青汁を飲むと中性脂肪・コレステロールが下がる?

青汁を飲むと中性脂肪・コレステロールが下がる?
前の年の検診では問題なかったのに、今年は中性脂肪やコレステロール値が思いの外高く、驚いたという方も少なくないのではないでしょうか。生活習慣病は一般的に年齢とともにリスクが上昇するものですが、その原因は加齢だけにあるのではなく、むしろ普段の生活習慣の中にあることが多いと考えられています。

あなたはこのような状況が続いていませんか?

・食事が不規則でいつも野菜不足になっている
・つい暴飲暴食してしまう
・定期的に運動する習慣がない
・ストレスをためがち

リズムの乱れた生活は知らず知らずの間に体を蝕みます。すでに数値が高い方はもちろん、今のところは正常値である方も、このままでは中性脂肪やコレステロール値がさらに上昇してしまうかもしれません。

現代人は多少不規則な生活を送ることが当然のようになってしまっているので、それを意識的に改善していくことが求められるのです。

「でもそれがなかなか難しい」……そんな方におすすめしたいのが青汁です。青汁がなぜ中性脂肪やコレステロール値の改善によいと言われているのかをご紹介することにしましょう。

中性脂肪やコレステロールの異常にはこんなリスクがある

中性脂肪やコレステロールの値が高くても、直ちに自覚症状が現れるわけではないため、なんとなく軽く考えてしまっていませんか?

でも放置して悪化すれば、動脈硬化などさらなる怖い病気を引き起こす可能性があります。肥満や高血圧が重なれば、命にも関わる疾病をも呼び寄せることに……。「そろそろ」ではなく、今日からでも始めたいのが中性脂肪・コレステロールへの対策なのです。

中性脂肪を簡単に説明すると、体内で使い切れなかったエネルギーが皮下脂肪や内蔵脂肪という形で蓄えられたもの。中性脂肪が増えすぎると血液がドロドロ状態になるうえ、悪玉コレステロールを増やし善玉コレステロールを減らす要因にもなってしまいます。

このように悪役扱いされがちな中性脂肪ですが、エネルギーが必要になったときに使われるほか、体温の維持や内蔵などを保護する働きも持っているため、生命の維持に重要な役割を担っています。つまり「ちょうどいい状態」をキープするのが重要、ということなのです。

コレステロールは血液中に含まれる脂分で、悪玉と言われる「LDLコレステロール」と善玉と言われる「HDLコレステロール」があります。LDLコレステロールは肝臓で生成されたコレステロールを全身に運ぶ役割を持ち、HDLコレステロールはコレステロールの余剰分を回収する役割を持っています。

こちらもバランスよく存在することが重要で、LDLコレステロールが多すぎるのが良くないのと同じように、HDLコレステロールが少なすぎるのも良くありません。

脂肪肝とは

中性脂肪の多くは皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられますが、さらに肝臓にたまって肝細胞の30%を占めると「脂肪肝」と診断されます。原因のほとんどはカロリーの摂り過ぎ、またはお酒の飲み過ぎによるものですが、妊娠によって引き起こされる例もあります。

脂肪肝の方の多くは肥満や高血圧、糖尿病などを合併するメタボリックシンドロームに当てはまります。重症になると肝炎や、肝細胞が壊死する肝硬変、肝臓癌を引き起こすこともあります。

動脈硬化症とは

LDLコレステロールは血管壁にこびりつき、血管を細く、硬くしてしまいます。これを動脈硬化症と呼びます。動脈硬化症が進行するとドロドロの血液の流れがさらに悪くなって血管を詰まらせたり、弾力性を失った血管が破裂したりということが起こり得ます。こうした状況が脳で起こった場合の脳梗塞や心臓で起こった場合の心筋梗塞は、常に日本人の死因の上位を占めています。

全てのケースに当てはまるわけではありませんが、一般的に中性脂肪の増加と悪玉コレステロールの増加には比例関係が見られます。そして、中性脂肪対策がそのままコレステロール値を下げることにも繋がっていきます。

中性脂肪・コレステロールの診断基準

中性脂肪やコレステロール値に異常のある病気を「脂質異常症」と呼んでいます(2007年までは「高脂血症」という名称が使用されていました)。日本動脈硬化学会では中性脂肪やコレステロール値をどのように判断するのか、その基準をご紹介します。検査は空腹時の採血によって行われます。

▼中性脂肪の基準値(トリグリセライド値、TG値)
(単位:mg/dl)

29以下 低中性脂肪血症
30~149 正常
150~299 軽度高中性脂肪血症
300~749 中程度中性脂肪血症
750以上 高度高中性脂肪血症

▼コレステロールの診断基準
(単位:mg/dl)
<LDLコレステロール値>
140以上:高LDLコレステロール血症
120~139:境界域高LDLコレステロール血症

<HDLコレステロール値>
40未満:低HDLコレステロール血症

コレステロール値については以前は総コレステロール値のみを基準とし、これが220mg/dl未満であれば正常と診断していました。しかし現在では悪玉であるLDLコレステロール値が最も重視されるようになり、この値が高すぎても、また善玉のHDLコレステロール値が低すぎても脂質異常であると判断されています。

中性脂肪においてもコレステロール値においても、正常値を大きく外れている場合や高血圧・糖尿病など他にもリスクがあると考えられる場合には薬物治療が選択されますが、そうでない場合には、まず食事療法や運動療法を中心とした生活指導が行われることになります。

中性脂肪・コレステロール値を下げる食生活

食生活は中性脂肪やコレステロール値に直結します。これらの値が高い場合、どのように食生活を改善していけば良いのでしょうか? ポイントとして次のようなものが挙げられます。

