抗酸化作用が期待できる食品

抗酸化作用が期待できる食品
いつまでも若々しい肌でいるために必要なのは、酸化や糖化を防ぐこと。中でも酸化を防ぐ「抗酸化作用」という言葉の認知度は、今やかなり高いパーセンテージに上っているのではないかと思います。青汁をお飲みの方の中にも、抗酸化作用を期待して入るという方は少なくないでしょう。

今回はこの抗酸化作用とはどういうものなのか、何をどのように摂取したらより高い働きが期待できるのかを改めて掘り下げてみることにします。

酸化、抗酸化作用とは?

抗酸化作用というのは読んで字のごとく、物質が酸化(=酸素と化合)しないようにする作用のことを言います。酸化とは酸素と化合すること。金属が錆びたり食べ物の色が変わったりといった現象をイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。

ただ、普段わたしたちが「抗酸化作用」と言うと、もっと狭い意味で、体を酸化させる活性酸素を消す働きのことを指しています。その活性酸素こそがわたしたちの体を錆びさせ、変色させる悪役、というわけです。

活性酸素はわたしたちが呼吸をしてエネルギーを取り出す酸素から作られるため、全く無縁でいることはできないのが難しいところです。呼吸によって得る酸素から発生する活性酸素率には諸説ありますが、1~3%程度、量にして1日100リットル以上に上るとする説が現在のところ有力となっています。

美容面以上に深刻な健康への影響

抗酸化は肌のアンチエイジングとよくセットで語られますね。もちろん肌にシミやシワができるのだって嬉しくはありませんが、もっと重大なのは酸化が影響するのは美容面に対してだけに留まらないということ。活性酸素がわたしたちの体を構成する細胞のDNAそのものを傷つけ、変質させれば、それがやがて生命に関わる影響を及ぼすことになってしまうからです。

このDNAの損傷はわたしたちの体の細胞ひとつにつき1日数万から数十万という非常に高い頻度で起きていると考えられています。ありがたいことに、わたしたちにはそれらのほとんどをすぐさま修復する機能が備わっているため、長い期間にわたって生命を維持していくことが可能なんですね。とはいえ、あまりにその損傷が多ければだんだんと修復が追いつかなくなりますし、中には修復が不可能なケースも出てきてしまいます。それこそが老化であったり病気であったりと考えることもできるでしょう。

活性酸素には良い働きもある

こう書いていくとどうしても活性酸素の攻撃面ばかりがクローズアップされ、活性酸素全てが悪いもののように思えますが、実際には活性酸素は生命の維持にはなくてはならないものであることもまた事実です。

わたしたちの体の中には異物、ウイルスや細菌などが侵入してきたときに、白血球の一種である好中球やマクロファージがそれらを攻撃して分解するシステムが備わっています。その際に好中球やマクロファージと連携して細菌の繁殖を抑える働きをしてくれるのが活性酸素なのです。

このように活性酸素は攻撃するだけではなく、むしろわたしたちの体を防御する働きも持っています。ただ、活性酸素が過剰に発生すればそれだけ攻撃される頻度が高くなり、細胞が傷つく確率が高くなってしまいます。

つまり必要以上に活性酸素を発生させないこと、発生した活性酸素を効率的に消すことこそが、年齡に負けない健康的な生活を送るためのポイントとなるわけです。

活性酸素の悪影響にはどんなものがある?

活性酸素は人体に実に様々な悪影響を及ぼします。病気の原因の9割は活性酸素が関係しているとの説があることからも、その幅広さがわかるのではないでしょうか。まだ100%解明されていないものも含め、活性酸素の影響によって起こっているのではないかと考えられている病気、症状などをご紹介することにしましょう。

<活性酸素が人体に起こす悪影響>
・細胞に損傷を与えて老化させる
・DNAを傷つけてガンの原因をつくる
・血液中の脂質を酸化させて動脈硬化を進めたり血栓を作りやすくする
・動脈硬化が原因となる脳卒中、心筋梗塞などのリスクを高める
・糖尿病や肥満など、生活習慣病の原因をつくる
・骨粗鬆症の原因となる
・アルツハイマー病(認知症)を進行しやすくする
・白内障や眼病の原因をつくる
・免疫機能が低下し関節リウマチなどを発症する
・アトピー性皮膚炎、ぜんそく、花粉症などのアレルギー疾患を悪化させる
・うつ病の原因となる
・肌にシミやシワをつくる

いかがでしょうか。もちろんこれらの病気の原因全てが活性酸素の仕業ではないのですが、活性酸素が様々な病気のリスクを引き上げていることは間違いありません。このように、ありとあらゆる病気に関係すると考えられる活性酸素。これを効率よく撃退するためには、どのような食品を選べばいいのでしょうか。

