免疫力をアップさせる青汁の効果

免疫力をアップさせる青汁の効果
花粉症が身近な問題として認識され始めたのは1970年代のこと。それから患者の数は減ることなく増え続けて、今や国民の約3割が花粉症を発症しているのだそうです。花粉症のことを「新たな国民病」と認識している方も少なくありません。

花粉症に限らず、アトピー性皮膚炎や喘息などといったアレルギー症状を持つ方は年々増えています。また、O-157やノロウィルスを原因とした感染症も一向に減ることはなく、頻繁にメディアでも取り上げられています。この数十年間で衛生環境も栄養状態も格段に良くなったはずなのに、これは一体どうしてなのでしょうか。

アレルギー患者の数が増えているのは、実は日本に限ったことではありません。ヨーロッパやアメリカ、オーストラリアなどの先進国でも同様な傾向が見られます。

その理由として以前からよく言われているのが「子供時代の衛生状態が良すぎると免疫力が落ちる」という説。そしてついに先ごろ、衛生状態と免疫力との関係が単なる俗説ではなく、実際に関わりがあるとする研究結果が発表されたのです。

免疫力の低下はわたしたちに深刻な問題をもたらします。アレルギーだけではなく、癌や様々な生活習慣病もまた免疫力の低下によって発症することがわかっています。

そんな状況の中で、青汁に免疫力をアップさせる効果があるという報告が続々と上がっています。果たして青汁はわたしたちの免疫力にどう働きかけるのでしょうか。詳しくご紹介することにしましょう。

免疫とは?

免疫とは病気(疫)などから免れるべくわたしたちの体に備わっている防御機能です。体の中にウイルスなどの病原体が侵入したり体内に異常な細胞が発生したりすると、各免疫系はただちにそれを見つけ、それぞれに協力しあって病原体を攻撃し、排除します。

”防御”機能でありながら、すぐれた組織力で確かな攻撃力を発揮するのが免疫力の最大の特徴。このシステムがあるからこそ、わたしたち人間は生命を維持することができるのです。

免疫力の要となって活躍するのが白血球の中に存在し、病原体を直接攻撃する免疫細胞です。それには主に次のようなものがあります。

1.好中球

白血球の約60%を占める顆粒球の主要な細胞。体内に細菌類や真菌類が侵入した際に真っ先に患部に集結し、菌を捕食したり分解、殺菌などを行い、症状の悪化を防ぎます。

2.マクロファージ(大食細胞)

白血球の約5%を占める細胞。免疫機能の中で幅広い役割を果たし、体の中に侵入した病原体や死んだ細胞、不要物などを飲み込んで体内を掃除してくれます。外傷や炎症の際にいち早く活動を始め、他の免疫細胞を活性化させる役割を持っています。

3.リンパ球

白血球の約30%を占める細胞で、ウイルスや腫瘍などに対処します。NK細胞(ナチュラルキラー細胞)、B細胞(Bリンパ球)、T細胞(Tリンパ球)などの種類があります。

B細胞(Bリンパ球)

病原体に合う抗体を作り出す細胞。一度働いたシステムは細胞の中に記憶され、再び同じ細菌が侵入した際にはすみやかに抗体を作り出します。このB細胞の働きを応用して行われているのが予防接種です。B細胞はリンパ球の約5~10%を占めています。

T細胞(Tリンパ球)

リンパ球の約70~80%を占める細胞で、B細胞に働きかけて抗体を作るように司令を出す「ヘルパーT細胞」、B細胞が抗体を作り過ぎないように抑制する「サプレッサーT細胞」、腫瘍細胞やウイルス感染細胞を攻撃する「キラーT細胞」などいくつかのタイプがあります。

NK細胞(ナチュラルキラー細胞)

リンパ球の約10~20%を占める細胞。T細胞の司令を経ることなくウイルスに感染した細胞や腫瘍細胞に対して単独で働き、ピンポイントに強力な攻撃をしかけます。とりわけ癌細胞に対しての効力は非常に高く、癌が発症するのを抑える役割を果たしています。

これらの免疫細胞が十分に、しかも正常な連携のもとにバランスよく働かなければ「免疫力が機能している」とは言えません。例えば各免疫細胞の働きが弱ければすぐに風邪をひいたり怪我が治りにくかったりしますし、免疫力が過剰に働けばアレルギーを発症します。

免疫力を向上させ正常に機能するよう調整するにはいくつかのポイントがあります。その中でも重視されているのが適切な栄養分の摂取と腸内環境の改善。この2点をサポートしてくれるのが青汁というわけなのです。

青汁に含まれる免疫力向上成分

子供の頃、「野菜を食べないと風邪をひくよ」と言われたことはありませんでしたか? 理屈はよくわからなくても誰もが体験的に知っている野菜の力。そして野菜そのものである青汁にも、風邪を予防する=免疫力を高める働きがあります。

野菜に多く含まれている抗酸化成分は、免疫力の向上に非常に大きな役割を果たしています。それは癌の原因のひとつに活性酸素が挙げられていることからもわかります。また、免疫細胞の活性化に役立つ成分も野菜にはたくさん含まれています。

では青汁を飲むことでどんな成分が摂れるのか、青汁で使用される原材料ごとにご紹介しましょう。

ケール

青汁の始まりは第二次世界大戦前後にまで遡ります。栄養事情があまりよくなかった当時、体調の良くない人々に故・遠藤仁郎博士が野菜(ナッパ)の絞り汁を飲ませたところ、みるみる体調が改善したというのが最初の青汁のエピソード。遠藤博士はそこから研究を重ね、最終的にたどり着いたのが緑黄色野菜の王様ケールだったのだそうです。

