青汁を飲むと善玉菌が増える?

青汁を飲むと善玉菌が増える?
かつての日本人は野菜や魚をよく食べていましたが、第二次世界大戦後は食事内容が西洋化し、肉中心の食生活を送る方が多くなっています。忙しさにとりまぎれてついファーストフードや出来合いのものばかりを食べている、野菜不足は気になるけれどなかなか毎日十分な量が食べられないといった方も少なくないでしょう。

そんな食生活の救世主的存在となっているのが青汁です。手間を掛けることなく毎日コンスタントに野菜成分を摂れる青汁。

腸内環境を悪化させる条件の揃う現代の食生活をリセットしてくれる有能アイテムでもあります。そんな青汁がいかにして腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を改善していくのかをご紹介することにしましょう。

腸内環境を整えると、なぜいいの?

腸内環境を整えるというと、便秘や下痢を起こしにくくすることとイコールだと考える方が多いのではないでしょうか。もちろん便通の改善は腸内環境を整える第一の目的ではあるでしょうが、起こるメリットはそれだけではありません。健康や美容に対して、主に次のような作用が期待できます。

1.便秘や下痢を予防・解消する

便通が整うとともに、大腸がんや痔など便通が正常でないことが原因で起こりやすい病気を予防することができます。

2.免疫力を上昇する

腸内には人間の免疫細胞の約6~7割が集まっています。腸内環境が良くなることでこの免疫細胞が正常に働くようになり、免疫力が向上します。

免疫力がアップすれば、アトピー性皮膚炎や喘息、花粉症が起こりにくくなる、アレルギー性の症状が緩和される、風邪をひきにくくなるなど、免疫系が関わるすべての病気の改善が期待できるようになります。

3.毒素や老廃物の排出がスムーズになる

便秘が解消されることによって体にとって不要なもの、害をなすものがスムーズに体外に排出されるようになります。また逆に下痢が解消されることによって体にとって必要なミネラルが排出されてしまう事態が防げるようになります。
これにより、体調が良くなる、疲れにくくなる、肌が綺麗になるなどの効果が大いに期待できます。

4.栄養素の吸収が良くなる

腸がきれいになることでビタミンやミネラルなどの栄養素の吸収が良くなり、各栄養素が体内でうまく回るようになります。体調や疲労感の改善、生活習慣病の予防、美肌作用などが見込めます。

5.新陳代謝が活発化する

体内に新鮮な栄養素が満ち、不要物がスムーズに排出されることで新陳代謝も活発化します。太りにくく痩せやすい体になるので、自然なかたちでダイエットの効果がアップします。

6.冷え性、頭痛、肩こりが改善される

代謝がよくなることで血行が改善され、体温も上昇します。これにより、万病のもととも呼ばれる冷え性が改善されます。また、頭痛や肩こりなど、血行不良が原因で起こり多くの人を悩ませている症状を緩和することが期待できます。

このように、腸はお腹の中のみならず全身の健康に関わっています。腸内環境を整えることは良いことしか起こらないと言っても過言ではないほどなのです。

腸内環境を整えるとはどういうこと?

そもそも腸内環境が整っている状態とはどんな状態のことを指すのでしょうか。
端的にいうと、「善玉菌と悪玉菌のバランスが整っている状態」ということになります。

人間の腸内には実に約3万種類、数百兆から1000兆個の細菌が生息していると言われています。これを重量にすると約1.5kgから2kgにもなるというから驚き。それらを顕微鏡で覗くとまるで花畑のようにも見えることから、「腸内フローラ(フローラとは花畑の意味)」と呼ぶこともあります。

その腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、そして日和見菌の3種類に分けることができます。

・善玉菌
善玉菌というのは文字通り人間の健康に良い影響を与えてくれる菌のこと。食べ物の消化吸収を助け、ビタミンの合成を行うなど、人間の生命活動の中で重要な役割を担っています。主にビフィズス菌や乳酸菌(乳酸桿菌)の2種類が挙げられます。

・悪玉菌
悪玉菌は逆に人間の栄養に悪影響を及ぼすもの。代表的なものに大腸菌やウェルシュ菌、ブドウ球菌などがあります。下痢や腸炎、食中毒などを引き起こすほか、がんの原因物質を作ったり老化の原因となったりもします。

