青汁に含まれる食物繊維(水溶性・不溶性)効果・含有量

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野菜不足を手軽に解消してくれる青汁には、水溶性食物繊維・不溶性食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維といえば便秘を解消してくれる成分としてよく知られていますが、青汁の食物繊維の含有量はどの程度なのでしょうか。また、青汁を飲んだあと、食物繊維はわたしたちの体の中でどんな効果を発揮しくれるのでしょうか。

食物繊維ってどんなもの?

サプリメントやファイバードリンクが人気を博すほど、その有用性が定着している食物繊維。五大栄養素という言葉がありますが、食物繊維のことををそれらに次ぐ、あるいは並ぶものとして「第六の栄養素」と呼ぶことは少なくありません。そんな食物繊維ですが、人の体では消化されることなく排出されることから、かつては食べ物のカスのようなものとみなされていました。

食物繊維とは「人の消化酵素によって消化されることのない、食物中の難消化性成分」をさします。食物繊維がわたしたちの体、とりわけ大腸内の健康に大きく寄与していることが明らかになったのは1960年代の後半ごろに遡ります。大腸癌に対するリスクを軽減する働きなどが報告されるようになり、1970年代に入ってからは食物繊維の効果について、盛んに研究されるようになりました。

日本では厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準(2015年版)」において、18歳から69歳の男性の場合は20g/日以上、同女性の場合は18g/日以上の食物繊維の摂取が目標として掲げられています。しかし、実際に摂取できているのは平均で14g前後だと言われていますので、1日4g~6gの食物繊維が足りていないという計算になります。

1947年の調査では、日本人は1日27g程度の食物繊維を摂取していたことが報告されています。現代の日本人の食物繊維摂取量がここまで減ってしまった理由には、食事の内容の欧米化だけでなく、品種改良などによって野菜に含まれる食物繊維の量自体が減少していることも挙げられます。

青汁に含まれる食物繊維の種類

一般的に葉物野菜にたくさん含まれているものというイメージがある食物繊維ですが、多く含む食材は野菜だけにとどまりません。果物や海藻類、きのこ類などにも食物繊維が豊富な食材は多数存在しています。ちょっと変わったところでは、カニやエビの殻から抽出されるキチン・キトサンも食物繊維の仲間。ドリンクやサプリメントなどを利用したキトサンダイエットも食物繊維の性質を利用した手法なのです。

これらの食材に含まれる食物繊維は、大きく「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類に分けることができます。それぞれどんな特徴や働きを持っているのかご紹介します。

不溶性食物繊維

野菜や穀類、きのこ類、豆類、甲殻類などに多く含まれている食物繊維。セルロース、ヘミセルロース、リグニン、キチン、キトサンなどがあります。不溶性食物繊維はその名の通り、水に溶けない食物繊維で、糸状の細長い形をしています。いわゆる「カス」として扱われていたのが、この不溶性食物繊維にあたるわけですね。

胃や腸の中で水分を含んで膨らみ、便の量を増やすことで腸の蠕動運動を促すため、お通じをスムーズなものにしてくれます。また、繊維の持つ性質から食べるのにある程度の咀嚼回数が必要となり、自然と食べ過ぎを防ぐ効果も期待できます。その一方で、不溶性食物繊維は栄養成分、とりわけカルシウムの吸収を阻害するというデメリットも併せ持っています。

不溶性食物繊維は食卓に上ることの多い食材に多く含まれているので、比較的摂取しやすい食物繊維だと言えるでしょう。

水溶性食物繊維

野菜のほか果物や海藻類、こんにゃく、里芋などに多く含まれている食物繊維です。果物に多いペクチン、こんにゃくの原料となるグルコマンナン、海藻類に含まれるアガロースやアルギン酸ナトリウム、ごぼうなどに含まれるイヌリンなどがこの仲間。合成して人工的に作られる難消化性デキストリンやポリデキストロースも、この水溶性食物繊維にあたります。不溶性食物繊維に比べると、普段の食事では摂取しにくいという難点があります。

