日焼け・紫外線対策に青汁が良いって本当?

日焼け・紫外線対策に青汁が良いって本当?
日焼けや紫外線を防ぐために日焼け止めを使うのは今や常識。美白化粧品を常用している方も少なくないのではないでしょうか。でも紫外線対策に外側から塗るケアだけでは十分ではありません。内側から対策することも重要です。

その「内側からのケア」に青汁が良いという意見があります。日焼けや紫外線対策として、青汁にどんな働きを期待できるのか、詳しく見ていくことにしましょう。

紫外線はなぜ怖い?

紫外線対策が進む国として有名なのはオーストラリア。ショップを覗いてみると、日本で販売されているものより遙かに強力な日焼け止めはもとより、サングラスや帽子、UVをカットする素材の服など紫外線をブロックするグッズが豊富に揃っています。

日本でも小麦色の肌が流行した時代がありましたが、紫外線のリスクが認識された最近では、いかに肌を焼かないかに注目が集まっています。赤ちゃんを育てる指針となる母子手帳でも、かつては推奨されていた「日光浴」の文言が、現在は「外気浴」へと変更されています。

では紫外線は人体にとってどう悪影響を及ぼすのでしょうか。主なものを具体的に挙げてみることにしましょう。

【紫外線の人体へのリスク】
・シミやそばかすを作る
・肌を老化させる
・皮膚癌を引き起こす
・白内障を引き起こす

このように、単に美容の領域への影響では終わらないのが紫外線の怖いところ。ただし紫外線によって皮膚癌を起こすのは肌に色素が少ない白人種が際立って多く、黒人種や黄色人種の発症率は低いものとなっています。

最大の敵は活性酸素!

紫外線のリスクの多くは紫外線を浴びることで発生する活性酸素によってもたらされます。
紫外線を浴びると皮膚では一重項酸素と呼ばれる活性酸素が発生。この活性酸素が肌の深部(真皮層)にあるメラノサイトを刺激して黒い色素が作られます。これが小麦色に日焼けした肌や、シミ、そばかすのもととなるメラニン色素なのです。

作られたメラニン色素は肌の深部から徐々に肌の表面へと押し上げられ、表皮で真皮層を守るためのバリア機能を果たします。肌細胞の新陳代謝が盛んで、ターンオーバーも正常な状態なら、肌表面に浮き出たメラニンは時間とともに役割を終え、古い角質とともに剥がれ落ちていきます。

ところが、浴びた紫外線の量が多かったり、頻繁に浴びたりしている場合、もしくは新陳代謝やターンオーバーがうまく働いていない場合には、肌の中に長くメラニン色素がとどまり、色素が肌の中に沈着してしまいます。日焼けした後に長きにわたって色がさめない現象や、シミやそばかすが作られる原因はここにあるのです。

活性酸素はDNAにもダメージを与える

また、発生した活性酸素は肌細胞のDNAにも影響を与えます。DNAの配列が乱れたり正しく複製されないケースが出てきたりするのです。

わたしたちの体にはそのほとんどを修復する機能が備わっていますが、活性酸素による攻撃があまりに多いと、中には修復できないものや正常に機能しないものも出てきます。紫外線をたくさん浴びると皮膚癌に罹りやすくなるというのは、このような仕組みによるものです。

年齢肌は光老化がつくる

また、紫外線にはたんぱく質を変質させる性質があります。「光老化」と呼ばれる現象がそれで、紫外線により肌の中のコラーゲンや弾性繊維がダメージを受け、肌のごわつきやシワを生じます。

紫外線を浴びた事実はなかったことにはできません。「少しの間だから」と紫外線ケアをしないまま日光を浴びてしまったりはしていませんか? そのとき、たとえ肌の表面に変化は見えなくても、肌の中には紫外線の影響がとどまり続けます。こうした積み重ねがじわじわと肌を老化させてしまうのです。

サンタンとサンバーン

日焼けには「サンタン」と「サンバーン」の2種類があります。

サンタンは紫外線を浴びた後しばらくして肌が褐色になる現象のこと。紫外線が肌の奥にまで到達してメラノサイトを刺激することでメラニン色素が作られ、肌が変色します。痛みや発熱、炎症などを伴うことはありませんが、後にシミやシワ、たるみの原因となります。主に紫外線A波の影響で起こります。

サンバーンは紫外線の影響で軽いやけどを起こし、痛みや発熱、水疱などの炎症を起こすもので、日光皮膚炎とも呼ばれています。あまりにひどい炎症の場合には、入院治療が必要になることもあります。こちらは紫外線B波によって起こり、皮膚癌の原因になります。

日焼けや紫外線対策に青汁が効果を発揮できるのは「サンタン」についてのほう。サンバーンはイコール炎症ですので、より直接的な対処法(冷やすこと、抗炎症・保湿ケア)が重要になります。しかしまずは日焼け止めや帽子などで強い紫外線をしっかりブロックすることを目指しましょう。

紫外線A波、B波とは?