・日和見菌
日和見菌は健康な腸の中では特に悪さをしない、むしろ良い働きもしてくれる菌なのですが、人が体調を崩したり疲れがたまったりすることで免疫力が低下すると、とたんに悪玉菌化してさらなる体調不良や病気の原因となってしまいます。バクテロイデス、連鎖球菌などが挙げられます。

正常な腸内では善玉菌と悪玉菌、日和見菌の割合が2:1:7になっています。この割合がキープされていれば、「腸内環境が良い」状態だと言えます。

しかし、動物性蛋白質や質の悪い脂質、白砂糖は悪玉菌の餌になるため、これらを多く摂取する食生活を送っていると、容易に腸内環境が悪化してしまいます。

冒頭にも申し上げたように、野菜を食べずに肉や揚げ物、ファーストフード、甘いものばかり摂りがちな現代人の食生活は、まさに悪玉菌が大喜びする食事内容だと言えるのです。

腸内環境が悪化しているとどんな症状が出る?

わたしたちは腸の中を直接見ることができません。現在腸内環境が良いのか悪いのかを判断するにはどうしたらいいのでしょうか?

<悪玉菌が増殖して腸内環境が悪化しているサイン>
・便秘や下痢をしやすい、または交互に繰り返す
・臭いの強いおならが多くなる
・体臭、口臭が強くなる
・ニキビがよくできたり肌が荒れやすくなる
・アレルギー症状が出やすくなる
・風邪をひきやすくなる
・疲れがちになり、倦怠感が出やすくなる
・太りやすく痩せにくい、ダイエットしても結果が出ない

悪玉菌が腸内に増殖したまま留まり続けると、毒素が吸収され血管を通して全身に回り、様々な症状を引き起こします。

同時に、善玉菌は体内に侵入する異物を攻撃するナチュラルキラー細胞(NK細胞)と深い関係を持っています。善玉菌の働きが弱まればナチュラルキラー細胞も弱まり、抵抗力が落ちてしまうのです。善玉菌の働きが弱まるとがんのリスクを引き上げるとの調査結果もあり、気になるところです。

善玉菌を増やすのに効果的な方法は?

腸内環境を正常化するためには善玉菌を増やすことは必要不可欠。そのためには食生活の改善が最も効果的です。では善玉菌を増やすためには具体的にどうすればいいのでしょうか。

ビフィズス菌、乳酸菌を摂る

善玉菌を直接摂って増やすという考え方です。
ビフィズス菌はヨーグルトや乳酸菌飲料などによく添加されています。乳酸菌はヨーグルトや乳酸菌飲料のほか、チーズ、漬物やキムチ、味噌、醤油などの発酵食品に多く含まれています。
どちらの菌も「生きて腸に届く」などといった文言が書かれている商品を選ぶと効果的です。

食物繊維を摂る

善玉菌の餌になる食物繊維を摂ることによって善玉菌を増やす方法です。
食物繊維が多いのは野菜、イモ類、果物、豆類、海藻類、きのこ類など。
ただし食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があり、どちらも便秘解消に効果を発揮しますが、少々働きが異なります。

水溶性食物繊維はゲル状になって腸内をゆっくり動き、体内のコレステロールや老廃物を吸着して体外に排出する働きがあります。

腸内環境の改善に効果を発揮するほか、食後の糖や脂肪の吸収をゆるやかにする作用があり、生活習慣病の予防やダイエットのサポートをすることでも知られています。海藻や果物、里芋などに含まれており、下痢のときでも摂っていい食物繊維です。

不溶性食物繊維は水分を含んで腸内で膨らみ、腸の蠕動運動を高めて便秘を解消する食物繊維です。野菜やイモ類、豆類、きのこなどに含まれているのはこちらで、下痢のときに摂るのは控えたほうがいいでしょう。

オリゴ糖を摂る

オリゴ糖も善玉菌の餌になるため、効率的に善玉菌を増やすには欠かせません。
納豆などの大豆製品のほか、ゴボウ、玉ねぎ、バナナ、はちみつなどに豊富に含まれています。オリゴ糖を配合した食品やサプリメントで摂取するのも効果的です。