抗酸化物質は特定の活性酸素にしか効かない

ここで知っておかなければいけないのは、活性酸素にはいくつかの種類があり、各抗酸化物質はそれぞれ特定の種類の活性酸素にしか反応しないということです。ビタミンCが抗酸化物質であることはよく知られていますが、ビタミンCさえ摂っていれば全ての活性酸素が撃退できるというわけではありません。全ての活性酸素に対する抗酸化成分をバランスよく摂ることが重要なのです。

それでは主な活性酸素とそれぞれに対応する抗酸化成分、その成分を多く含む食品をご紹介することにしましょう。

主な活性酸素4種と抗酸化成分

1.スーパーオキシドアニオンラジカル(スーパーオキシド、超酸化物、O2-)

スーパーオキシドは体内で最も多く発生する活性酸素です。脳卒中や心筋梗塞、癌、貧血など多くの重大な病気の発症に関わるとされる一方で、侵入してきた細菌などを殺菌する免疫系の働きも併せ持っています。

特徴は他の活性酸素を発生させる前駆体となるという点。つまり、スーパーオキシドの時点で断ち切っておけば、さらに悪質な活性酸素の発生を抑えることができるのです。

スーパーオキシドを除去する抗酸化成分

スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)

スーパーオキシドを酸素と水素とに分解して無毒化する酵素。SODの活性が高ければ高いほど長寿になる傾向があるとされ、生活習慣病の原因となる高血圧や高血糖、コレステロールに働きかけるほか、アンチエイジング全般、抗癌作用が期待されている注目の成分です。

SODが含まれる代表的な食品には青汁の原料となる大麦若葉明日葉、ルイボスが挙げられますが、これらは普段の食卓で馴染み深いものとは言えません。SODは銅や亜鉛、マンガンが不足していると十分な働きが期待できないので、これらを含む食品も積極的に食べることが勧められます。

ビタミンC(アスコルビン酸)

非常に高い抗酸化力を持つ「美容のビタミン」。スーパーオキシド以外にも複数の活性酸素を消去する素晴らしいパワーを持っています。ビタミンCは体内に溜めることができないうえにどんどん消費されているため、一度にたくさん摂るよりも、こまめに摂る方が効果的です。

赤パプリカ、ケールブロッコリー、じゃがいも、アセロラ、いちご、柑橘類などに多く含まれています。

ビリルビン

痣ができたり黄疸が出たりする際の黄色い色のもととなる色素で、血液中に存在しています。スーパーオキシドを排除する働きがあることがわかっていますが、本来ビリルビンは肝機能が低下している場合や赤血球の破壊が起こっている場合に数値が上がる性質があり、あえて食物から摂取する必要はありません。

2.過酸化水素(H2O2)

消毒薬の「オキシドール」や衣類の漂白剤に使用されていることで知られる化合物で、強い腐食性と毒性を持つ活性酸素です。DNAや生体膜に損傷を与え癌の原因を作るほか、白髪の原因になることがわかっています。さらに強い活性酸素「ヒドロキシルラジカル」を発生させるもととなるため、できるだけ早く除去することが必要となります。

人体に害をなす反面、スーパーオキシドと同じように、白血球と連携して体内に侵入した細菌を殺菌する作用も併せ持っています。

過酸化水素を除去する抗酸化成分

カタラーゼ

過酸化水素を水と酸素に分解して無害化する酵素。肝臓でアルコールを代謝する際にも使用される酵素です。

カタラーゼはレバーに多く含まれていますが、レバーを食べてもそのままカタラーゼが増えるわけではありません。それよりもカタラーゼの生成に必要となるミネラルの鉄やマンガンを摂るといいでしょう。

グルタチオンペルオキシダーゼ

過酸化水素を効果的に除去することから、グルタチオンペルオキシダーゼの働きが癌の予防につながるのではないかと研究が進められている酵素です。

グルタチオンペルオキシダーゼが作られるためにはミネラルのセレンが必要不可欠です。また、ビタミンB2がなければこの酵素はその力を発揮できません。セレンとビタミンB2を含むものを食べることがグルタチオンペルオキシダーゼを増やす効率的な手段だと言えます。

ペルオキシダーゼ

ペルオキシダーゼはSODによってスーパーオキシドから変換された過酸化水素を水に分解する働きを持つ酵素です。ペルオキシターゼが多く含まれているのはキャベツやゴボウなど。しかしペルオキシダーゼを作るために必要となるセレンや鉄、システインなどが不足しないようにする必要があります。

その他、ビタミンC。

3.ヒドロキシルラジカル(・OH)

糖質、たんぱく質、脂質などあらゆる物質を酸化させる強力な活性酸素です。活性酸素の中でも最も酸化力が高いのがこれ。存在する時間はきわめて短いものの、その間にDNAに大きなダメージを与え発癌させる悪質さがあります。

