよいのかは、青汁に何を求めるのかで違ってきます。例えば自分一人で飲むのか、家族で飲むのかでも選択は異なるでしょう。
それでは上記の視点から青汁を分類し、それぞれの特徴をご紹介していきます。
1.青汁のタイプで選ぶ
青汁には粉末状のものや粒状のもの、冷凍されたもの、フリーズドライなど、製法によって様々な種類のものが存在します。これらにはどういった特徴があるのでしょうか。
粉末タイプの青汁
青汁を粉末や顆粒に加工したもので、水などの液体に溶かしていただきます。中にはそのまま口に含み、水などで飲むことができる商品もあります。
素材本来の味が楽しめるものもありますが、多くの場合飲みやすさを求めて様々な工夫が凝らされています。牛乳や豆乳、ジュースなど好みのものに溶かして飲むことができる粉末青汁。コンパクトで保存が利き、携帯性にもすぐれることから最も人気が高いのがこのタイプです。
ただし、味に対する好き嫌いが出やすいことや、青汁を作る手間がかかること、加工によって失われる栄養成分が少なからずあることなどがデメリットとして挙げられます。
粒タイプの青汁
原材料を一旦粉末状にし、さらに固形に加工した粒タイプの青汁。青汁というよりは青汁成分のサプリメントといったほうがイメージしやすいでしょう。こちらも保存性や携帯性にすぐれていますが、最も特徴的なのは飲む際の手軽さ。粉末タイプの青汁とは異なり「作る」という作業が必要ありません。時間や場所をほとんど気にすることなく飲むことができます。
青汁の味や匂いは苦手だけれど、青汁の栄養成分には魅力を感じるという方には、この粒タイプがオススメです。
デメリットとしては、こちらも加工することで栄養成分が多少失われること、加工の際に添加物が使用されることが挙げられます。粒を口に入れるだけというのが味気ないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ドリンクタイプの青汁
缶や紙パック、ペットボトルに入った、ドリンクタイプの青汁。コンビニ等で1本から手軽に買える商品もあり、野菜不足を感じたときにすぐに手に取れるのは大きな魅力です。
緑茶や豆乳とミックスされていたり蜂蜜が入っていたりと製品によっては味にかなり工夫が凝らされ、ジュースのようにおいしく飲めるものが少なくありません。青汁以外の栄養成分が摂れる一方で、青汁の成分が少なめのものも……。まとめ買いするとかさばること、缶やペットボトルだとゴミが出てしまうことなどが難点と言えます。
冷凍タイプの青汁
青汁を急速冷凍処理したもの。青汁が持つ本来の栄養成分が壊れにくく、鮮度が落ちにくいという非常に大きなメリットがあります。このタイプの特徴は、「青汁そのもの」といった製品が多いこと。
季節によって質や味が若干変わったり、製品によっては苦味があって飲みにくいものもありますが、これらは自然の青汁ゆえの特徴だと言えるかもしれません。電子レンジや水、ぬるま湯を使ったり自然解凍したりと、飲むまでにひと手間かかるのが難点。まとめ買いがほとんどとなるため、かさばってしまうのも欠点です。
フリーズドライタイプの青汁
フリーズドライとは真空凍結乾燥法とも呼ばれる製法で、急速冷凍したものを真空状態で乾燥させたもの。製造加工する際に栄養素が壊れにくいため、素材が持つ力をほとんどそのまま体に取り込めるというメリットがあります。また長期間の保存に耐えうるところもフリーズドライ青汁の利点として挙げられます。
青汁を飲む際には水に溶かす必要がありますが、水に溶けやすいことから手間はそれほどかかりません。元の青汁の風味は比較的損われにくいフリーズドライですが、飲み心地の点で若干滑らかさに欠ける青汁もあります。また、製造にコストがかかることからお値段が少し高めになってしまうのも惜しいところです。
ゼリータイプの青汁
青汁に果汁を混ぜ、ゼリー状にしたもの。リンゴやパイナップルなどのフルーツ味になっているものがほどんどです。青汁特有の青臭さやエグみが消されているので、青汁の味が苦手な方や野菜嫌いのお子様にオススメ。
味が気に入ればおやつ代わりにもなります。コラーゲンなどの美容成分が入った製品もあり、美容目的で青汁を飲みたい方にも適しています。青汁を作るという作業が必要なく、手軽に摂れるのが魅力。袋を開ければそのまま食べられるので、携帯性にもすぐれています。唯一、人工甘味料や香料などが添加されている製品が少なくないのが気になる点だと言えるでしょう。
以上、ご紹介したように、それぞれのタイプにはメリットとデメリットがあります。外出先で飲むことが多ければ粒タイプ、お子様のいるご家庭ならゼリータイプなどというように、ご自身のライフスタイルと照らし合わせて、どのタイプを選ぶべきなのかをチェックしてみてください。
