青汁にはプリン体が多く含まれる?痛風・尿酸値の関係

青汁にはプリン体が多く含まれる?痛風・尿酸値の関係
「痛む場所が、まるで風が吹くかのように全身の関節を移動する」
「吹いた風が患部に当たっただけでも激痛が走る」

などと、特徴的な症状がその名の由来となっている痛風。ひどい場合には骨折をも凌ぐ痛みを起こすこともあるという非常に厄介な疾患です。

現在、痛風の患者数は日本国内で50万人とも60万人とも言われ、その予備軍は300万人に上ると考えられています。

その痛風に青汁が効果を発揮すると言われる一方で、青汁にはプリン体が多く含まれているので痛風になる危険性があるのではないか?と心配する声もあります。

これらの意見はどちらが正しいのでしょうか?
このページでは、青汁に含まれるプリン体や、痛風や尿酸値に対する効果などについてご紹介します。

痛風ってどんな病気?

痛風は尿酸が体内に蓄積することで起こる疾患のひとつです。尿酸は重力の影響を受けて人の下半身に溜まりやすいため、多くの場合で足の親指の付け根の関節(母趾MP関節)や足首、膝の関節に腫れや強い痛みが現れますが、手首や肘の関節に発症することもあります。

一般的に発作が起こる回数が増えるにつれ重症化する傾向にあります。

もともと人の体の中には一定の濃度の尿酸が存在しています。この尿酸の蓄積が排出を上回り、ある一定の基準を超えて異常に高い濃度が続くものを「高尿酸血症」と呼んでいます。

その判断基準は、血中尿酸濃度が7mg/dLを超えること。この尿酸値を超えたからといって、ただちに痛風の発作が起こるというものではありませんが、そのまま放置しておけば早ければ2年、遅くとも10年後には痛風や尿路結石、腎臓機能の低下など、何らかの不調に見舞われることが考えられます。

痛風を発症する約90%が男性で、これまでは40歳前後から罹る(かかる)人が急激に増える病気だと思われていましたが、最近では20代の方が痛風に罹る例も決して珍しくありません。一方で女性の場合には、更年期以降の発症が目立つという特徴があります。

また、痛風を発症する方の約8割が高血圧、高血糖、脂質異常、尿路結石のいずれかを合併して起こしていることにも注目する必要があります。痛風がこれらの疾患の直接の原因ではないにせよ、心筋梗塞、脳出血、脳梗塞といった命に関わる重大な疾患に繋がりかねないため、できるだけ早い時期からの対策が望まれます。

痛風の原因と対策

痛風の原因である高尿酸血症は、尿酸の元となる「プリン体」が過剰に生成されることや排泄がスムーズに行われないことで発症します。

しかし、尿酸値の高い方全てが痛風になるとは限りません。痛風を発症する、しないの分かれ目がどこにあるのかは今のところはっきりしていませんが、一般的には次のようなものが引き金になっているのではと考えられています。

・高カロリーな食事、飲酒
・ストレス
・激しい運動
・脱水症状
・遺伝
・悪性リンパ腫や白血病などの病気

つまり、普段から仕事のストレスに晒され、定期的な運動を全くしていない方がお付き合いでお酒をたくさん飲み、脱水気味になったまま寝てしまう……などということが続けば、いつ痛風になってもおかしくないと言えます。

この例からも明らかなように、高尿酸血症の治療では薬物の投与のほか、生活習慣の改善や食事療法が重視されています。その食事療法の一環として、青汁の作用が注目されているのです。

痛風を治療・改善するにはどうしたらいい?

痛風対策として青汁にどのような働きが期待できるのかを解説する前に、まずは日本痛風・核酸代謝学会が提供する『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン(第2版)』に記載されている、尿酸値を下げるためにすべきことについて、まとめてご紹介します。

1.摂取カロリーの制限と栄養バランスの改善で肥満を予防・解消する

肥満や内臓脂肪の蓄積は尿酸値を上昇させ、痛風へのリスクを高めます。逆に体重が減ることで尿酸値は下がる傾向にあります。肥満度を測るBMI値が25以上の方の約2割が高尿酸血症であり、27を超えるとその割合が急激に上昇するというデータもあります。

また、肥満は痛風の合併症である高血圧や高血糖、脂質異常にきわめて深い関わりがあります。すでに尿酸値が高く痛風を発症している場合には、合併症によるリスクを抑えるためにも、糖尿病の治療に準じたカロリー制限を行うことが望ましいでしょう。

2.プリン体の摂取を制限する

プリン体が多く含まれる食品には次のようなものがあります。

・100g中300mg以上
鶏レバー、マイワシ干物、イサキ白子、あんこう肝酒蒸し、かつおぶし、煮干し、干ししいたけ

・100g中200mg以上
豚レバー、牛レバー、かつお、マイワシ、大正エビ、マアジ干物、サンマ干物

これらの食品を合わせて「高プリン食」と呼んでいます。
上記の食材は、もちろん絶対に食べてはいけないというわけではありません。特にレバーなどは栄養価が高く、完全に避けるには惜しい食材です。

1日のプリン体摂取量を400mg以内に抑えていれば尿酸値は上がりにくくなります。量を加減しながら上手に食べるようにしましょう。

3.アルコールを控える

酒類、とりわけビールには多くのプリン体が含まれています。近年、プリン体ゼロのビールや発泡酒も多数登場していますが、そもそもアルコール自体に尿酸値を上げる作用があるため、それらを選んでもあまり効果的であるとは言えません。

