青汁には血圧を下げる効果があるの?

青汁には血圧を下げる効果があるの?
多くの生活習慣病には高血圧が大きく関わっています。血圧の高い・低いに関してはほとんど自覚症状はないものの、高血圧はメタボリックシンドロームの診断基準のひとつでもあり、心筋梗塞や脳卒中などへのリスクが高まるなどの深刻な問題をはらんでいます。

現在、日本では4300万人の方にあてはまると言われる高血圧。血圧を下げるためには適切な治療とともに食生活の改善や適度な運動など自分自身が努力することも必要となります。そして、血圧の調整をサポートするものとして、今、青汁が注目されているのです。

高血圧・低血圧の基準となる数値は?

以前は収縮期に130mmHg以上、拡張期に85mmHg以上のものを高血圧としていましたが、2014年に新基準が設けられ、

収縮期 140mmHg以上
拡張期  90mmHg以上

のどちらか片方でも当てはまるものを高血圧と診断するようになりました。

ただし、メタボリックシンドロームの診断基準では現在でも以前の130/85mmHg以上という数値が採用されているため、血圧が新基準の正常範囲内であっても、この数値を上回る方は高血圧対策を取ったほうがよいと考えられます。

また、家庭で血圧を測る際にはやや低めの数字が出るケースが多いため、家庭用血圧計で測って125/75mmHg以上の数値が出る方は要注意です。

低血圧に関しては、日本においては明確な基準値は設定されていませんが、WHO(世界保健機関)では世界基準として、収縮期に100mmHg以下、拡張期に60mmHg以下となるものを低血圧としています。

高血圧対策は減塩から

高血圧対策の中で最も効果的なのは減塩だと言われています。塩分は人間の体にとってなくてはならないものですが、必要以上に摂取すると浸透圧の関係から血圧が上昇するからです。2015年4月に厚生労働省が発表した1日あたりのナトリウム(食塩相当量)の摂取目標量は、男性が8.0g未満、女性が7.5g未満となっています。

しかし、日本人の平均食塩摂取量は10.7gというのが現状で、この目標値にはなかなか届いていません。さらに、高血圧の方が減塩することで実際に効果が現れるのは1日6.0g未満にまで抑えた場合というデータがあり、この数字をクリアするのは非常に困難であると言えます。

塩分の摂取を減らすのは難しい……。となれば、摂取した塩分をスムーズに排出することも同時に考えていく必要があります。

有効なのはカリウムの摂取。

摂取した塩分をスムーズに排出するカリウム

カリウムは尿と一緒に余分な塩分を排出する作用を持っています。尿の量が増えると腎臓に負担がかかるので、カリウムだのみになってしまうのは好ましくありませんが、減塩と合わせて行うことでかなりの効果が期待できます。

1日のカリウムの摂取目標量は成人男性で3,000mg、成人女性で2,600mgとされています。

カリウムはほうれん草やモロヘイヤ、アボカド、バナナなどといった野菜や果物、海藻などに多く含まれていますが、普段から野菜不足だとこちらの摂取量も目標に達しないということになりかねません。

またカリウムは熱に弱いため、せっかくほうれん草やモロヘイヤを食べていても、実は加熱していたためにカリウムはあまり摂れていなかった、ということも考えられるのです。

その点、野菜を原料として作られる青汁なら、手軽に、しかも余すことなくカリウムを摂取することができます。青汁によく使用される材料では明日葉に特に多く、ケールや桑の葉、大麦若葉、クマザサなどにもカリウムはたくさん含まれています。

血圧改善に注目される青汁のその他の成分

青汁にはカリウム以外にも血圧の改善に効果を発揮する成分が入っています。具体的にどんな成分が血圧の改善に貢献してくれるのかをご紹介しましょう。

マグネシウム

血管を拡張することによって血圧を下げる作用を持つマグネシウム。カリウムが塩分を排出する作用を助ける働きも併せ持つミネラルです。

マグネシウムは海藻やナッツ類に多く含まれていますが、通常の食事ではカリウム以上に摂取しにくいのが難点。ケールや明日葉などに多く含まれているので、青汁を飲むことで効率的に摂取することができます。

カルシウム

体内からカルシウムが不足すると、それを補おうと骨から血中にカルシウムが溶け出します。それが血管に沈着することで血管が細くなるうえ、弾力性も失われるため、血圧の上昇を招きます。つまりカルシウムを十分に摂ることは、高血圧と骨粗鬆症の両方の予防に繋がるわけです。

⇒骨粗しょう症の予防に青汁が良いって本当?

