青汁は風邪予防に効果的?

青汁は風邪予防に効果的?
毎年冬になると流行する風邪。この時期の風物詩とも言えるほどわたしたちにとって身近な病気ですが、実は未だにワクチンは開発されていません。

治療が不要なほど軽いものから肺炎を起こすほど重症化するものまで、風邪のパターンは実に様々。そんな風邪の予防に青汁が効果を発揮するという話をご存知でしょうか。果たして青汁がどのように風邪を予防できるのかを見ていくことにしましょう。

 

そもそも風邪とは?

風邪は一般的にウイルス感染によって鼻から肺までの間に炎症を起こす上気道感染症を指します。風邪症候群と呼ばれることもあります。

風邪の症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、頭痛、咳、喉の痛み、熱、倦怠感、悪寒など。
インフルエンザもこれとよく似た症状を起こしますが、急に熱が高くなり、悪寒、筋肉痛、倦怠感、頭痛が強く現れるところに違いがあります。

風邪の直接の原因となるのは多くがライノウイルス。コロナウイルス、アデノウイルス、RSウイルスがこれに続き、病原を全て合わせると数百種類にも上ると言われています。SARSを引き起こす新型コロナウイルスのように新たなものが見つかる例も多く、それが風邪の予防をさらに難しいものにしています。

よく風邪のワクチンが開発されたらノーベル賞がもらえると言われますが、風邪を完璧に予防することはそれほど難しいと言えるのです。

ちなみにインフルエンザの病原は風邪のものとは別で、A型、B型、C型に分かれるインフルエンザウイルスにより発症します。風邪のライノウイルスなどはウイルスに直接接触することで感染しますが、インフルエンザは空気感染するため非常に流行しやすく、その症状も重いものになりがちです。

 

風邪をひくのはどうして?

冬の時期に風邪をひく人が増えるのは、その時期に風邪のウイルスが大量発生するからではありません。わたしたちが呼吸する空気の中には、風邪のウイルスはいつでも存在しているのです。では風邪をひきやすい時期とあまりひかない時期があるのはどうしてなのでしょうか。

最も大きな違いを生み出すのは免疫力(抵抗力)です。免疫力の高い状態では、わたしたちはほとんど風邪をひきません。もしウイルスが体内に侵入してきたとしても症状が出ないか、もし出たとしても軽いもので済み、きわめて短期間で治ってしまいます。

免疫力を低下させる原因には次のようなものが挙げられます。

空気の乾燥

空気が乾燥すると粘膜が鼻や喉の粘膜も乾燥して炎症を起こしやすくなり、免疫力が低下します。

血行不良(冷え性、低体温)

血行が悪くなることで免疫細胞が患部にうまく集まらず、免疫が働きにくくなります。

・急な温度の変化
・栄養不足
・寝不足、不安定な生活リズム
・ストレス
・ホルモンバランスの崩れ(生理前など)
・自律神経の乱れ

これらのことが原因となって体調が整わないことも免疫力の低下の一因となります。

激しい運動

適度な運動は免疫力を高めますが、激しい運動はむしろ逆。普段から厳しく鍛錬を積んでいる一流アスリートが風邪を引きやすいのはこのためです。また、普段運動をしない人が急に運動した時も風邪をひきやすいタイミングです。

ダイエットのしすぎ、痩せすぎ

美容面でも健康面でも忌み嫌われるコレステロールですが、細胞を作るためにはコレステロールが必要不可欠。コレステロールが少なすぎると免疫細胞もうまく働かなくなってしまいます。

年齡

子供やお年寄りの免疫力が低下するのはよく知られていますが、壮年期を迎える50代、60代からすでに免疫力は低下しはじめています。50代を過ぎた頃からわずかな無理が風邪などの病気につながることが増える傾向にあります。

 

風邪を予防するにはどうしたらいい?

風邪を予防するのに効果的な方法は、一にも二にもウイルスを体内に取り込まないこと。それと同時に、体内にウイルスが侵入しても発症しないように免疫力を高めておくことが重要となります。

ウイルスを取り込まないためには、風邪が流行している時期に不用意に人の多い場所に出かけるのをできるだけさけることが重要、……と言ってもそれもなかなか難しいでしょう。ウイルスをシャットアウトするために役に立つのは手洗いやうがい。基本的なことになりますが、実はこれが最も効果的なのです。

免疫力を高めるためには普段から規則的な生活、バランスの良い食事と適度な運動を心がけることが大切です。ただし免疫力についてはある程度は遺伝的なものもあるため、なかなかすぐに結果が出るものではありません。毎日継続して行うことが必要になります。

生活習慣は免疫力の強さを左右する大きな要因ですが、中でも影響が出やすいのが食生活です。野菜を食べないと、覿面に風邪をひきやすくなります。青汁が風邪予防にいいと言われるのも、まさに野菜のパワーによるものなのです。

風邪をひいたら風邪薬を飲むというのが一般的ですが、薬を飲みたくない、または飲めない方、飲んだけれどさらに対策を取りたいという方におすすめしたいのが青汁です。風邪の予防にも、風邪をひいてしまったときに悪化したり長引いたりするのを防ぐのにも青汁をお勧めすることができます。