ヒドロキシルラジカルを除去する抗酸化成分

ビタミンE(α-トコフェロール)

ビタミンEは自らが酸化されることで、ヒドロキシルラジカルが体内の脂質を酸化するのを妨げる働きをします。いくつかの種類がある中で最も強力な働きをするビタミンEはα-トコフェロールと呼ばれるもの。

抗酸化成分として働いた後のビタミンEは、ビタミンCの働きによって新たなビタミンEとして再生され、再び体を守る働きをしてくれます。
ビタミンEはとりわけ血管内に存在する悪玉(LDL)コレステロールが酸化されるのを効果的に防ぐため、血液をサラサラに保ち、動脈硬化や高血圧、脂質異常症などの予防、改善に役立ちます。

食品ではごま油、アーモンドなどナッツ類、アボカド、モロヘイヤ、小麦胚芽、かぼちゃ、魚介類に多く含まれます。若返りのビタミンとも呼ばれています。

ビタミンA(α-カロテン、β-カロテン)

ビタミンAには悪玉のLDLコレステロールが酸化されるのを防ぎ、動脈硬化から発生する脳卒中や心筋梗塞などを防ぐ働きがあるのではないかと考えられています。前述のビタミンEにはビタミンAの酸化を防ぐ働きがあるため、より効率的な働きを求めるならビタミンCとE、そしてAはぜひ一緒に摂取しましょう。

動物の体内にしか存在しないビタミンA(別名レチノール)は体内に蓄積し過剰摂取のリスクがあるのに対し、植物性のカロテンは必要ときに必要なだけビタミンAに変換されるため、カロテンでの摂取が勧められます。多く含んでいるのはかぼちゃやニンジン、ピーマン、ほうれん草、ブロッコリーといった色鮮やかな野菜。柑橘系の果物にも含まれています。β-カロテンが有名ですが、α-カロテンにも豊かな抗酸化作用があります。

フラボノイド

ポリフェノールに分類される有機化合物。天然色素や辛味、苦味などのもととなる成分などで構成されていますが、その種類は多種多様で、数は数千にも上ります。詳細は後述するフィトケミカルの項で解説しますが、代表的なフラボノイドとしてアントシアニン、カテキン、イソフラボン、クェセルチン(ケセルチン)、カルコンなどが挙げられ、それぞれが強力な抗酸化作用を持っています。

フラボノイドを含む食品には赤ワイン、カシス、緑茶、ココア、蕎麦、リンゴ、明日葉、モロヘイヤ、ブロッコリーなどがあります。

グルタチオン

ヒドロキシルラジカルの除去に関わるトリペプチドです。肝機能を高める働きがあり、解毒作用が高いことから医薬品としても活用されています。アセトアルデヒドを分解して二日酔いを防ぐ働きを持つほか、美肌・美白作用にもすぐれています。

グルタチオンは体内で合成されます。ほうれん草、ブロッコリー、キャベツ、かぼちゃ、アボカド、レバー、肉などにも含まれていますが、そもそもグルタチオンはシステインとグルタミン酸に分解されてから吸収されるため、グルタチオンそのものを増やす目的で摂取する必要性はあまりないと言えるでしょう。

システイン

グルタチオンを構成するアミノ酸のひとつ。L-システインという形で医薬品やサプリメントに使用される美白成分としてもよく知られています。この美白作用は肝機能を高めることから期待できるもので、同時に倦怠感や二日酔いにも効果を発揮します。

システインはシスチンという形で摂取することができます。多く含まれる食品はカシューナッツなどの豆類、肉類全般、かつおなどの魚介類など。体内でシステインを合成するもととなるメチオニンは、それらに加えほうれん草やにんにく、大豆製品などにも含まれています。

体内での合成元であるメチオニンは肉類のほかほうれん草、にんにく、大豆製品に含まれています。

リノール酸

リノール酸はω-6系の必須脂肪酸で、紅花油やコーン油など植物油に多く含まれています。コレステロールを低下させたり血圧を下げたりする働き、肌の保湿力を高め肌トラブルを予防する働きなどが認められている一方で、アレルギー症状を悪化させたり発癌リスクを高めるなどのデメリットも併せ持っています。過剰な摂取は控えたい脂質のひとつです。

尿酸

尿酸という名前から尿そのもののようなイメージを持ってしまいますが、実際には尿の中から発見された成分ということでそう名付けられました。尿素は血液中にも多く含まれ、強力な抗酸化物質として働いています。

ハンドクリームなどによく使用されているように肌に潤いを与える良質な保湿成分でもあります。食品ではその特質から肉の中に含まれる可能性がありますが、食品からの摂取を考える必要はありません。

4.一重項酸素(1O2)