血管にとってカルシウムとマグネシウムとの比率は非常に重要で、カルシウムとマグネシウムが1:2程度になるバランスが良いとされています。青汁にはカルシウムとマグネシウムの両方が一度に摂れるという良さもあります。

カルシウムにはイライラを抑える作用もあります。この点からも血圧上昇を抑える効果が期待できます。特にケールや桑の葉にカルシウムが多く含まれています。

クロロフィル

クロロフィル(葉緑素)は「緑の血液」とも呼ばれ、ヘモグロビンとよく似た構造を持っています。体内のコレステロールや毒素の排出を促して血液をさらさらにし、血圧を下げる働きがあります。クロロフィルは緑の野菜には総じて多く含まれていますが、中でも大麦若葉には豊富に含まれています。

ギャバ

アミノ酸の一種、ギャバ(GABA・γ-アミノ酪酸)には塩分を排出する働きがあります。コレステロール値を抑える働きもあり、高い血圧を通常値に近づける効果があることがわかっています。

また、ギャバといえばストレスを抑制し、心をリラックスさせる効果がよく知られていますが、こちらからも降圧作用が期待できます。
ギャバは桑の葉やケールに多く含まれています。

食物繊維

食物繊維にはナトリウムや水分を抱え込んで排出させる作用があり、その結果血圧を下げることができます。あえて食物繊維を排除している「やずやの養生青汁」など一部の商品を除き、ほとんどの青汁には多くの食物繊維が含まれていますが、とりわけ桑の葉や大麦若葉をメイン材料として作られた青汁に豊富に含まれています。

SOD

SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)は高い抗酸化作用を持つ注目の酵素で、血圧の上昇を抑える作用を持つほか、糖尿病や癌への効果も報告されています。大麦若葉や明日葉に多く含まれていますが、通常の食事でSODを摂取するのは難しいため、青汁の飲用はSODの効果的な摂取方法だと言えるでしょう。

カルコン、クマリン、ルテリオン

カルコンとクマリンはポリフェノールの一種、ルテリオンはフラボノイドの一種で、いずれも明日葉に多く含まれている成分です。
強力な抗酸化作用を持つカルコンとクマリンには血液サラサラ作用があり、血圧の低下に役立ちます。また、クマリンとルテリオンには利尿効果があり、こちらからも血圧を下げることができます。

DNJ、Q3MG

DNJ(1-デオキシノジリマイシン)とQ3MG(クエルセチンマロニルグルコシド)はいずれも桑の葉に含まれる成分です。どちらも血糖値の改善に役立つ成分として知られていますが、血圧の上昇を抑えるという報告もあり、注目されています。

低血圧の方には青汁は適さない?

「青汁を飲むと血圧が下がる」……では、今すでに低血圧に悩んでいる方には青汁は適さないのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

青汁は血圧をむやみに下げるのではなく、正常値に近づける働きがあるからです。大麦若葉やよもぎには体を温める作用や内臓の機能を高める効果があるとされ、それらが配合された青汁は特に低血圧の方に適していると言えます。

また、青汁にはエネルギーを生み出すビタミンやミネラルが豊富に含まれているため、低血圧の方に多く見られる倦怠感の改善が期待できます。鉄分やビタミンCなども含むため、貧血のある方にもおすすめです。

ただし、低血圧や起立性低血圧の方が過剰に塩分を制限してしまうのは逆効果になります。多すぎず少なすぎずの適正な塩分量を守りながら青汁を飲むと良いでしょう。

青汁は血圧を下げる薬ではない

青汁は降圧剤のような血圧を下げる薬ではありません。飲んだからといって「確実に血圧が下がる!」という性質のものではなく、血圧を正常値に近づけるお手伝いをしてくれるものとお考えください。

また、その作用も即効性があるわけではなく、飲み続けているうちに少しずつ効果が出ることが期待できます。現在治療中の方は、医師にご相談のうえでお飲みになることをおすすめします。

ただ、逆に言えば、それだけ体に負担がかかりにくいとも言えるので、高血圧予防にはきわめて適した飲み物です。ぜひ毎日の食生活のサポートに、青汁をお役立てください。

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