紫外線の主なものにA波(UVA)、B波(UVB)、C波(UVC)があります。これらは波長の長さによって分けられ、それぞれ性質が異なることから人体への影響も違ったものが現れます。

A波(UVA)

地上に届く紫外線のうち95%を占めるのがこのA波です。メラノサイトを活性化させてメラニンを作り、肌を黒くするサンタンを引き起こすほか、シミ、シワ、光老化の原因となります。また、以前は皮膚癌の原因にはならないとされていましたが、現在ではA波にも癌へのリスクがあることがわかっています。

紫外線A波は曇りの日や窓越しの室内にも届きます。アスファルトや雪による反射も強いため、気を抜かずに対策することが必要です。

B波(UVB)

B波は地上に届く紫外線の5%ほどにしか過ぎませんが、少し浴びるだけでも肌の表面に強い影響を及ぼします。肌を赤くして水疱などの炎症を起こすサンバーンの原因になるほか、肌を乾燥させて肌荒れを起こすなどのトラブルや皮膚癌を引き起こしたりもします。もし日焼けしてしまったら、できるだけ早い対処が必要です。
ただしB波は冬場や雨の日には量が少なく、ガラス越しには届きません。

C波(UVC)

C波はB波とともに皮膚癌の原因となり得る紫外線です。C波はオゾン層に吸収されるため、地上にはほとんど届きません。しかし近年、オゾンホールを通って届くC波が増えていることから、オゾンホールの直下にあたるオーストラリアやニュージーランドの南部では大きな問題となっています。

青汁で日焼け・紫外線対策

青汁による日焼け・紫外線対策には次の3つのアプローチが考えられます。

1.紫外線を浴びたときに発生する活性酸素を抑える
2.できたシミそのものを薄くする
3.ターンオーバーを正常化しメラニン色素の排出をスムーズにする

紫外線を浴びることによって発生するのは「一重項酸素(1O2)」と呼ばれる活性酸素です。これを除去する働きを持つのは、β-カロテン、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンC、ビタミンE、尿酸など。特にβ-カロテンは一重項酸素に対して大きな作用が期待できます。

では青汁に含まれる効果的な栄養素を見ていくことにしましょう。

β-カロテン

強力な抗酸化作用を持ち、一重項酸素の除去に効果を発揮する栄養素です。緑黄色野菜に多く含まれ、必要な量だけ体内でビタミンAに変換されます。そのため、過剰摂取となる心配がありません。

ビタミンAには元々肌や粘膜をすこやかな状態に保つ働きがあります。肌の表面で紫外線をブロックして肌細胞が損傷するのを防ぐほか、代謝を促してできたメラニンをスムーズに排出する働き、ビタミンCやEの作用を継続しやすくする働きも期待できます。
β-カロテンは青汁の原材料では明日葉に特に多く、ケール大麦若葉にも多く含まれています。

ビタミンC

ビタミンCには一重項酸素を除去する作用とビタミンEの抗酸化作用を高める作用があります。メラニン色素の生成を抑える働き、できてしまったシミや肌に沈着した色素を還元する(薄くする)働きがあり、さらには肌の保湿力や柔軟性に関わるコラーゲンやエラスチンの生成にも関わっています。
青汁の原材料ではケールに特に多く含まれ、明日葉などからも摂ることができます。
ビタミンCは体内に貯蔵できません。必要となる分をこまめに摂取するようにしましょう。

ビタミンE

血行を改善し、新陳代謝を高めることで肌のハリや透明感をアップさせる働きを持つビタミンE。
ビタミンE自体にも強力な抗酸化作用がありますが、ビタミンAの抗酸化作用を高める働きも持っています。ビタミンA、C、Eはそれぞれの働きを強化し合う関係なので、ぜひ一緒に摂取するようにしましょう。
ビタミンEは明日葉に最も多く含まれています。大麦若葉やケールからも摂取できます。

ビタミンB2

一重項酸素を消去する働きがあるほか、肌の新陳代謝を高めて美肌を作る働きが期待できます。
青汁の原材料にはそれほど多くありませんが、その中では明日葉に豊富。大麦若葉、ケールにも含まれています。

葉酸

一重項酸素そのものを消す働きはありませんが、高い抗酸化作用があり、美肌づくりのために役立つ栄養素です。
ビタミンCとの相互作用によって肌の色素沈着を防ぐ働きも注目されます。
緑色の濃い緑黄色野菜には多く含まれる傾向にあり、ケールや大麦若葉に多く含まれるほか、明日葉からも摂取することができます。

ルテイン

肌だけでなく、目も日焼けします。ルテインは目の中に含まれるカロテノイドで「天然のサングラス」とも呼ばれる抗酸化物質。日光由来の紫外線や携帯、パソコンなどのブルーライトから目を守ります。
ルテインは緑黄色野菜に豊富に含まれ、青汁の材料ではケールやブロッコリーなどから摂取することができます。

その他

この他にも青汁にはポリフェノール、カロテノイド、酵素など一重項酸素そのものを消す作用はないものの、活性酸素を消す働き、美白作用やターンオーバーを正常化する働きにすぐれているものが多数含まれています。代表的なものには、

クマリン、カルコン、ルテオリン(明日葉に含まれる抗酸化成分)
SOD酵素/スーパーオキシドディスムターゼ(大麦若葉、明日葉に含まれる抗酸化成分)
メラトニン(睡眠リズムを整えてターンオーバーを正常化。ケールに含まれる成分)

などが挙げられます。

日焼けや紫外線対策で青汁を選ぶなら?