紫外線やX線を浴びることによって発生する活性酸素です。酸化力が非常に高く、肌のコラーゲンを破壊したり皮膚細胞を攻撃してシミやそばかす、シワなどを作るほか、皮膚癌の原因ともなります。過酸化水素を発生させたりスーパーオキシドに変化する性質も持っています。

一重項酸素を除去する抗酸化成分

ビタミンB2(リボフラビン)

ビタミンB2には抗酸化作用があるほか、糖を代謝する働きもあり、肥満の予防や糖尿病の改善などを期待できます。ビタミンB2が多く含まれるのはレバーや乳製品、カレイやさんまなどの魚介類、納豆、卵、きのこ類など。体内に溜めることのできない栄養素なので、欠乏しないように積極的に摂取するようにしましょう。

その他、
・ビタミンC
・ビタミンE
・β-カロテン
・尿酸
です。

抗酸化作用を持つ(または助ける)成分と多く含む食品

ミネラル

ミネラルの中には抗酸化物質を構成したり、抗酸化成分の働きを引き出すのに必要不可欠なものがいくつかあります。その代表的なものをご紹介します。

亜鉛

亜鉛はSODを構成する重要なミネラルです。亜鉛が欠乏しているとSODは働きません。
小麦胚芽、玄米、牡蠣、レバー、牛肉、納豆などに含まれていますが、比較的不足しやすいミネラルのひとつです。過剰摂取となることはほとんどないので、積極的に摂取するようにしてください。

セレン

セレンはグルタチオンペルオキシダーゼを構成するほか、ビタミンC、Eと関係しあって活性酸素を消去します。抗酸化には非常に関係の深いミネラルだと言えるでしょう。

セレンはわかさぎ、ほたて、あんこう肝、大豆、にんにく、玉ねぎ、ネギなどに多く含まれています。日本の食生活においてはほとんど不足の心配がないうえに過剰摂取には胃腸障害などのリスクがありますが、極端に食が細い方やダイエットをしている方は適正な量をキープできるように気をつけましょう。

銅はSODを構成するミネラルのひとつで、鉄の作用をサポートする働きを持っています。
銅を多く含む食品はタコやイカ、牡蠣、レバー、抹茶、ココア、カシューナッツや大豆など。

通常の食事においてそれほど欠乏する心配はありませんが、食事が極端に偏っている方、十分に摂れていない方は注意する必要があります。

マンガン

SODを構成するミネラルにしてカタラーゼの生成にも欠かせないマンガン。抗酸化のために大変重要な役割を担うだけでなく、代謝や消化、骨を作る働きなどを持っています。
食品では生姜やしそ、青のり、きくらげなどに多く含まれていますが、ほとんどの食品や水道水にも含まれているため、通常の食事を摂っている限りまず不足することはありません。

血液の成分のひとつである鉄はSODを構成するミネラルのひとつで、カタラーゼやペルオキシダーゼの生成にも必要となります。
女性や成長期にある子ども、ダイエットをしている方はどうしても鉄が不足しがちになります。貧血すなわち体中が酸欠になった状態のこと。最近の研究で貧血と老化の関係性も指摘されています。

レバーや赤身の肉など動物性の食品に含まれるヘム鉄は体内への吸収率がいいのですが、毎日の摂取が難しいのが難点。小松菜や大根菜、パセリ、大豆製品、干しぶどうなど植物性の食品に含まれる非ヘム鉄はビタミンCと同時に摂取することで吸収が高まるので、ぜひこの性質を利用するようにしましょう。

アミノ酸

エルゴチオネイン

強力な抗酸化作用が注目される話題のアミノ酸。その美肌効果の高さはビタミンCやL-システインを凌ぐと言われるほどです。シミ、そばかす、シワ、たるみの予防・改善や光老化の抑制など、女性ならずとも気になる働きが期待されています。

このほか癌の抑制や動脈硬化の予防、認知症やアルツハイマーの予防など、活性酸素が原因となる様々な病気への効果についても研究が進められています。
しいたけ、ひらたけなど、きのこ類に含まれており、特にササクレヒトヨタケに豊富に含まれています。

補酵素

コエンザイムQ10(CoQ10、ユビキノン)

心臓機能を高めるものとしてかつては医薬品としても使用されていたコエンザイムQ10。これ自身が強い抗酸化力を持つほか、ビタミンEと同時に摂取することでビタミンEの働きを高めることが分かっています。

イワシやサバなどの青魚、ごま油、牛肉、レバー、ブロッコリー、ほうれん草、大豆製品などに多く含まれています。年齡とともに疲れが気になる方は積極的に摂取したい成分です。