2.原材料の種類で青汁を選ぶ
青汁の素材としてよく使われるものにはケールや大麦若葉、明日葉、桑の葉などがあります。これらのうちの1つだけでできている青汁もあれば、いくつかの素材がブレンドされているもの、全く別の素材がプラスされて作られているものもあります。いずれの場合にも主要の原材料から期待できる働きが推測できますし、中には味が想像できるものもあります。
メインの素材として青汁によく使用されている上記の4つの原材料について、その特徴や効能をご紹介しましょう。
ケール
独特の苦味を持つ野菜。「青汁は不味いもの」というイメージはこのケールの苦さや青臭さに因るところが少なくありません。「緑葉甘藍」という別名を持つことから分かるとおりキャベツに近いルーツを持つ野菜でもあります。
栄養価の高さとバランスの良さは緑黄色野菜の中でもトップクラスで、β-カロテンやルテイン、ビタミンC、E、カルシウムやマグネシウム、そして食物繊維を豊富に含んでいます。野菜不足を補うのなら基本となるのがこのケールの青汁です。
品種改良が進んだ今でもケールの青汁は飲みにくいという意見が多く、最近ではケールの配合量を抑えた青汁が多く登場しています。
大麦若葉
大麦若葉というのはまだ育ちきっていない大麦の葉を収穫したもの。「抹茶のような」と称されることも多いその味にはクセや苦味が少なく、ケールの青汁が飲めなかったという方でも飲みやすいのが特徴です。
ケールに代わってこのところ大麦若葉を使った青汁が主流になりつつあるのは、やはりこの味の部分に大きな理由があると言えるでしょう。
栄養価や働きの点でも大麦若葉は申し分ありません。ビタミン、ミネラル、アミノ酸に加えSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)という特徴的な酵素が大麦若葉には含まれています。この特別な酵素は、私達の健康にとても役立つパワーを秘めていると注目されています。
明日葉
ケールや大麦若葉に勝るとも劣らない栄養価、働きを誇るのが、「葉を摘んでも明日にはまた芽が出てくる」という生命力を持つ明日葉。古来より健康の知恵として使用されたり人間の健康に役立ってきた植物です。ビタミン、ミネラル、食物繊維など豊富に含まれる栄養成分の中にはケールを上回るものも多く見られます。
明日葉に含まれる独自の成分といえば切り口から出てくる黄色いネバネバした汁に含まれる健康成分カルコンが挙げられます。
古くから私達にパワーを与えてくれていた明日葉パワーの源の一つです。
明日葉は一部地域ではまだ食用として重宝されていますが、ケールほどではないにしても、少しクセが強い野菜です。
そのクセの虜になってしまう人もいるんだとか。
桑の葉
昔から健康茶としても親しまれている桑の葉。何と言っても苦味がなくまろやかで飲みやすいのが魅力です。
桑の葉には人の体に不足しがちな鉄分やカルシウム、亜鉛などのミネラルの他、ビタミン、アミノ酸、食物繊維が豊富に含まれています。
特筆すべきなのは、血糖値を下げる効果が知られている特有の成分DNJ(1-デオキシノジリマイシン)が含まれていること。
◆飲み続けてこそ働きが実感できる青汁
単に野菜不足の解消のために青汁を飲むのではなく、「毎日の健康をサポートしたい」「ダイエット時の栄養補給に」などという明確な目標がある場合、味よりはそれぞれの青汁の特徴を重視して青汁を選びたいという方も多くいらっしゃるでしょう。
ただ、青汁は薬ではないので、基本的に飲んだらすぐに何か起こるということはありません。しばらく続けて飲むことが前提となります。それだけに、青汁を選ぶポイントとして「味」は軽視できません。飲むのが苦痛なほどであればストレスになりますし、結局は飲むのをやめてしまうというケースも少なくないのです。
苦味があって飲みにくいといわれるケールですが、他の材料とのブレンドの割合によってはぐっと飲みやすくなります。ぜひいろいろな青汁を試して、自分が飲みやすいと思えるものを選ぶようにしましょう。ケールが合わなければ、ケールが全く使用されていない青汁、例えば明日葉100%のものなどを選んでも問題ありません。
また、栄養の偏りを防ぐため、原材料の違う何種類かの青汁をローテーションして飲むのもひとつの方法です。
3.安全性で青汁を選ぶ
青汁は毎日口にするものだけに、できるだけ頼感のあるものを選びたいですね。今購入しようとしている青汁は、次のような点が明確になっていますか?