 

風邪予防に効果を発揮する栄養素

免疫力を高め、風邪をひかないために意識して摂りたい栄養素をまとめてみました。

ビタミンC

NK細胞の働きを高める「インターフェロン」の生成に関わるビタミンC。免疫力を高めるために摂りたいNo.1の栄養素です。

青汁に使用される素材の中では特にケールに多く含まれ、ブロッコリー、小松菜、ゴーヤ、緑茶などからも摂取することができます。その他に多く含まれているのは、野菜ではピーマン、パプリカ、イモ類。果物ではいちごやキウイ、アセロラ、柑橘類など。

ビタミンCは風邪に対抗する際に大量に消費されるため、風邪をひくとどうしても不足しがちになります。たくさんとっても余剰分は体外に排出されるので、過剰摂取になる心配はありません。ぜひ積極的に補充するようにしましょう。その際には一度にまとめてではなく、一日のうち何度かに分けて摂るのがお勧めです。

ビタミンA

風邪ウイルスからの攻撃を直接受ける鼻や喉の粘膜を正常に保つのに欠かせないのがこのビタミンAです。粘膜が正常な状態だとウイルスが体内に入り込みにくくなるため、風邪をひきにくくなります。つまり風邪予防について直接的な効果を発揮してくれる成分だと言えます。

過剰摂取にはリスクがあると言われるビタミンAですが、ここで問題になるのは動物性のビタミンA、レチノールのほう。野菜に多く含まれるβ-カロテンなら必要な分だけがビタミンAに変換されるので、過剰摂取になる心配はありません。

青汁によく使用されているケール、大麦若葉明日葉をはじめ、モロヘイヤほうれん草、かぼちゃ、ニンジンなど緑黄色野菜はどれもβ-カロテンが豊富! 動物性のものだとレバーやウナギ、卵、バター、チーズなどにビタミンAが多く含まれています。バランスよく食べるようにしましょう。

ビタミンB群

ビタミンB群は炭水化物(糖)からエネルギーを生み出す栄養素。代謝を良くして疲労を防ぐ、粘膜を正常な状態に保つなどの働きが風邪の予防に役立ちます。特に風邪の予防のためにしっかり摂りたいのがビタミンB1、B2、B6、葉酸の4つなのですが、ビタミンB群はどれかひとつが欠けてもうまく働きません。全てをバランスよく摂るのが重要なのです。甘いものが好きな方はビタミンB群が消費されやすく、不足する傾向にあります。注意しましょう。

青汁の原材料となる大麦若葉やケール、明日葉などにはビタミンB1、B2が含まれていますが、ビタミンB6は残念ながら青汁にはあまり含まれていません(バナナやイワシ、マグロ、レバーなどから摂取できます)。緑黄色野菜に多く含まれる葉酸はしっかり補給できます。

ビタミンE

血行を良くすることで免疫力を高めるビタミンEは抗酸化作用を持つ代表的な栄養素で、免疫細胞が傷つくのを抑える働きを持っています。抗体グロブリンを生産するB細胞の増殖を促す働きもあります。
ビタミンEは青汁の原材料となる大麦若葉、ケール、明日葉に豊富。アーモンドにも多く含まれています。

ビタミンK

骨粗鬆症を防ぐ働きを持つことが知られるビタミンKですが、抗炎症作用があり、風邪の予防にも役立ちます。
ビタミンKを効率的に摂取するなら納豆が最適。このほか小松菜、ほうれん草、パセリ、春菊、抹茶、ひじきなどに含まれています。

亜鉛

亜鉛には新陳代謝を良くする働き、免疫機能を高める働きがあります。疲労を回復する作用もあり、風邪の予防には欠かせない栄養素です。

亜鉛が多く摂れるのは牡蠣、カニ、レバー、大豆製品など。青汁の原材料では大麦若葉、ケール、明日葉などから摂ることができます。亜鉛は食事では比較的摂りにくく不足しやすいミネラルのひとつですが、欠乏と同様に過剰摂取もよくありません。適度に亜鉛の摂れる青汁は栄養源として良い選択です。

鉄には免疫細胞の働きを高める効果があります。貧血の方は風邪をひきやすく、治りにい傾向がありますが、それはこの鉄が不足していることから来ていると考えられます。

鉄を多く含む食品というとレバーが思い浮かびますが、なかなか毎日食べるのは難しいですね。青汁の原材料のひとつ大麦若葉にも鉄が含まれているので、これをぜひ活用しましょう。このほか、しじみ、あさり、海苔、ほうれん草、小松菜、パセリ、大豆などからも鉄を摂ることができます。

鉄はビタミンCと一緒に摂ると吸収が高まります。逆にお茶は鉄の吸収を妨げる性質があるので、鉄の補給を考えるのなら緑茶や抹茶が配合されていない青汁を選ぶようにしましょう。

セレン

抗体をつくるために欠かせないセレンは高い抗酸化作用を持つミネラルでもあります。
セレンが含まれているものにはわかさぎ、あんこう肝、うに、ほたてなどの魚介類や卵黄、牛乳、ごま、ネギなどがあります。