αリポ酸

ビタミンCやEよりもさらに高い抗酸化力を持つと言われるαリポ酸。糖質の代謝に関わり、肥満や糖尿病の予防への効果が認められています。日本ではサプリメントのひとつとして人気を博していますが、その効力はヨーロッパでは薬として使用されているほど。ビタミンC、E、CoQ10の抗酸化力を回復させる働きも持つ優秀成分です。
にんじん、ほうれん草、ブロッコリー、トマトなど緑黄色野菜のほか、レバーなどにも多く含まれています。

ホルモン

メラトニン

メラトニンは睡眠リズムを整えるホルモンです。不眠症に悩む方に人気が高く、近年ではホルモンバランスを改善する効果から、不妊症の治療にも用いられています。

メラトニンを含む食品表的なものはケールですが、その量はあまり多くありません。しかし他の食品にはほとんど含まれていないため、貴重な例だと言えるでしょう。

メラトニンは体内ではセロトニンから作られ、そのセロトニンはトリプトファンから作られます。したがって、トリプトファンを摂取するのが効率的との意見もあります。トリプトファンは牛乳、ごま、肉や魚介類、ほうれん草などに含まれています。

抗酸化の高さに注目!フィトケミカル

抗酸化作用の高さに近年注目が集まっているのが「フィトケミカル(ファイトケミカル)」です。フィトケミカルとは植物由来の化合物や栄養素のこと。本来は必須栄養素ではないため欠乏症の心配はありませんが、最近ではその働きから「第7の栄養素」として扱われることも少なくありません。中にはかなり古い時代から活用され、馴染みの深いフィトケミカルもあります。以下、代表的なものを簡単にまとめてみました。

ポリフェノール

果物や野菜の色素、辛味や苦味の成分となっているものです。いずれも強力な抗酸化作用を持っています。

フラボノイド

上述したようにヒドロキシルラジカルを除去する働きがあります。サプリメントでも人気を博しているものが多く見られます。

ルテオリン

フラボノイドの中で最も強い抗アレルギー・抗炎症作用を持っています。抗癌作用、肝機能をサポートする働きがよく知られています。
しそ、えごま、明日葉、春菊、セロリ、ブロッコリー、にんじん、リンゴ、オリーブオイルなどに多く含まれます。

アピゲニン

細胞の自食(オートファジー)を誘導することが明らかとなったアピゲニン。癌細胞をも死滅させる働きが大いに注目されるフラボノイドです。抗炎症作用があり、抗不安薬、精神安定剤としての働きを持つ一面も。
パセリ、セロリ、グレープフルーツ、赤ワイン、カモミールなどに含まれています。

クリシン

クリシンは男性ホルモンに似た働きをすることから、ボディビルダーに人気の高いフラボノイドです。抗炎症作用や抗菌作用にすぐれ、抗不安作用があるとの報告もあります。
あまり量は多くありませんが、ひらたけ、プロポリス、蜂の巣、はちみつなどにも含まれています。

イソフラボン

女性ホルモンに似た働きをするおなじみのフラボノイド。更年期の不安定な症状の改善や骨粗鬆症の予防によく用いられています。
大豆やその加工食品(豆腐、納豆、みそ、醤油など)に多く含まれています。

カテキン

強い抗酸化作用、殺菌作用などを持つ渋み成分です。コレステロールや血圧の異常や肥満、ピロリ菌の撃退など、生活習慣病対策に広く活用されています。
赤ワインや緑茶、紅茶、ウーロン茶、リンゴ、ブルーベリーなど、普段の生活でも摂りやすいフラボノイドです。

アントシアニン

赤紫の色素成分。疲れ目、白内障、緑内障など目のトラブル対策によく知られるフラボノイドですが、肝機能を向上させたりメタボリックシンドロームを予防したりする一面も持っています。
ブドウ、ブルーベリー、アサイー、ビルベリー、カシス、ブドウ、茄子、紫いも、紫蘇などに含まれています。

ナスニン

その名の通り、茄子の皮に含まれる紫の色素。動脈硬化の予防や血圧上昇の抑制、眼病を予防する働きなどが期待できます。

タンニン

渋み成分のタンニンはその収れん作用、殺菌作用があることから、化粧品や整腸薬にも使用されています。抗酸化作用も高く、動脈硬化を防ぐ作用が報告されています。
タンニンは緑茶、番茶、赤ワイン、柿、バナナなどに含まれています。

ルチン

血糖値や血圧を改善するとして話題となった蕎麦。その特徴的な成分こそがこのルチンです。強力な抗酸化作用を持つほか、ビタミンCの吸収を高めてお互いの効果を引き出し合う作用を持っています。
ルチンは蕎麦、いちじく、アスパラガス、トマトなどに含まれています。