水溶性食物繊維は粘性を持ち、水を含むことでゲル化して腸内をゆっくりと動きます。摂った後にはしばらく満腹感が続くため、自然と食べ過ぎを抑えることができます。また、健康にも様々な恩恵をもたらすことが知られています。以下に水溶性食物繊維の効能をまとめてみました。

・コレステロールを吸着し、体内への吸収を防ぐ
・食後の血糖値の急減な上昇を抑える
・善玉菌を増やして腸内環境を整える
・食べ物の中の毒素や体内の老廃物を吸着し、排出を促す
・ミネラルの吸収を促進する
・便を柔らかくして排出させやすくする
・腸内細菌がビタミンB群を合成するのを助ける

食物繊維の量とバランスが便秘への効果を引き出す

不溶性食物繊維は水分を含んで膨らむという性質があります。便の量が増え、大腸が刺激されることで腸の蠕動運動が促されます。このことから、筋力不足や食事の量が少ないことで腸の動きが悪くなる「弛緩性便秘」に効果を発揮します。

一方、水溶性食物繊維には便を柔らかくしたり腸内環境を改善する働きがあります。便通が不安定になる過敏性大腸炎症候群やコロコロとした便になりがちな「痙攣性便秘」に効果的です。

このように、ご自分の便秘のタイプが明らかな場合には、どちらかを意識的に多く摂取するというのも効果的な方法です。ただし、便秘を根本的に改善して健康な腸を作るためにはどちらか片方の食物繊維だけを摂れば良いというものではありません。両方の食物繊維をバランスよく摂取する必要があります。

毎日の食事で野菜を意識して摂ってもなかなか目標値に届かない食物繊維の量ですが、とりわけ水溶性食物繊維は摂りにくい傾向にあります。摂取量とバランスの両面を考えても、食物繊維を青汁で補うのはきわめて合理的な方法だと言えるのです。

青汁の主原料に含まれる食物繊維 含有量の比較

市販の青汁を見渡してみると、大麦若葉、ケール、明日葉、桑の葉などを原料としているものが多く見られます。さらにはゴーヤ、モロヘイヤ、小松菜、ヨモギなどといった原料もよく使用されています。これらにはどんな食物繊維が含まれているのでしょうか。

文部科学省が公表している「食品成分データベース」でこれらの食物繊維の含有量を調べてみました。

★不溶性食物繊維・水溶性食物繊維量(可食部100g中)

ヨモギ    6.9g・0.9g 総量7.8g
モロヘイヤ  4.6g・1.3g 総量5.9g
明日葉    4.1g・1.5g 総量5.6g
ブロッコリー 3.7g・0.7g 総量4.4g
ケール    3.2g・0.5g 総量3.7g
ほうれん草  2.1g・0.7g 総量2.8g
ゴーヤ    2.1g・0.5g 総量2.6g
小松菜    1.5g・0.4g 総量1.9g

大麦若葉と桑の葉のデータは掲載されていなかったため、青汁メーカーでもある山本漢方製薬が発表している100%粉末100gについての数値をご紹介します。(上でご紹介した生の原材料と、加工して粉末状になったものとを比較することはできません。)

大麦若葉  44.6g・2.6g 総量47.2g
桑の葉   45.0g・7.9g 総量52.9g

【参考】山本漢方製薬

各メーカーから発売されている青汁の多くはいくつかの材料をブレンドしています。データ上ではモロヘイヤや明日葉、桑の葉を配合したものが便秘に効果を発揮しそうですが、配合量は各商品異なっていますので、ぜひいろいろなものを試してみて、ご自分のお腹の調子にぴったり来るものを探してみてください。

難消化性デキストリンの効果は?副作用はないの?