・青魚を食べる(DHA、EPAを摂取する)
・1日350g以上の野菜を食べる
・カロリーを摂り過ぎない
・糖質・脂質は控えめにする
・炭水化物を摂り過ぎない
・アルコールを控える
・水分をしっかり摂る

DHAとEPAは「頭を良くする成分」などと言われ、育ち盛りのお子さんや受験を控えた学生さんに勧められていることをご存じの方も多いでしょう。

最近では中性脂肪やコレステロールに働きかけるだけではなく、血糖値や脂肪の燃焼にも効果的であるとして、こちらの方面からも盛んに研究が進められています。DHAもEPAもマグロやブリ、サバ、イワシなどといった魚に多く含まれるほか、大豆や今話題の亜麻仁油、えごまなどにも多く含まれています。

同時に野菜の摂取も中性脂肪、コレステロールの改善には非常に有効です。ただ、350gの野菜、しかもそのうち緑黄色野菜は120gが1日の目標摂取量とされているので、これだけの量を毎日コンスタントに食べ続けるのは難しいと感じる方は少なくないのではないでしょうか。

もちろん生野菜だけではなく、調理した野菜を食べても良いのですが、熱を加えると壊れてしまう栄養素がありますし、煮物にすると今度は塩分が気になります。そこで、野菜の成分がそのまま摂取できる青汁が注目されているというわけです。

青汁に含まれる成分の効果

中性脂肪・コレステロールを排出する「水溶性食物繊維」

水溶性食物繊維は腸内のコレステロールや中性脂肪を吸着して体外に排出する働きを持っています。

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。ほとんどの青汁には両方の食物繊維が含まれており、便秘解消には両方の食物繊維がバランスも肝心なのですが、中性脂肪やコレステロール値の改善のために重要なのは水溶性食物繊維のほう。

水溶性食物繊維の量で青汁を選ぶなら、一般的には粉末のものより冷凍タイプのものに軍配が上がるでしょう。しかし、粉末の青汁にも水溶性食物繊維が多い商品や、水溶性食物繊維の一種「難消化性デキストリン」を配合しているものもあり、決して負けてはいません。

※消化性デキストリン…トウモロコシのデンプンなどから作られる成分で、整腸作用、食後の血糖値の上昇を抑える作用、中性脂肪の上昇を抑える作用の3つの働きにより、消費者庁から特定保健用食品(トクホ)の許可を受けています。

中性脂肪を減少させ脂肪肝を改善する「カルコン」

明日葉に含まれているカルコンは体内の脂肪を代謝させる働きを持つポリフェノールです。中性脂肪を減少させるとともに、脂肪肝の改善や動脈硬化の予防にも効果を発揮することがわかっています。

カルコンは脂肪細胞から「アディポネクチン」という分泌蛋白を作り、コレステロール値を下げて動脈硬化を防ぎます。血糖値や血圧を下げる作用も認められているという、メタボリックシンドローム対策には非常に有用な成分です。

中性脂肪・コレステロール値・血糖値に働きかける「DNJ」

桑の葉特有の成分デオキシノジリマイシン(DNJ)は食後の血糖値上昇の抑制作用で注目されている成分ですが、中性脂肪やLDLコレステロール値を下げる作用もあるということで研究が進められています。

抗酸化成分は動脈硬化を予防する

青汁に多く含まれるβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどには抗酸化作用があり、血液中のコレステロールが酸化することで引き起こされる動脈硬化を防止する働きがあります。さらに次のような働きを併せ持つ抗酸化成分もあります。

ビタミンC

胆汁酸の合成を助ける働きがありますが、その際にLDLコレステロールを消費させます。

ビタミンE

善玉コレステロールであるHDLコレステロールを増やします。

SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)

大麦若葉、明日葉に含まれる成分で、中性脂肪やコレステロールに加え、高血圧や糖尿病の改善にも有効だと言われています。

Q3MG(クエルセチンマロニルグルコシド)

桑の葉だけに含まれている成分で、抗動脈硬化作用が注目されるフラボノイドです。

クマリン

明日葉に含まれるフラボノイドで、こちらも抗動脈硬化作用が認められています。

善玉コレステロールを増やす「クロロフィル」

緑黄色野菜に多く含まれているクロロフィル(葉緑素)は善玉コレステロールのHDLコレステロールを増やすことで知られています。

LDLコレステロール値を下げる働きも持ち、コレステロールの蓄積による動脈硬化を防止します。血液さらさら効果の高い成分です。

脂肪を燃やす「共役リノール酸」

共役リノール酸はCLAとも呼ばれる不飽和脂肪酸です。脂肪を燃焼させてエネルギーに変え、中性脂肪やLDLコレステロールが体内に取り込まれるのを防ぐ働きをします。
野菜ではゴーヤに多く含まれていますが、食べ物からは比較的摂取しにくい成分でもあります。

食生活の改善を後押ししてくれる青汁

このように青汁には中性脂肪やコレステロールに働きかける成分がたくさん含まれています。とは言え、青汁は薬ではありません。薬による治療が必要であれば医師の指示に従う必要がありますし、食生活以外にも改善するべき点があれば改善しなければなりません。

例えば適切な運動や禁煙などもそれに当たるでしょう。意外に感じますが、ストレスや不眠もコレステロール値に影響すると考えられています。場合によってはこれまでの生活習慣をガラリと変えなければならないということもありますが、それがストレスになり、コレステロール値を上昇させる、なんてこともあり得るのです。そうなってしまっては本末転倒です。

青汁は、とかくストレスになりがちな食習慣の改善を確実に手助けしてくれます。野菜嫌いの方だけではなく、なかなか野菜が3食揃わないという方にとっても、きっと青汁は力強い味方となってくれるはずです。

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