カカオマスポリフェノール

大きな効果が見込めると話題のポリフェノール。悪玉(LDL)コレステロールの吸収を阻害するほか、血圧上昇の抑制、動脈硬化の予防、ピロリ菌の増殖の抑制(胃癌の予防)、抗アレルギー、抗ストレス、美肌作用、認知症予防とその働きは多彩です。その名の通りカカオ豆に含まれています。

クェルセチン(ケセルチン)

高い抗酸化作用とともに血行改善、悪玉コレステロールや血圧を低下させる働き、抗炎症作用などが知られるクェルセチン。同じく抗酸化作用を持つビタミンCをサポートする働きも持っています。
クェルセチンは玉ねぎ、ブロッコリー、モロヘイヤ、リンゴ、ブドウ、緑茶、蕎麦、イチョウ葉などから摂ることができます。

カルコン

明日葉の茎を切ると、その断面から黄色い汁が出てきます。この黄色い色素がカルコンです。カルコンには内臓脂肪を減少させる働き、血糖値や血圧を下げる働きがあるとの報告があり、生活習慣病の原因となるメタボリックシンドローム対策に期待がかっています。

テアフラビン(テアルビジン)

紅茶に含まれる赤茶色の色素です。高い抗酸化作用があり、血糖値の上昇やコレステロール値の抑制作用、抗菌作用があることがわかっています。紅茶のほかウーロン茶やりんごにも含まれています。

フラボノイド以外のポリフェノール

クロロゲン酸

コーヒーにはコレステロールや内臓脂肪の低下、糖尿病や肥満の予防効果があると言われていますが、その働きの一端を担っているのがこのクロロゲン酸です。最も多く含まれるコーヒーの他にはじゃがいもやリンゴに含まれています。

エラグ酸

抗癌作用、動脈硬化を改善する作用が注目されサプリメントも高い人気を誇るエラグ酸。ブラックベリー、ラズベリー、いちご、くるみ、ざくろなどの野菜や果物に含まれています。

リグナン

高い抗酸化作用とともに女性ホルモンに似た働きをするリグナンは、更年期障害の症状の緩和や骨粗鬆症の予防、コレステロール値の低下などの効果が期待できます。
リグナンが最も豊富に含まれているのはゴマ。その他、小麦や大麦などの穀類、ブロッコリー、大豆、赤ワインなどにも含まれています。

セサミン

非常に幅広い効果が注目され、サプリメントなどでも人気を博しているセサミン。コレステロール吸収の阻害、抗癌作用、血圧の上昇の抑制、疲労回復などの働きがよく知られています。
セサミンは米や大麦、小麦などの穀類にも含まれていますが、最も多く含まれるゴマから摂るのが効率的だと言えるでしょう。

クルクミン

ウコンに含まれる黄色い色素がクルクミン。ターメリックとも呼ばれ、スパイスとしてよく利用されています。肝機能を高め二日酔いを予防する働きがよく知られていますが、その他にもコレステロールを低下させる効果や美肌作用があり、抗癌作用についても盛んに研究されています。

クルクミンを摂取するのに最も簡単な方法はカレーを食べること。このほか、たくあんの黄色い色もクルクミンです。

クマリン

血行改善やむくみの解消にすぐれた働きを持つクマリンは芳香を持つポリフェノール。その抗酸化作用から、高血圧の予防や動脈硬化の予防が期待できます。また桜餅は、桜の葉に含まれるクマリンの抗菌効果から来ています。明日葉やパセリ、シナモン、柑橘類、桃のほか、むくみに効くサプリとして人気の高いメリロートにもクマリンが含まれています。

オレオカンタール

エクストラヴァージン・オリーブオイルから抽出される成分。高い抗酸化作用があり、動脈硬化を防ぐ働きが注目されています。

オレウロペイン(オリーブ)

オリーブの葉やエクストラヴァージン・オリーブオイルに含まれる苦味成分。豊かな抗酸化作用により、悪玉コレステロールの酸化を防ぎます。動脈硬化や血栓の改善が見られるとの報告もあります。

レスベラトロール

美容効果、健康効果が注目される赤ワインに含まれる、抗酸化作用の高いポリフェノールです。その働きは幅広く、動脈硬化や心疾患の予防、肥満の改善、血糖値の低下、癌の予防など。また脳の血流を良くする働きが認められ、認知症の予防や改善にも期待が集まっています。
赤ワインやブドウ、ココア、アーモンドやピーナッツの渋皮などに含まれています。

ロズマリン酸(ローズマリー酸)

様々な薬効が認められるハーブ、ローズマリーに多く含まれている成分です。血液をサラサラにして血行を改善する働きがあります。抗アレルギー作用、抗菌作用も高く、パーキンソン病や認知症の予防への効果が研究されています。
ローズマリー以外には紫蘇、ローズマリー、レモンパーム、チアシードなどに含まれています。