難消化性デキストリンはとうもろこしやじゃがいも由来の天然のデンプンを元に作られる、水溶性食物繊維の仲間です。人工的な成分というと危険性はないのかと心配になりますが、摂取量の上限は定められていないほど安全性は高く、それどころかわたしたちの健康に大いに役立つことから、消費者庁からは特定保健用食品(トクホ)表示の認可も受け、多くの食品に使用されています。

それでは難消化性デキストリンはわたしたちの体にどのような効果をもたらすのか見てみることにしましょう。

1.食後の血糖値の急激な上昇を抑制する
2.食後の中性脂肪の上昇を抑制する
3.コレステロールの吸収を防ぎ値を低下させる
4.内臓脂肪を減少させメタボリックシンドロームを予防する
5.ミネラルの吸収を促進する
6.腸内環境を改善する

なお、消費者庁からトクホに認められているのは1、2、6の働きによるものです。

生活習慣病の予防

上記の1、2、3、4の働きから分かるように、難消化性デキストリンの摂取は糖尿病や脂質異常症(高脂血症)、肥満、動脈硬化の予防・改善に効果を発揮します。ひいては高血圧を含むメタボリックシンドロームや生活習慣病のリスクを低減化する働きも大いに期待できます。

ミネラルの吸収の促進

不溶性食物繊維にはカルシウムの吸収を妨げるという特徴があるのですが、難消化性デキストリンは反対にカルシウムの吸収を助ける働きがあります。つまり、不溶性食物繊維の欠点を難消化性デキストリンがうまくカバーしてくれるというわけです。
また難消化性デキストリンはカルシウム以外にも、マグネシウムや鉄、亜鉛の吸収率をアップさせるという報告があります。

お通じの改善

食物繊維というと便秘の解消に役立つことが知られていますが、難消化性デキストリンは便秘だけでなく、下痢の改善にも効果を発揮することが分かっています。その理由は難消化性デキストリンに腸内の善玉菌を増やす働きがあるから。難消化性デキストリンはお腹の調子が変わりやすい方の心強い味方になってくれるのです。

★難消化性デキストリンに副作用はある?
これまでの研究で難消化性デキストリンの摂取による副作用は認められておらず、その安全性は日本のみならず諸外国においても広く認められています。
唯一の問題点として、摂取し過ぎることでお腹が緩くなることがありますが、これは難消化性デキストリンの特徴というよりは食物繊維の特徴だと言えるでしょう。

食物繊維を摂るならこの青汁がおすすめ!

サンスターの健康道場「粉末青汁」

筆者がこれまで試してみた各青汁の成分表示をチェックし、食物繊維の量を比較してみました。1杯あたり1~2g程度の食物繊維を含む青汁がほどんどの中、最も多かったのがサンスターの健康道場「粉末青汁」。1杯になんと3.6gもの食物繊維が含まれており、これはずば抜けた数字でした。平均的な日本人の食生活を考えた場合、この1杯で不足分を十分補えることになります。食物繊維を積極的に補いたいなら、サンスターの粉末青汁をおすすめします。

サンスター「粉末青汁」

神仙桑抹茶ゴールド

ほかにはお茶村の「神仙桑抹茶ゴールド」やダイレクトテレショップの「青汁三昧」も高配合。それぞれ1袋あたりでは1.137g、1.05gと控えめな量なのですが、目安となる1日2袋を飲むと2g以上の食物繊維を摂取することができます。青汁三昧には難消化性デキストリンも配合されています。

お茶村 神仙桑抹茶ゴールド

やわたの「おいしい青汁」

1袋あたりで比較すると、やわたの「おいしい青汁」も1.6gと良い数字です。こちらは乳酸菌が配合されているので、腸内環境を整える効果が期待できます。
やわたのおいしい青汁

いずれの青汁も、不溶性食物繊維や水溶性食物繊維の量までは明らかにされていません。ぜひ実際に試してみて、自分に最も合う青汁を見つけてみてください。

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