青汁は胃潰瘍の予防にも効果があるの?

青汁は胃潰瘍の予防にも効果があるの?
青汁には胃潰瘍や胃炎を予防する効果はあるのでしょうか?

青汁は胃にいい、というとなんとなく意外な感じがしますが、実は青汁にはたくさんの健胃成分が含まれています。

ストレス社会に生きる現代人。胃の調子が良くなくて普段から胃薬が手放せないという方も多いのでは? たとえ胃が丈夫であっても、プレッシャーのかかる場面ではキリキリと胃が痛むなどといった経験のある方もいらっしゃるでしょう。

1日1杯の青汁が、そんなお疲れ気味の胃を守ってくれたら嬉しいですね。
では青汁にはどんな健胃成分が含まれているのかを見てみることにしましょう。

胃潰瘍と胃炎

胃潰瘍とは胃の粘膜がただれ、傷つく病気です。同じく胃が痛む病気に胃炎がありますが、胃炎がごく表面の粘膜のみの症状に留まるのに対して、胃潰瘍はその下の層まで炎症が達しています。ひどい場合には出血したり胃に穴が空いたりすることもあります。

症状として最も顕著なのは強い痛みです。胃炎の場合には空腹時に痛むことが多いのに対して、胃潰瘍の場合には食後に痛みがあります。食べたら痛くなるので食事が取れなくなったり、心理的に食欲が落ちたりするといったことが起こってきます。

胃潰瘍の直接的な原因は、胃酸が過剰に分泌されることなどが考えられます。胃酸の過剰な分泌は体質的なもののほか、刺激物の摂取のしすぎ、過度の飲酒、喫煙、ストレスなどが関係していると言われています。

胃を守る!青汁の有効成分

青汁には次のような胃にやさしい成分が含まれています。特に普段の食事で野菜不足になりがちな方は、これらの成分があまり摂取できていない可能性があります。

S-メチルメチオニン(ビタミンU)

S-メチルメチオニンは別名ビタミンU、あるいはキャベジンと呼ばれる成分です。キャベジンというと胃腸薬の名前を思い出す方もいらっしゃると思いますが、まさしく健胃効果を持つこの成分が薬の名前の由来にもなっているというわけです。もちろん他の多くの胃腸薬にも、S-メチルメチオニンが配合されています。

キャベジンはキャベツから発見されたことからそう名付けられました。ビタミンUとも呼ばれてはいますが、実際にはビタミンとしては扱われていません。ちなみにビタミンUの「U」は潰瘍を意味するulcerの頭文字。ここからもS-メチルメチオニンがいかに胃に関係の深い成分なのかがわかるのではないでしょうか。

S-メチルメチオニンは制酸作用にすぐれています。普段から胃酸過多の状態で胃が痛みがちな方に適しており、胃酸の分泌を抑える、荒れた胃の粘膜を修復する、胃潰瘍や十二指腸潰瘍ができるのを防ぐ……などといった効果が期待できます。

S-メチルメチオニンはアブラナ科の野菜に多く含まれています。キャベツのほか、青汁の材料ではケールやブロッコリー、緑茶などから摂ることができます。

クロロフィル(葉緑素)

植物が光合成を行う際に使用するクロロフィルはわたしたちの健康にも多くの役割を果たしてくれます。クロロフィルは浄化作用にすぐれ、口に含むと爽やかな清涼感があります。この性質を利用して、歯磨きやガムなどにもよく使用されています。また、荒れた胃の粘膜を修復して保護する働きがあることから、胃薬にもよく配合されています。

クロロフィルは緑色の葉を持つものに含まれていますが、特に緑色が濃いものにクロロフィルが多く含まれる傾向があります。青汁の材料ではケールや明日葉などから多く摂取することができます。

スルフォラファン

アブラナ科の野菜に含まれているフィトケミカル、スルフォラファンは強力な抗酸化作用、解毒作用、殺菌効果をもつ成分です。癌の予防効果が注目されるスルフォラファンですが、その研究の過程において、ピロリ菌を撃退する作用も持つことが分かりました。