フェルラ酸

フェルラ酸は酸化防止作用や美白作用が知られ、食品や化粧品などによく使用されているポリフェノールです。抗酸化作用が高く、発癌を予防やアルツハイマー型認知症への効果が期待されています。
米ぬか、発芽玄米、小麦、コーヒーなどに多く含まれています。

有機硫黄化合物

緑黄色野菜はもちろん、色素の薄い野菜にも抗酸化作用を持ち、体に良い影響を与えるものはたくさんあります。下記はいずれも癌や動脈硬化を予防する働きが期待され、研究が進められているという共通点があります。

スルフォラファン

近年ブロッコリースプラウトの健康作用が大いに注目されましたが、そのブロッコリースプラウトに多く含まれているのがこのスルフォラファンです。SODやグルタチオンなど抗酸化成分の働きをサポートするほか、解毒作用や新陳代謝のアップ、高血圧の予防、美肌効果などの働きが期待できます。

スルフォラファンはブロッコリースプラウトのほかケールやキャベツ、ブロッコリーなどアブラナ科の野菜に含まれています。

アリルイソチオシアネート

強い殺菌・抗菌を持つ辛味成分です。血栓を防ぎ、血液をサラサラにする作用もあります。わさびに多く含まれ、大根おろしにもその前駆物質が含まれています。

アリイン(アリシン)

アリインが含まれる代表的な食材はにんにくです。その特徴は何と言っても疲労回復効果にすぐれていること。ビタミンB1と結びついて体内にエネルギーを生み出します。
体を温める作用や血液サラサラ効果が高く、コレステロール値を正常な状態に下げる働きも持っています。

生の食材を刻んだり炒めたりすることでアリインが分解されると強い臭いを持つアリシンに変換されます。アリシンにも抗酸化作用があります。
にんにくの他にはネギ、玉ねぎ、にら、キャベツなどにもアリインが含まれています。

テルペノイド

カロテノイド(色素成分)

赤、オレンジ、黄色をした天然の色素。これらは体内に取り込まれると必要な分だけビタミンAとして働きます。いずれも高い抗酸化作用を持っています。

カロテン

ニンジンを表すラテン語carotaが語源となる植物性の色素。主なものにβ-カロテン、α-カロテンがあります。代表的な抗酸化成分でもあり、生活習慣病の予防や眼病の予防、美肌作用などにすぐれた効果を発揮します。
かぼちゃ、ニンジン、明日葉、ケール、大麦若葉、小松菜、ほうれん草、しそなど緑黄色野菜に多く含まれています。

ルテイン

強力な抗酸化作用を持つ成分で、主に人の目に含まれています。その作用も目に対してのものが多く、白内障、黄斑変性症などの眼病を予防します。
ほうれん草、ケール、ブロッコリー、きゃべつなどに含まれています。

ゼアキサンチン(レバー、卵黄など)眼病の予防

目の網膜に存在する黄色い色素です。活性酸素を生み出すブルーライトをカットする働きがあり、黄斑変性症や白内障を予防するなど、ルテインとともに目の健康を守ります。
ゼアキサンチンが摂れるのはパプリカやほうれん草、ブロッコリー、とうもろこし、スピルリナ、卵黄など。

リコピン

すぐれた抗酸化作用を持つ赤い色素。脂肪の燃焼作用や悪玉コレステロールの酸化を防ぐ働きがあり、効果的に生活習慣病を予防します。美肌・美白効果にもすぐれています。
リコピンが最も多く摂れる食材はトマト。このほかニンジン、すいか、パパイヤ、ピンクグレープフルーツなどからも摂取することができます。

アスタキサンチン

強力な抗酸化作用を持ち、紫外線を浴びることで作られる活性酸素をカットする働きがあることから、化粧品やサプリメントでも人気の高いアスタキサンチン。美容効果だけではなく、悪玉コレステロールの酸化防止、アルツハイマー型認知症の予防など生活習慣病対策や眼病予防、疲労回復にと幅広く活用されています。
鮭やイクラ、海老や蟹などに含まれています。

β-クリプトキサンチン

温州みかんに豊富に含まれており、多彩な健康効果が話題のカロテノイドです。特筆すべきなのは骨粗鬆症対策に効果的であること。抗酸化作用も高く、DNAの損傷を抑制して癌を予防する働きが研究されています。
温州みかんの他には唐辛子、オレンジの皮、パパイヤ、びわ、リンゴ、パプリカ、卵黄、バターなどに含まれています。

カプサンチン

高い抗酸化力を誇るカプサンチン。その抗酸化力はβ-カロテンを遙かにしのぐほど。善玉(LDL)コレステロールを増やし動脈硬化を予防する働き、癌を予防する働き、美肌効果などが期待されます。よく辛味成分のカプサイシンと混同されますが、それとは異なる成分です。
赤ピーマン、パプリカ、唐辛子などに多く含まれています。

