青汁で統合失調症は改善・予防できるのか?

青汁で統合失調症は改善・予防できるのか?
統合失調症はおよそ120人にひとりが罹ると言われている心の病気です。現在日本では約80万人の方が治療を受けているとの調査結果がありますが、受診していない方を含めると非常に罹患率の高い病気だと言えます。

かつては精神分裂症と呼ばれていたこの病気は完治が難しい病気だと考えられがちですが、最近の研究によって改善や予防は十分に可能であることがわかってきました。

未知の領域の広い病気ではあるものの、青汁にも統合失調症の治療の手がかりとなる成分が多数含まれていることがわかっています。ここでは統合失調症の原因と、最新の研究により明らかとなった青汁の役立つ成分をピックアップしていくことにしましょう。

統合失調症とは?

統合失調症は比較的若い年代から発症することが多い病気です。発症率に男女差は見られませんが、発症する時期は女性のほうが男性に比べてやや遅く、閉経後に発症するケースもあることがわかっています。

幻聴や幻覚、異常行動などのイメージが強い統合失調症ですが、その症状は多岐にわたり、主に陽性症状と陰性症状、その他の症状の3つに分類することができます。

陽性症状

統合失調症特有の非常にはっきりした症状で、比較的初期の段階から現れます。
陽性症状には主に妄想(被害妄想、誇大妄想など)、幻覚(幻聴がほとんどで、まれに幻視など)、行動の異常(興奮や反応の拒絶など)、思考の混乱(考えに脈絡がなくなり会話が成立しなくなるなど)の4つのパターンがあります。

陰性症状

一般的にエネルギーが低下した状態のものを指します。陽性症状の改善にともなって目立つようになり、治療中でも長引いて残るケースの多い症状です。
具体的には感情の平坦化、意識や思考力の低下、自閉、引きこもり、コミュニケーション能力の低下などが挙げられます。

その他の症状

認知機能の低下は統合失調症の代表的な症状で、作業効率や学習能力、判断力などが低下します。症状が重いケースでは、自分が病気であることも認識できず、これが治療の妨げになることがあります。
このほか不安感や緊張感が強いケースや、パニック発作の症状を伴うケースもあります。

統合失調症の予防・治療と栄養療法

統合失調症を発症する原因は今のところ完全には解明されていません。ただ数多くのデータによってある種の傾向が見て取れることから、それをベースに予防、症状の改善を目指していきます。

症状によっては薬物治療を効果的に取り入れながらも、栄養の改善や運動、心理療法が成果を上げています。予後について一般的なイメージはあまり良くない統合失調症ですが、実際には決して治らない病気ではありません。完治率も年々高まってきています。

栄養療法の一環として、また体調を整えるサポートとして、青汁も効果を発揮しています。毎日の生活に取り入れやすいのでぜひ有効活用しましょう。

統合失調症の原因と効果的な青汁の成分

統合失調症を患う多くの人には栄養障害があることがわかっています。中でもナイアシン(ビタミンB3、ニコチン酸、ニコチン酸アミドとも呼ばれる)の欠乏は古くから知られ、ナイアシンの服用はすでに1960年代から行われている代表的な治療法になっています。

青汁にはナイアシンをはじめとしたビタミンやミネラルなどが豊富に含まれています。ここでは現在まで明らかになっている統合失調症の代表的な原因と、青汁で補給できる栄養成分をご紹介します。

1.ペラグラ

ナイアシン、またはナイアシンを体内で合成する際の材料となる必須アミノ酸トリプトファンが不足すると統合失調症の原因であるペラグラを引き起こします。
症状は幻覚や健忘症、不安感、疲労感や睡眠障害など。初期の段階として日光による光過敏症(皮膚炎)や胃腸障害、吐き気などを起こすことが知られています。

治療にはナイアシンのほか、ビタミンB群の服用が効果的です。ナイアシンが豊富な青汁の成分は明日葉。ケールにも多く含まれています。

2.低血糖症

統合失調症と診断されている患者さんの多くは低血糖症を伴っています。そもそも低血糖状態は脳の活動を低くするため、血糖値を正常化し安定させることが統合失調症の方にはとても重要になってくるのです。

血糖値を上昇させ安定化させるのにナイアシンをはじめとしたビタミンB群、良質なタンパク質は非常に重要な役割を果たしています。またミネラルの欠乏も血糖値を不安定化する要因になります。これらの成分をバランスよく含んでいるのはケールと明日葉。とりわけケールには食事で摂りにくい微量ミネラルが幅広く含まれているので効果的です。

なお、統合失調症の方は甘いものを好む方が非常に多いことがわかっています。これは甘いものは手っ取り早く血糖値を上げてくれることと関係しているのではないかと考えられます。しかし、血糖値の急激な上昇はかえって精神の活動を不安定にしますし、生活習慣病にもつながります。この点から考えても、血糖値の上昇を緩やかなものにする青汁は効果的だといえるのです。

