青汁は花粉症に効果的なの?

青汁は花粉症に効果的なの?
2月に入るとあちらこちらでくしゃみをする方が増えてきます。毎年訪れる春先から4月ごろを中心とした花粉症シーズン。くしゃみの他にも鼻水や目の痒みなどのアレルギー症状に悩まされる方は年々増加の一途をたどっています。

厄介なのは、つらい症状だけではありません。花粉症の薬には眠くなる成分が含まれているものが少なくなく、これは、車を運転したり機械を操作する方は薬が飲めないことを意味します。

また、現在全く症状のない方でも、来シーズン以降も花粉症と無縁の生活が送れることが保証されているわけではありません。花粉症は誰にでも発症する可能性があります。「コップの水があふれるように」と例えられるように、誰であっても花粉に対する免疫がいつ限界を超えるのかはわからないのが花粉症の怖いところなのです。

このような多くの人々を苦しめる現代病に対抗するものとして、注目を集めているのが青汁です。花粉症対策に力を発揮する青汁の魅力についてご紹介します。

花粉症に効果を発揮する青汁の原料「ケール」

わたしたちの体には免疫機能が備わっています。異物の侵入に対して抗体を作り、排除したり無害化する働きがあるのです。抗体には5つの種類があり、花粉の侵入によってできる抗体は「IgE」と呼ばれています。

くしゃみや鼻水がひどい花粉症の患者さんの鼻粘膜には肥満細胞と呼ばれる細胞があり、IgE抗体はその肥満細胞に付着する形で存在しています。IgE抗体は何度も花粉に晒されるうちに花粉と結びつくようになります。

そうすると肥満細胞の表面が不安定な状態になって、インターロイキン-4(IL-4)という物質が分泌されます。これがくしゃみ、鼻水が起こる直接的な原因。目の粘膜で同じことが起これば、目がかゆい、涙が止まらないといった症状になるわけです。これが花粉症のおおまかな仕組みです。

現在の花粉症の治療は対処療法が中心で、いかにアレルギー症状を抑えるかにウエイトが置かれています。その流れの中で研究が進められているのが、青汁の主原料の1つである「ケール」にも含まれている「糖脂質」と「フラボノール配糖体」という物質。

この2つの物質に、花粉症の原因物質インターロイキン-4の分泌を抑制する働きがあることが突き止められたのです。元々野菜にはアレルギー性の様々な症状を抑える成分がたくさん含まれていることが知られていたのですが、有効成分が特定され、効果についてもはっきりと検証されたのは画期的だと言えるでしょう。

ケールってどんな野菜?

ケールはアブラナ科の野菜で、キャベツの原種。リョクヨウカンラン(緑葉甘藍)、ハゴロモカンラン(羽衣甘藍)という和名を持ち、全ての緑黄色野菜の中でトップクラスの栄養価を誇っています。日本ではケールというともっぱら青汁の原料として捉えられていますが、ヨーロッパではよく食卓に上るポピュラーな野菜のひとつでもあります。

ちなみに青汁と言えば有名な某CMの「まずい!」というフレーズを思い浮かべる方が多いと思いますが、その「まずい」の”犯人”はまさにこのケール。

以前は青汁といえばほとんどがケールを中心としたもので、独特のクセと苦味を持つことから敬遠されたこともあったよう。ケールに代わって風味の良い大麦若葉が人気を博し、現在ではケールの青汁と大麦若葉の青汁がだいたい半分ずつを占めていると言われています。

とは言え、この10年で青汁の原材料としてのケールも随分進化を遂げ、かなりおいしく、飲みやすいものが増えてきています(もちろん、あえて「ケールそのまま」を打ち出している商品もありますが……)。ケールには他の野菜と比べて栄養バランスにすぐれているというメリットもありますので、花粉症対策を考えるのならまずはケールの入った青汁を試してみることをお勧めします。

ケールだけではない!青汁の有効成分

ケール由来の「糖脂質」「フラボノール配糖体」にはアレルギーの原因物質インターロイキン-4の分泌を抑える働きがあることが分かりました。ではそれらの成分が含まれていない大麦若葉や明日葉などの青汁では花粉症への効果は期待できないのでしょうか。

いえ、そんなことはありません。実は大麦若葉や明日葉などにも抗アレルギーの働きを持つ成分がたくさん含まれています。具体的にご紹介しましょう。

ルテオリン

明日葉をはじめ、ブロッコリーやシソ、春菊、セロリ、オリーブオイルなどに含まれているフラボノイドです。免疫調整作用や抗アレルギー、抗炎症作用は数あるフラボノイドの中でも最強クラス。抗酸化作用にもすぐれ、花粉症のほかアトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー症状に効果を発揮します。また、癌やあらゆる生活習慣病にも働きかけることで注目され、現在研究が進められています。

ビタミンB6(ピリドキシン)

抗体の生成に関わり、免疫力を調整する働きを持つビタミンB6。花粉症のほか、喘息などのアレルギー症状の緩和に効果を発揮します。ビタミンB6はタンパク質の合成にも関わっており、皮膚や粘膜の健康を守ります。
肉類や魚類、レバーのほかキャベツやバナナ、納豆などに多く含まれています。

ビオチン(ビタミンB7、ビタミンH)

ビオチンにはアレルギー性の症状を引き起こすヒスタミンの生成を抑える作用があります。元々は皮膚や粘膜を健康に保つ働きからアトピー性皮膚炎に対する効果が注目されてきた栄養素でしたが、同じくアレルギーから発症する花粉症や喘息の改善・予防にも活用されるようになりました。