モノテルペン(香気成分)

リモネン

柑橘系の爽やかな香りが特徴のリモネン。リラックス効果が高く、鎮静作用や抗うつ作用、抗アレルギー作用、血行促進作用などがよく知られています。抗酸化作用もあり、癌を予防する働きが研究されています。
レモンやグレープフルーツ、ベルガモット、タンジェリンなどに多く含まれています。

オイゲノール

オイゲノールはバニラのような甘い香りを持つ成分。抗菌作用、殺菌作用にすぐれた働きを持ち、医薬品やスパイス、精油などにもよく含まれています。抗酸化作用も持ち、免疫力を向上させてアレルギーや癌などを予防するほか、パーキンソン病への効果も期待されています。
バナナ、シナモン、クローブ、ナツメグなどに含まれています。

ステロイド

フィトステロール(植物ステロール)

植物由来の油脂成分。生活習慣病対策やアンチエイジング、健康維持に効果的として話題の成分です。
似た構造を持つコレステロール(=動物由来のステロール)の吸収を阻害し減少させる働きが認められてトクホ食品やサプリメントが人気を博しているほか、癌を予防する働きについても注目されています。
とうもろこしやゴマ、大豆、ブロッコリーなどに含まれるほか、マーガリンやバターに添加されているものもあります。

糖関連物質

β-グルカン

アガリクス、メシマコブ、霊芝などのきのこや海藻類のほか、大麦若葉に含まれるβ-グルカンは、しばしば癌への効果がマスコミ等で取り上げられる話題の成分です。抗酸化作用が高く、食物繊維の一種としてコレステロール値を低下させたり、免疫力を向上させる働きがあります。

ペクチン

増粘安定剤として食品にもよく使用されているペクチン。ジャムやゼリーがゲル状になるのもペクチンの働きによるものです。
ペクチンは食物繊維で腸内環境を整える作用や悪玉コレステロール値を低下させる作用を持つほか、インスリンの分泌を抑制して血糖値の上昇を抑えたり、アレルギーを緩和する作用があります。
りんご、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、いちご、あんずなどに多く含まれています。

サポニン

昔からその薬効から様々な形で活用されてきたサポニン。水に溶けると泡立つという特徴的な性質を持っています。抗酸化作用もあり、コレステロールや中性脂肪の酸化の抑制、血糖値の上昇の抑制などの働きから動脈硬化を予防します。肝機能を高めて免疫力を向上させる働きもあります。
高麗人参、大豆やなた豆などの豆類、大豆製品、ジギタリス、オリーブなどに多く含まれています。

フコイダン(海藻)

海藻類が持つ特有のネバネバ成分で、食物繊維の仲間です。抗酸化作用とともに免疫力を向上させる働きにすぐれていることから、特に抗癌作用について注目され研究が進められています。
昆布やわかめ、メカブ、もずくといった海藻類に多く含まれています。

長鎖アルキルフェノール誘導体(辛味成分)

カプサイシン

代謝を高めて肥満解消に働くとしてサプリメントなどで人気を博しているカプサイシンは、主に唐辛子に含まれている辛味成分です。
血行や冷えを改善する効果やエネルギーを生み出し疲労を回復する働きにすぐれるほか、抗酸化作用も高く、悪玉(LDL)コレステロールを下げる働きが期待できます。

ジンゲロール(ギンゲロール)

ギンゲロールは生姜に含まれる辛味成分です。体を温める働きがよく知られていますが、この他にも吐き気や頭痛の緩和、免疫力の向上、関節リウマチ改善、脂肪燃焼効果、胃粘膜修復効果などがあると言われています。抗酸化作用も高く、動脈硬化や癌の予防への研究が進んでいます。

生姜に入っていてこちらも注目の成分ショウガオールはギンゲロールを乾燥させることで変化する成分です。

 
 
以上、話題のフィトケミカルの中から抗酸化作用の高い成分とそれを含む代表的な食品をご紹介しました。このように抗酸化作用のある食品は非常に幅広いのですが、とりわけ野菜や果物にすぐれたものが多く見つかるのがおわかりいただけるのではないでしょうか。中でも青汁に使用されるケール、大麦若葉、明日葉など緑黄色野菜としてもトップクラスの栄養価を誇り、独自の抗酸化成分が多く含まれています。健康にいいのも道理だと言えるでしょう。

活性酸素による体への影響は多岐にわたります。その中には生命に関わるものが少なくないため、活性酸素からいかに身を守るかが美と健康を維持するための分岐点となります。
わたしたちの体はまさに自分が食べたものでつくられています。抗酸化作用を持つ食材を毎日バランス良く摂り入れられるよう、ぜひ青汁を活用していきましょう。

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