3.葉酸、B12欠乏症

葉酸(ビタミンB9、またはビタミンM)は脳細胞の生成に関わるビタミン。ビタミンB12はタンパク質の合成をサポートし、神経細胞の正常化に大きな役割を果たしています。これらはDNAの合成にも欠かせない栄養素で、欠乏することで認知障害を引き起こすことがわかっています。

葉酸は青汁から効率的に補給できる栄養素のひとつです。とりわけケールに豊富に含まれていますが、明日葉や大麦若葉、ほうれん草、モロヘイヤ、ブロッコリーなどからもたっぷり摂取できます。
ただしケールや明日葉などにはビタミンB12が含まれていません。ビタミンB12の摂取が目的であれば、大麦若葉の青汁がおすすめです。

4.ヒスタミンのアンバランス

ヒスタミンはアレルギー症状を引き起こす神経伝達物質です。花粉症や皮膚炎、食中毒などの原因という一面ばかりがクローズアップされ、なんとなく良くない物質のように思われがちなヒスタミンですが、実際には脳内で眠りのコントロールや精神の安定にも関わっている重要な物質です。

このヒスタミンは多すぎても少なすぎても良くなく、どちらのケースも統合失調症の原因になりうると考えられています。

ヒスタミンのバランス不良は遺伝によって起こることが多いのですが、ストレスが引き金となって発症することも少くありません。また、銅の摂取が多すぎるとヒスタミンの量が少なくなることがわかっています。

ヒスタミンのバランスの正常化に青汁が効果を発揮するのは、ヒスタミンが少ないケースです。ヒスタミンを増やすにはナイアシンの摂取が一般的。銅の体内への吸収を阻害するビタミンCの摂取も効果的です。

またヒスタミンが少ない方は、併せてビタミンB6や亜鉛の欠乏が見られることも多いため、それらの摂取とともにマンガン、カルシウム、カリウムなどを摂取すると効率的に改善します。これらのミネラルはケールや明日葉、モロヘイヤに多く含まれているため、青汁を選ぶならこれらが使用されたものがおすすめです。

5.腸内環境の悪化

統合失調症を患っている方の多くが腸内環境に問題を抱えていると言われています。腸内環境の改善は青汁の最も得意とするところ。豊富な食物繊維の働きにより、腸の中をきれいにして栄養成分を体の隅々に届けやすくしてくれます。

腸内の善玉菌を増やすためにビフィズス菌やオリゴ糖などが配合された青汁を選ぶのもいい方法です。

6.睡眠障害

統合失調症の患者さんに多く見られる症状のひとつに睡眠障害があります。特に生活リズムが整わないケースでは、脳の松果体から分泌されるホルモンであるメラトニンの分泌が衰えていることが考えられるため、メラトニンの摂取がリズムの改善に役立つと言われています。

メラトニンは青汁の原材料ではケールに含まれています。が、それほどたくさん摂れるわけではありません。ただしケールからはメラトニンの材料となるトリプトファンやビタミンB6も摂取できる点にメリットがあります。

なお、メラトニンには鬱症状の改善も期待できます。

7.ドーパミンの過剰分泌

神経の働きの正常化や生活リズムの調整、体温調節などに関わるホルモン、セロトニン(5-ヒドロキシトリプタミン)は幸せホルモンなどとも呼ばれ、ドーパミンやノルアドレナリンなど中枢神経内で働く神経伝達物質分泌をコントロールしています。このセロトニンが不足するとドーパミンが過剰な状態となり、統合失調症を発症すると考えられています。

セロトニンは食べ物から直接摂取することができませんが、その材料となるトリプトファンと合成を助けるビタミンB6ならケールから摂ることができます。

8.酸化ストレス

千葉大学が行っている最新の研究により、スルフォラファンの摂取が統合失調症を予防する可能性があることがわかりました。現在はマウス実験の段階ですが、幼児期の栄養状態が統合失調症の発症に影響している可能性があり、今後の研究が待たれています。

スルフォラファンはアブラナ科の植物に含まれる辛味成分で、強力な抗酸化作用を持つことで注目されています。特にブロッコリースプラウトに多く含まれていますが、青汁の材料ではケールやブロッコリーから摂取することができます。

統合失調症と青汁「まとめ」

統合失調症とその原因、それらの対策として有効な成分をご紹介しました。まとめてみると、効果が期待できる成分は、ビタミンB12以外は全てケールから摂取することができます。ケールは日本ではあまり一般的な野菜ではありませんので、ケールを摂るなら青汁を飲むのが一番効率がいいということになるでしょう。

ただ、統合失調症にはまだよくわかっていないことも多く、ここでご紹介したことが全てではありません。また、青汁を飲むことで薬の量を減らせる可能性はあるものの、青汁は統合失調症を治す薬ではないことにくれぐれも注意して下さい。

自己判断は禁物です。かかりつけの医師の指導のもとで、食事療法の一環として青汁をご活用下さい。

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