乳糖(ラクトース)を摂る

乳児の腸内で善玉菌が優勢なのは乳糖を多く含む母乳を飲んでいるからです。乳糖も善玉菌を増やすもののひとつ。乳糖は牛乳やヨーグルト、チーズといった乳製品に多く含まれています。

善玉菌を増やすために青汁をお勧めする理由

1.腸内環境を整える成分が同時に複数摂れる

青汁には善玉菌を増やすのに役立つ食物繊維が豊富に含まれています。

一般的には粉末タイプの青汁には不溶性食物繊維が、ジュースタイプやジェルタイプの青汁には水溶性食物繊維が多く含まれている傾向にありますが、粉末タイプでも水溶性食物繊維が多く含まれるものもありますので、ぜひ原材料名等をチェックしてみてください。(粉末タイプの青汁にもよく配合されている難消化性デキストリンは水溶性食物繊維にあたります。)

善玉菌を効率よく増やすコツは、善玉菌とその餌になるものを同時に摂取すること。食物繊維と別の成分を組み合わせて同時に摂取すること。その点、青汁には乳酸菌やオリゴ糖などが一緒に配合されているものも多いので、ぜひそういう商品を活用してみましょう。

青汁をビフィズス菌の入ったヨーグルトに混ぜて食べる(溶かして飲む)のもいい方法です。味の面でもほとんどの青汁はヨーグルトととても相性がいいので、ぜひ試してみてください。
乳糖が含まれる牛乳も青汁とは好相性ですが、牛乳は消化がそれほど良いとは言えないので、善玉菌を増やす目的であればあまりお勧めはしません。

2.塩分や脂質が入っていない

食物繊維などは食事からも摂ることが可能ですが、調理法によっては塩分や脂質を過剰摂取してしまうことにもつながりかねません。
その点、青汁なら塩分や脂質がほとんど入っていないうえにカロリーも少ないため、必要な分だけを安心して飲むことができます。

3.ミネラルや水分の補給ができる

下痢が続くとミネラルや水分が同時に失われてしまうため、その両方が摂れる青汁は体調をサポートする飲料としてはうってつけです。

また、便秘がちな人にとっても体内の水分を不足させないことはとても重要なポイントになります。水分が不足していると便が硬くなり、スムーズな排便が妨げられるからです。

青汁には利尿作用を持つ成分も含まれているため、必要以上に飲むことは勧められませんが、1日1杯の青汁をミネラルや水分補給の一環として飲むのはとてもいい方法です。

4.毎日継続して飲みやすい

腸内の善玉菌は便とともに排出されてしまうため、毎日必要な量を補給しなければどんどん腸内環境は悪化してしまうことになります。

ところが忙しい生活を送る現代人にとって、毎日コンスタントに腸に良い食事を取り続けるというのはとても難しいこと。つい油っこいものを食べてしまったり、おつきあいでお酒を飲んだりするとたちまち腸内環境は悪化してしまうのだから厄介です。

その点青汁なら、1杯を飲むだけの手軽さ。コスト的にも手頃なものが多いため、継続しやすいのが魅力です。お腹の調子を見ながら量を増減することも簡単にできます。

青汁を飲むとともに生活習慣の改善を

善玉菌を増やし腸内環境を整えるためにとても役立ってくれる青汁ですが、「青汁を飲んでさえいればもう大丈夫」というわけではありません。食事の内容を見直しながら、なおかつ青汁を飲むのが腸内環境正常化のための王道だと言えます。

ただ、食事内容だけが腸内環境に影響するのかと言えば、それもまた違います。例えばストレスによっても悪玉菌は増えてしまいますし、運動不足もまた同様。残業続きで不規則な生活が続いていたらお腹の調子までおかしくなってしまった、という経験のある方は少なくないのではないでしょうか。

こうした一見腸内環境とは関係なさそうな生活習慣も、実際には密接にお腹の調子に関わっています。これらのすべてを解決するのは非常に難しいことですが、改めることが可能な生活習慣があるのなら、ぜひ改善を。青汁はそんなあなたにとって、力強いサポート飲料になってくれるはずです。

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