各原材料の産地はどこ?製造工場は?
とあるメーカーの青汁は、原材料がどこの都道府県で作られたものなのかを明らかにしています。また、パッケージやサイトには畑や生産者の写真、製造工場の内部の様子などが掲載されています。
最近では店頭に並ぶ野菜にも生産者が表示されていることも珍しくなくなりました。こうした表示だけで青汁の安全性が完全に分かるわけではありませんが、開示される情報の量に比例して製品への信頼性が高まるのは当然の成り行きだと言えるでしょう。
海外の原材料を輸入し、国内で加工した商品にも「国産」と表示できる点には注意が必要です。海外に拠点を持つメーカーの自社管理している畑や工場が生産工程の一部を担うケースもありますが、こうした情報を明らかにしているかどうかも判断の大きなポイントとなります。
もちろん、国産のものであれば何でも大丈夫だと盲目的に考えるのも問題があります。
無農薬?残留農薬の問題はない?
農薬や化学肥料を使用せずに育てられたオーガニック(有機栽培)原料がどうしてもいい!と思う方もいらっしゃるでしょう。
それぞれの好みなので、オーガニックにこだわる方はそういったオーガニックの原料を使用している青汁を選びましょう。
また、どのような品質管理のチェックが行われているかが重要だと思います。
それぞれのメーカーの残留農薬や放射能に関する考え方、チェックの方法を確認し、信頼できるものを選びましょう。
オーガニックにこだわる方は、添加物すべてが悪だ、と考えている方もいるかもしれません。
添加物は使用されている?
青汁の中には甘味料、保存料、香料、着色料、防腐剤などを使用しているものがあります。こうした添加物の中には十分な安全性が確保されていないと言われているものもあるので、注意が必要です。
ただし、添加物の入っている製品が全てダメというわけではありません。例えば甘味料。青汁を飲みやすくするために加えられているものですが、麦芽糖やオリゴ糖、エリスリトールなどは天然甘味料です。
現代はパソコンひとつでいろいろな情報を入手することができる便利な時代になりました。
そのため、添加物についても、自分自身で摂取したくないものを確認し、その添加物が使用されていない製品を選ぶとよいでしょう。
少なくとも、どのような添加物が使用されているのかをきちんと公開している、ということは、信頼感をもてるひとつの基準ではないでしょうか。
4.価格や買いやすさで青汁を選ぶ
青汁を長く飲むのなら、外せないのが価格で選ぶという視点です。一般的に品質と価格は比例すると考えられますが、特に家族で飲む場合にはそれだけコストも掛かってしまいます。とはいえ、値段だけで飛びついてしまうと、思ったような商品や働きが期待できなかったという可能性もあるので、注意が必要です。
青汁を価格で選ぶ場合には、ぜひ1日あたり、1ヶ月あたりのコストで比較してみてください。1日の目安量が1杯(袋)の青汁もあれば2~3杯(袋)としている青汁もあるからです。
通販で購入できる多くの青汁はまとめ買いや定期購入で割引になるサービスがあるので、こうしたシステムを利用してコストを下げるのもよい方法です。「飲んでみたら自分に合わなかった」という事態を避けるために、初回に返金保証を設けているメーカーならなお安心ですね。
5.口コミ、評判で青汁を選ぶ
青汁を購入するにあたって、ぜひチェックしておきたいのが、その青汁を飲んだことのある方の評価です。
人によって感じ方や味の好みが違いますし、もちろん口コミサイトに掲載されている評価が全てではありません。中にはつい疑わしく思ってしまうような口コミも見かけますが、実際に自分で飲んでみたときに良くも悪くも「なるほど」と思える意見が多いのも事実です。
また口コミの件数によって、売れている商品がなんとなく推測できたりもします。
当サイトでも各青汁の口コミや評判を掲載しています。ぜひ参考にしてください。