青汁の材料として使用されている野菜はどれも栄養価が高いものですが、このケールが特にすぐれているのは免疫力を高める性質を持つビタミンCが多く含まれていること。また、同様に抗酸化作用を持ち、一緒に摂取することでお互いの効果を引き出すβ-カロテンとビタミンEも豊富です。

このほか、目の健康を守るルテインや体内時計のサイクルを整えるメラトニン、肝臓の働きを高めるスルフォラファンといった強力な抗酸化成分や、抗癌作用があるとされるクロロフィル(葉緑素)、免疫力を高める成分の生成を促す酵素ルビスコ(リブロース1,5-ビスリン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ、RubisCO)なども、ケールに含まれています。

大麦若葉

青汁の原材料としてケールと人気を二分しているのがこの大麦若葉です。味にややクセのあるケールに比べ、香ばしく飲む人を選ばないのが大麦若葉のいいところ。ケールよりやや栄養価の落ちる成分もありますが、かえってケールより多く含まれているものもあります。

大麦若葉に含まれる特徴的な免疫力アップ成分はSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)と呼ばれる酵素。SODは非常に強力な抗酸化作用を持つことで知られ、癌や高血圧、糖尿病などの生活習慣病や、シワ、しみ、たるみなどといったエイジング現象に対抗する酵素です。SODは大麦若葉以外には、明日葉とルイボスにしか含まれていません。

このほか大麦若葉にはβ-カロテンやビタミンE、クロロフィルなどの抗酸化成分も多く含まれています。一点、ビタミンCの含有量はケールに劣るのだけが残念ですが、免疫力をアップさせるという視点では決してケールに負けていません。

明日葉

緑黄色野菜の王様ケールに勝るとも劣らない栄養価を誇るのがこの明日葉です。抗酸化作用を持つβ-カロテンやビタミンEはケール以上の分量を含んでいるうえ、クロロフィルも豊富。SOD酵素も多く含まれています。

明日葉からはさらに特筆すべき抗酸化成分、カルコン、クマリン、ルテオリンの3種を摂取することができます。
カルコンは明日葉特有の成分で、ポリフェノールの一種。クマリンも同様にポリフェノールの仲間で、こちらは抗菌作用も併せ持ち、体内に侵入した細菌を死滅させる働きを持っています。

ルテオリンはフラボノイドの中で最も抗炎症、抗アレルギー作用にすぐれており、免疫力を高める働きが大いに期待できる成分です。その働きから現在、抗癌作用や発ガンの抑制作用についても研究が進められています。

腸内環境を改善して免疫力アップ

人間の体の免疫細胞の約70%は腸内に集中していることから、免疫機能が十分に働くためには腸内環境を整えておくことは必須です。そこで不足することなく摂りたいのが、腸の中をきれいに掃除してくれる食物繊維。食物繊維には善玉菌を増やして悪玉菌の減少させ、免疫細胞であるリンパ球を活性化させる働きがあります。

青汁の原材料としてよく使用されているケールや大麦若葉、明日葉、桑の葉などには食物繊維が多く含まれているため、どれを選んでも便秘の改善効果が期待できますが、中でも桑の葉と明日葉には食物繊維が豊富です。ただ、何を使用した青汁が最も効果的なのかには個人差があるため、便秘の酷い方はいくつかの青汁を試して比較してみることをお勧めします。

同じく腸内環境を改善する作用を持つオリゴ糖やビフィズス菌、乳酸菌などが配合されている青汁を選ぶのも効果的。ヨーグルトに青汁を混ぜて飲めば、さらに確かな効果を実感することができるでしょう。

添加物は免疫力を低下させる?

わたしたちが普段食べているものの中には、添加物が含まれているものが少なからず存在しています。重大な健康被害をもたらす恐れのある残留農薬などももちろん危険ですが、目に見える症状の出ないまま知らず知らずのうちに免疫力を低下させる食品添加物も存在していて、どちらにも注意が必要です。

添加物全てが悪というわけでは決してありません。自然由来のもので人体には全く影響のない添加物もあります。しかし日本で許可されている一部の添加物については、海外では使用を許可されていないものもあり、摂取には慎重になるに越したことはないでしょう。

免疫力に影響を与える可能性がある添加物には次のようなものがあります。

・着色料・発色剤
・保存料
・防カビ剤
・酸化防止剤
・人工甘味料(合成甘味料)

着色料や、カロリーオフ飲料によく使用されている人工甘味料アスパルテーム、アセスルファムK(カリウム)、スクラロースなどは、特に影響が懸念されることの多い添加物です。

とりわけ人工甘味料は青汁に使用されていることが少なくありません。購入の際にはしっかりチェックし、できる限り無添加・無農薬の製品を選ぶようにしましょう。

生活全般を見なおして免疫力のアップを

免疫力の向上に食生活の改善は非常に重要です。栄養素は上でご紹介した抗酸化成分だけをしっかり摂ればいいというものではなく、全ての栄養素をバランスよく摂らなければ免疫機能はしっかり働きません。さらに肥満も免疫力の低下を招きます。必要な栄養素が満遍なく摂れ、ダイエットにも有効とされる青汁が免疫力アップに大いに期待できると言われているのはそのためです。

しかしそれだけでは十分ではありません。通常、免疫力は年齢を重ねるごとに低下していくため、それに抗うためには食以外の生活全般を改善していく必要があるのです。
免疫力アップに繋がるポイントには次のようなものが挙げられます。

・規則正しい生活をする
・睡眠をしっかりとる
・適度な運動をする
・体を冷やさない
・ストレスをためない
・不必要な薬品は使用しない……など

これらを見直しすることによって、免疫力が改善されていくのがきっと実感できるはずです。1日1杯の青汁とともに、ぜひ病気に負けない体づくりを目指しましょう。

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