ピロリ菌とは胃壁に棲みつく細菌で、ヘリコバクター・ピロリ(ヘリコバクテル・ピロリ)とも呼ばれており、日本人では中高年層を中心に約50%の方が感染していると言われています。ピロリ菌は慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃癌などの原因になると考えられ、検査により感染が見つかった場合には抗生剤(+胃酸分泌抑制薬)による除菌が勧められます。

ピロリ菌に感染している方がすでに胃炎や胃潰瘍、胃癌などを発症している場合には除菌も保険の適用となりますが、発症していない方が今後の予防のために除菌する場合には自費診療、10割負担となってしまいます。抗生剤を飲んでも100%除菌できることが保証されているわけではないため(2015年に登場した新薬では90%程度の除菌率だと言われています)、青汁だけでピロリ菌に対処することは難しいでしょうが、予防として青汁を飲むのは十分意味があると言えるでしょう。

スルフォラファンを最も多く含むのは今話題のブロッコリースプラウト。青汁に使用される原材料ではブロッコリーやケールなどに含まれています。

カルコン

「今日葉を摘んでも明日にはまた新しい芽を出す」と言われるほどの生命力を誇る明日葉。栄養価が高く、昔から民間では薬草や漢方薬としても活用されてきました。特に明日葉がよく採れる伊豆諸島では、胃薬として使用されていたといいます。

最近では強力な抗酸化作用と抗メタボ効果、血液さらさら効果が注目されている明日葉。その秘密は茎から摂れる独自成分、カルコンと呼ばれるポリフェノールにあります。明日葉の薬効については俗説の域を出ないものもあると言われていますが、カルコンには実際に胃酸の出過ぎを抑え、胃の粘膜を守る働きがあることが明らかになっています。

胃潰瘍を予防するならどの青汁を選ぶ?

このように青汁には胃の健康を守る栄養素がたくさん入っています。特にケールや明日葉には胃酸で荒れた胃を積極的にケアできる成分が多く含まれていますので、このどちらか、もしくは両方配合されている青汁を選ぶといいでしょう。ケールには抗ストレス作用のあるビタミンCも豊富ですので、ストレスから胃が痛くなりやすい方にもお勧めします。

ビタミンCというと緑茶にも胃を守る成分が含まれていますが、緑茶にはカフェインが含まれているのがやや気になるところです。青汁の味を整える程度の配合量であれば含まれているカフェインは微量ですので、胃を荒らす心配はほとんどないでしょう。ただし緑茶がメイン、もしくはそれに近い配合量のものは避けたほうがいいかもしれません。

胃にやさしい青汁の飲み方は?

青汁を牛乳に溶かして飲む方は多いと思いますが、胃の状態がよくないときには牛乳は負担がかかってしまいます。また冷たい飲み物も胃に負担をかけてしまいますので、避けるようにしてください。
柑橘系のジュースや甘い味のついた飲み物に溶かすのも胃の粘膜に負担をかけるのでNGです。

ヨーグルトは一般的には胃痛があるときに食べても(飲んでも)いいと言われていますが、胃痛の程度によっては全く受け付けなかったり、余計に痛んで食べられなかったりするケースも少なくありません。状態を見て問題なければヨーグルトに混ぜて食べても(飲んでも)いいでしょうが、そうでない場合には控えてください。豆乳や乳酸菌飲料に混ぜる場合についても同様です。

最も胃に負担がかかりにくいのは常温、または温めた軟水のミネラルウォーターで溶かした青汁。スポーツドリンクもいいですが、これも常温がいいでしょう。

このほか、おかゆや雑炊に青汁を混ぜるのもひとつの方法です。その際に青汁を混ぜてから長く煮立てると、壊れる栄養素があります。青汁を混ぜてからは加減して加熱してください。

すでに胃痛がある場合には、まずは医師の診断を受けるようにしましょう。青汁は予防に役立っても、薬ではないため治療はできません。あくまでも補助的なものとしてお考えください。

特に症状がない状態であれば、青汁の飲み方に特別な決まりはありません。好きなタイミングで飲めばOKです。でもあまりたくさん飲んでも胃に負担をかけてしまうことになるので、くれぐれも適量は守りましょう。

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