ご覧頂いたように、ケール、明日葉、大麦若葉など緑色野菜で作られた青汁は、どれを選んでも紫外線、日焼けへの対策が期待できます。しかしあえて選ぶとするなら、明日葉かケールをメイン素材に据えた青汁をお勧めします。

・明日葉の青汁をお勧めする理由
紫外線によって発生する活性酸素に対して最も効果の高いβ-カロテンが最も豊富に含まれています。β-カロテン以外の抗酸化成分やビタミン、ミネラルなどどれもが高水準です。

・ケールの青汁をお勧めする理由
β-カロテンの含有量こそ明日葉に劣りますが、美肌・美白に欠かせないビタミンCが豊富! ターンオーバーを高め肌の老化へのケアができる点、目の紫外線対策にもすぐれている点が優秀です。

青汁で内側からの積極的ケアを

日焼け止めやUVカット化粧品、美白化粧品などは直接の紫外線対策として欠かせないアイテムですが、肌に負担をかけるというデメリットがあります。例えばビタミンC誘導体。美肌効果は注目すべきものがありますが、肌荒れを起こしやすく、使う人を選びます。

その点、青汁は野菜を中心とした自然のパワーで内側から優しく紫外線のケアをすることが可能です。紫外線以外にも食事や生活習慣の乱れ、ストレスなどからターンオーバーの乱れを生じることも少なくないので、合わせてそれらの対策が取れるのもいいですね。

ちなみにターンオーバーの正常な周期は、20代の健康的な肌では28日前後、30代では40日前後、60代になると実に100日前後かかります。しかしこれはごく当たり前の現象で、100日かかるからといってターンオーバーが乱れているわけではありません。

もちろん年齡とともにシミが定着しやすくなったり、古い角質が残ってくすみを作ったりといったトラブルが増えるのは事実ですが、肌に負担がかかるような過度なケアではなく、肌に合ったやさしく賢いケアが必要になります。そういった点でも普段のお手入れに青汁をプラスするのはメリットがとても大きいのです。

青汁は毎日飲むことが重要

残念ながら青汁には即効性はありません。また、それさえ飲めば対策は万全という性格のものでもありません。毎日飲んでいることで少しずつ改善が期待できるものなので、未来の自分の肌のためにぜひ青汁を続けてみてください。

青汁にはあまり含まれていませんが、肌をケアために重要な栄養素のひとつにたんぱく質があります。大豆イソフラボンが摂れる豆乳に青汁を混ぜて飲むのもいい方法でしょう。

このほか、紫外線対策として目や肌に勧められるものにアントシアニンがあります。アントシアニンはビルベリー、ブルーベリー、カシスなどに含まれているので、こうしたフルーツとヨーグルト、青汁を混ぜて食べるのもお勧めです。

なお、シミを防ぐ別の方法としてメラニン色素のもととなるミネラルの一種、チロシンをカットしてしまうという考え方もあります。チロシンはバナナやアボカド、乳製品や大豆製品、ピーナッツ、アーモンドなどに含まれ、これらを摂らないと確かにシミやそばかすが作られにくくなるとの研究結果もあるのですが、不足すると白髪が増えたり、うつ病や認知症、慢性疲労症候群などを引き起こすため、あまり現実的ではないでしょう。

終わりに:紫外線を浴びない生活にもデメリットがある

人体への紫外線の影響は、悪いものばかりではありません。特に健康面に関して、紫外線には次のような重要な働きも担っています。

・睡眠と覚醒のリズムを整える
・ビタミンDの合成に関わり、骨や歯を強くする
・新陳代謝を促進する
・免疫力を向上させる

どれも健康的な生活のためには欠かせない働きばかりです。冬のシーズンが長い北欧では今でも日光浴の習慣があります。紫外線にはデメリットが多いのですが、「百害あって一利なし」ではないのが難しいところだと言えます。

このように、美肌のための邪魔者として忌み嫌われるメラニン色素ではありますが、そもそもは紫外線などから肌を守るためにわたしたちに備わった防御システムに他なりません。シミやそばかすは確かに作りたくはないけれど、メラニンというバリアがあるからこそ、肌細胞はそれ以上の深刻なダメージから逃れられているのです。

メラニン色素といかに上手にお付き合いしていくのかは美肌のための永遠のテーマとも言えます。その対策として、ぜひ青汁を上手に取り入れてみてください。

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