ビオチンはレバーや魚介類、乳製品のほか、モロヘイヤやブロッコリー、ケールに多く含まれています。

ビタミンC

免疫力を高める効果にすぐれるビタミンC。ビタミンCが不足すると風邪をひきやすくなると言われるほど、体の免疫力に大きく関係している栄養素です。

心身のストレスを軽減する作用もあるので、花粉症の症状がつらいときにはぜひしっかり摂りたいもの。消費されやすく、多く摂取しても尿として排出されてしまうので、こまめな摂取がおすすめです。

ビタミンCは青汁の原材料の中ではケールに多く含まれているのですが、明日葉や大麦若葉、ブロッコリー、モロヘイヤなどにも含まれています。

ビタミンCはビタミンAやEと一緒に摂ると効率的に働きます。「ビタミンACE(エース)」と覚えて、ぜひ一緒に摂取するようにしましょう。その点青汁ならAもEも十分に補給することができます。体内に必要な量だけビタミンAに変換されるβ-カロテンは単体でも免疫力を高める働きがあるので、不足のないように摂取しましょう。

亜鉛

亜鉛は比較的地味な存在だと思われがちですが、実際には体の様々な役割に関与しているミネラルです。亜鉛が不足する影響はコレステロール値の上昇、胃腸トラブル、貧血、脱毛、皮膚炎など多岐にわたります。免疫力の調整もそんな亜鉛が持つ重要な役割のひとつです。

亜鉛は牡蠣やホタテ、レバー、玄米などに含まれています。通常の食事が取れていれば亜鉛が不足することはないと言われていますが、多く含まれる食材が少ないため、食が細い方やダイエット中の方、好き嫌いの多い方は亜鉛が不足する可能性があります。青汁には亜鉛もしっかり含まれているので、手軽に不足を解消することが可能です。

免疫力は腸内環境にも関わっている

免疫細胞の実に7割は、腸の中に集中しています。腸は口から入ってきたものがたどり着き、しばらく留まる場所。栄養素を吸収するための要所でもあります。口から入るものの中には体が異物として認識するものもあり、その異物から体を守るために腸が関所のような役割をしているというわけです。

ところが、腸内に便や老廃物が溜まりっぱなしの状態になると、悪玉菌が増殖して腸内環境は悪化。こうなれば免疫機能が十分な力を発揮できないことになり、アレルギー症状が悪化してしまいます。さらに悪いことに腸から十分な栄養素が吸収されにくくなるので、病気が重くなったり体が老化したり。腸内環境の悪化からは何ひとつとしていいことは生まれないのです。

青汁には腸の中を掃除して便を増やし、スムーズな排便に導く食物繊維がたっぷり入っています。毎日飲むことで徐々に腸内環境が整ってくるので、それに伴って免疫機能の回復が期待できます。

アレルゲンに対抗する食材を青汁に組み合わせて

アレルギー症状を抑えるのに効果的な食材の中には青汁ととても相性のいいものがあります。青汁は毎日続けてこそ効果が望めます。飽きずに続けるためにも、ぜひいろいろな組み合わせを試してみて!

ヨーグルト

発酵食品のヨーグルトはアレルギー症状の改善に効果的。ビフィズス菌や乳酸菌がたっぷり入っているので、腸内環境の改善にも役立ちます。ヨーグルトは青汁との相性が抜群! プレーンヨーグルトに混ぜて食べてもいいですし、ドリンクタイプのヨーグルトに混ぜてもおいしくいただけます。

お茶

お茶に含まれるフラボノイドの一種カテキンにはアレルギーの抑制作用があることが分かっています。例えば花粉症に効果が高いお茶として知られている甜茶にも、カテキンが豊富に含まれています。

青汁には緑茶や抹茶を配合した商品がたくさん存在しています。緑茶や抹茶入りの青汁は風味の良さが注目されがちですが、カテキンのほかビタミンCやポリフェノールといった抗アレルギー成分が一緒に摂れるメリットもあるのです。

果物

バナナやぶどう、キウイフルーツにはアレルゲンに対抗する成分が含まれています。これらの果物のジュースに青汁を混ぜてもいいですし、青汁を混ぜたヨーグルトにカットした果物をトッピングしてもいいでしょう。花粉症対策に最適なおいしいおやつの出来上がりです。

動物性タンパク質は摂取を控えめに

花粉症に効く栄養素や食べ物がある一方で、花粉症にはよくない成分もたくさんあります。その代表的なものが動物性タンパク質。摂り過ぎることでアレルギー症状が起きやすくなると言われているため、注意が必要です。

青汁そのものにはタンパク質はさほど含まれていませんが、青汁を溶かして飲むものとして人気の高い牛乳には動物性タンパク質が含まれています。

牛乳は栄養価が高く、カルシウムをはじめとした体にいい栄養素が豊富に含まれているのですが、花粉症対策として青汁を飲むのなら牛乳を使うのは控えるか、量を加減するようにしたほうが良さそうです。

同じタンパク質でも豆乳は植物性です。こちらなら問題なく使用することができます。

花粉症対策は長期戦で

青汁は薬ではないため、すべての人に効果があることを保証するものではありません。また、花粉症のシーズンに入ってから慌てて青汁を飲んでも、目に見えるような効果は期待できないでしょう。

青汁の効果はじっくりと現れてくるものです。数カ月後、もしくは来年の花粉症シーズンに備えて、という感覚で試すとちょうどいいのではないでしょうか。青汁には、薬のように飲んだら眠くなるなどの副作用があるわけではないので、ぜひ安心して続けてみてください。

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