また、お酒を多く飲むことで太りやすくなったり血圧が上がったりといった影響も考えられるので、痛風対策としてはアルコールはできるだけ控えたほうが賢明なのです。

ただし、これも全く飲んではいけないというのではありません。週に2日は禁酒日を設け、その他の日の1日につき日本酒では1合、ビールでは中びん1本程度を飲むのならそれほど問題はありません。

4.水分を十分に摂取する

水分を十分に摂ることで尿とともにプリン体を排泄します。
尿の排泄量の目標は2リットル。汗をかくなど他の方法で排出される水分を考えると、3リットル程度が水分摂取量の目安となります。

清涼飲料水や果糖の入ったものは尿酸値を上昇させるのでおすすめできません。摂取には水やお茶、野菜スープなどが適しています。

5.適度な運動をする

ダイエットの一環として軽めの運動を定期的に行います。週3回、30分程度のウォーキングで十分です。

無酸素運動をはじめとした激しい運動はかえって尿酸値を上昇させてしまうので、痛風対策には向いていません。

6.ストレスを溜めない

痛風は真面目で責任感の強い方ほど罹りやすいという傾向があります。ストレスを上手に解消する手段を見つけることが、痛風の改善にも効果を発揮します。上でご紹介した運動がストレス解消になれば一石二鳥ですし、体調を整えること、寝不足にならないようにすることもストレスを溜めないための重要なポイントです。

痛風対策!手軽に食事内容を改善できる青汁

日常生活の中でできる高尿酸血症や痛風への対策として、普段の食事の質をよりよいものにしていくのは非常に重要なポイントです。とは言え、毎日の食卓で守るべき点を全てクリアしていくことは決して簡単なことではありません。そんなときに大いに助けになってくれるのが1杯の青汁。何より手間がかからないというメリットもあります。

青汁は次の3つの方向から痛風対策にアプローチしていきます。

1.ダイエット効果

不足しがちな野菜を補って栄養バランスを整えるとともに、豊富なビタミンやミネラルが脂質や糖質の代謝を助ける青汁。青汁の原材料でよく使われるものでは、大麦若葉、桑の葉、ケール、長命草(ボタンボウフウ)などに血糖値の上昇を抑える働きがあり、同じく大麦若葉、明日葉、クマザサには代謝をアップさせる効果が期待できます。

また青汁を食前に飲むことで、食物繊維による満腹感が続き、食事の量を自然に抑えることができます。青汁を置き換えダイエットやファスティングに利用するという方法もあります。

2.利尿作用

尿酸値を効果的に下げる方法には、尿をアルカリ性に保って尿酸が尿に溶け出しやすくすること、そして尿の分量そのものを増やすことの2つが考えられます。

尿をアルカリ性化する

野菜の多くは尿をアルカリ性に傾ける作用を持っていますが、中でも特にケールやモロヘイヤ、ほうれん草、ブロッコリーはその効果が高い野菜です。海藻類にも同様の性質を持つものが多く見られます。

栄養素で言えば、クエン酸やビタミンCなどが尿をアルカリ性に保つものとして挙げられます。

逆に肉や魚、卵、アルコールなどには尿を酸性に傾ける性質があります。

ビタミンCについては、あまり短期間に大量摂取すると逆に痛風を引き起こす可能性が高まります。注意しながら摂取してください。

尿の分量を増やす

利尿作用を持つ栄養素といえば、何と言ってもカリウム。そして青汁によく使用されている素材では、大麦若葉、明日葉や緑茶などに利尿作用があることが分かっています。
もちろん青汁を飲むことが水分補給になり、直接的に尿の分量を増やすことにも繋がります。

ただし、あまりに利尿作用が急激だと、逆に痛風を発症させるリスクが高まりますし、脱水症状や尿路結石を引き起こす可能性があります。できるだけ自然な形で排出できるようバランスを考えて摂取するようにしましょう。

3.尿酸値の低下

青汁に含まれる成分の中には、尿酸値を直接下げる働きを持つものがあります。例えばβ-カロテン。また、葉酸にも尿酸の生成を阻害する性質があります。

乳製品は尿酸値を低下させるうえ、痛風を発症するリスクを増加させないことが分かっています。青汁を飲む際に牛乳やヨーグルトに混ぜて飲めば、より効果的な痛風対策になると言えるでしょう。

青汁はビールよりもプリン体が多い?!

ここにこんなデータがあります。まずはご覧ください。

【100g中のプリン体含有量】
ケール  40.2mg
大麦若葉 88.5mg
ビール  4~8mg
発泡酒  3~4mg

ビールや発泡酒のプリン体含有量はメーカーによってもかなり異なりますが、概ねこのくらいです。これを見て、「青汁の原料になるケールや大麦若葉にはこんなにプリン体が入っているの?」と驚かれた方も多いかもしれません。確かにこれだけ見れば、青汁は痛風対策に適さない飲み物に思えてしまいますね。

でも肝心なのは実際に摂取する量です。1杯の青汁には、100%のもので約3g程度のケールや大麦若葉が使用されます。

ということは1杯の青汁に含まれるプリン体は、ケールで1.2mg、大麦若葉で2.7mgということに。

一方で、350mlの缶ビールや発泡酒を飲むとすれば、ビールなら14~28mg、発泡酒なら10.5~14mg程度のプリン体を摂取することになってしまいます。

つまり、青汁にプリン体が多く含まれているというのは全くの誤解。実はプリン体がとても少ない飲み物だったのです。

終わりに

痛風は痛みが激しく、高尿酸血症が改善されない限り発作が再発する確率が非常に高いと言われる厄介な病気です。しかし逆に言えば、尿酸値を低下させることでリスクを回避することは十分可能な病気でもあります。

あなたの痛風治療の一環として、または予防の手段として、魅力的な成分がいっぱいにつまった青汁を、ぜひお役立てください。

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