残念ながら青汁にはほとんど含まれていませんが、幸いなことに日本でごく普通の食生活を送っていればセレンが不足する心配はまずありません。ダイエット中の方は注意が必要ですが、過剰摂取にもリスクがあるので、サプリメントよりも食材からの摂取をお勧めします。

ポリフェノール

ポリフェノールには豊かな抗酸化作用があります。抗酸化成分は抵抗力の肝となるナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化させる働きがあるため、風邪予防に対しても大きなウエイトを占めることになります。抗酸化作用の高い栄養素には、他にビタミンA、C、E、大麦若葉などに含まれるSOD酵素などがあります。

どの青汁を選んでも、ポリフェノールは豊富に含まれています。ポリフェノールが含まれる主な素材はケール(ケルセチン、イソチオシアネート、ルテインなど)、明日葉(カルコン、クマリン、ルテオリンなど)、大麦若葉(カテキン、ルテイン)、桑の葉(ケルセチン、アントシアニン)、ブロッコリー(ルテイン)、緑茶(カテキン)など。

たんぱく質

わたしたちの体を構成する非常に重要な栄養素のひとつ。風邪に抵抗するための免疫細胞も、栄養素を体の隅々まで運ぶ血管もたんぱく質から作られています。そのため、たんぱく質が不足すると体の至るところに悪影響が出るのは必至。風邪をひきやすくだけでなく、様々な病気にかかりやすくなってしまいます。

たんぱく質が多く含まれるものには肉、魚、卵、牛乳、大豆など。残念ながら青汁からはあまり摂れません。毎日の食事からは動物性のたんぱく質のほうが摂りやすい傾向にありますが、カロリーや脂質も増えてしまうので、納豆や豆腐といった大豆製品をたんぱく源として上手に活用したいものです。

腸内環境を整えると免疫力が高まる

このように風邪対策になる栄養素が幅広く含まれている青汁。でも青汁が風邪の予防に効果を発揮する理由はもうひとつあります。それは腸内環境が整うということ。

青汁には食物繊維が豊富に含まれています。これが便とともに体にとって不要なもの、害を出すものをどんどん体外に排出してくれるのです。便秘が解消され、腸がきれいになると、腸の中に多く存在する免疫細胞が活性化。免疫力が高まり風邪をひきにくくなるというわけです。

粉末の青汁には腸の蠕動運動を促す不溶性食物繊維が豊富。ジュースタイプやジェルタイプ、冷凍タイプの青汁には不要物を絡め取る水溶性食物繊維が多く含まれる傾向にあります。

青汁の中には難消化性デキストリンが配合されているものがありますが、これも水溶性食物繊維です。不溶性食物繊維、水溶性食物繊維のどちらも腸内環境を整えるのにすぐれた効果を発揮してくれるので、あなたのお腹の状態によって選んでみてください。

青汁の中にはオリゴ糖や乳酸菌が配合されているものもあります。食物繊維との症状効果によってより効率的に腸内環境を整えてくれますので、しつこい便秘にお悩みの方にお勧めです。

風邪対策のための上手な青汁の飲み方

上でご紹介したビタミンやミネラルなどを摂りさえすれば風邪対策になるというわけではありません。特にビタミンはお互いの連携で効果を引き出し合うので、どれもが過不足なく摂取することが大事。

その点、同時に多くの種類のビタミンやミネラルが摂れる青汁は栄養素のトータルパッケージとも言えるもので、各栄養素の働きがしっかりと期待できます。それにプラスして青汁では摂りにくい栄養素に溶かして飲めば、鬼に金棒!だといえますね。

ブレンド素材としてお勧めしたいのが、たんぱく質が補える豆乳や牛乳、腸内環境を整えるヨーグルトなど。これらはどれも青汁と相性がいいものとして有名ですが、相性の良さは味だけではなく、栄養面でも素晴らしいものがあります。ぜひ試してみてください。

そしてビタミンCが摂れるフルーツジュースもお勧め。中でもリンゴジュースは青汁を特においしくしてくれる組み合わせです。手作り派にぜひお勧めしたい果物はバナナ。食物繊維やビタミンB6、オリゴ糖、ポリフェノールを強化することができます。

また、風邪にとって体の冷えは大敵となります。栄養素を壊さない程度に温めたホットミルクに青汁を溶かして飲むのもいい方法です。このように、ぜひいろいろな飲み方で青汁を楽しんでみてください。食欲の落ちたときの栄養補給としても最適です。

とはいえ、青汁が風邪のウイルス自体を消してくれるわけではありません。あくまでも体質を強化し、自然治癒力を高めて風邪をひきにくくするというのが青汁の役割です。体質改善には最低でも3ヶ月はかかると言われていますので、すぐに飲むのをやめてしまわず、ぜひ毎日続けて青汁を飲むようにしてください。

たかが風邪、されど風邪でもあります。薬を使いたくない方もいらっしゃるでしょうが、風邪を放置していて悪化させ、肺炎を起こしてしまったのでは元も子もありません。なかなか治らない場合や少しでも変だなという点がある場合は、迷わず病院で診察を受けてくださいね。

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