青汁には葉酸が含まれてる?妊婦におすすめ?

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1杯の中に野菜などの栄養成分がたっぷり含まれている青汁。原材料として大麦若葉やケールなど、普段の食卓に登場する機会のないものも使用されており、摂取しにくい栄養素もバランス良く摂ることができるというメリットがあります。

そんな栄養素のひとつに「葉酸」があります。
この葉酸、妊婦さんや妊活中の方なら特に意識的に摂りたい栄養素として、このところクローズアップされている成分でもあります。
葉酸とはどんなもので、なぜ妊婦さんや妊活中の方が摂るべきなのかを詳しくご紹介することにしましょう。

葉酸ってどんな栄養素?

葉酸(folic acid)はビタミンM、ビタミンB9、プテロイルグルタミン酸とも呼ばれる水溶性ビタミンです。ほうれん草から発見されたことから、ほうれん草を意味するラテン語「folium」を語源として名付けられました。
葉物野菜に多く含まれる栄養素ではありますが、葉酸を多く含む食べ物はそれだけではありません。

葉酸の多い食材

◎野菜類
モロヘイヤ・パセリ・芽キャベツ・からし菜・みずかけ菜・なば菜・ほうれん草・アスパラガス・春菊・ブロッコリー・かぼちゃ・ケール・チンゲン菜・ぜんまい・わらび・カリフラワー

◎果物類
パッションフルーツ・アボカド・マンゴー・いちご・パパイヤ・オレンジ

◎豆類
大豆(納豆・豆乳など大豆製品も)・そら豆・ササゲ

◎肉類
鶏レバー・牛レバー・豚レバー

◎魚介類
うなぎ・うに・すじこ・たたみいわし

◎海藻類
のり・わかめ

葉酸の効果と働き

葉酸にはいくつかの非常に重要な働きがあります。主なものとしては、

1.DNAやRNAを含む核酸を合成する
2.アミノ酸(たんぱく質)を合成する
3.血液を作る
4.ホモシステインを代謝し、動脈硬化を防ぐ
5.神経管閉鎖障害などの胎児に関わるリスクを減少させる

などが挙げられます。
葉酸がとりわけ妊婦さんにとって重要な栄養である理由は、葉酸がDNAを含む合成や細胞分裂、造血などに大きく関わっているから。赤ちゃんがお腹の中で順調に育っていくために欠かすことのできない栄養、それが葉酸というわけです。

そして葉酸が不足すればするほど、母体や赤ちゃんへのリスクも大きく高まってしまうことになるのです。

葉酸が欠乏することでどんなことが起こる?

神経管閉鎖障害

葉酸欠乏によるリスクの最も顕著なものとして、胎児の「神経管閉鎖障害」が挙げられます。

神経管閉鎖障害とは、主に脊椎骨や脳の先天性の癒合不全のことをいいます。脊椎骨が形成不全を起こす「二分脊椎症」、脳に腫瘤ができる「脳瘤」、頭蓋骨や脳が発育せず命が失われるケースも多い「無脳性」などがあります。

欧米においては神経管閉鎖障害の発症と葉酸との関係が1970年代から注目され、研究が進められてきました。葉酸の摂取により60%から100%に近いリスクの低減化に成功したという報告もあり、その結果、1992年にはアメリカでは妊娠可能年齢の全ての女性に対して、イギリスでは妊娠を計画している女性に対して、葉酸の錠剤やサプリメントの摂取を勧告するに至りました。以降、カナダ、オランダ、南アフリカ、ニュージーランドなど多くの国々がこれに続いています。

日本においては人種による差異から神経管閉鎖障害の発生率が比較的低く、長らく研究が進んでいない状態でした。しかし1990年代に中国での研究がスタートした頃から、ようやく日本でも葉酸の摂取に注目が集まるようになりました。厚生労働省が妊婦さんに葉酸の摂取を勧告するようになったのはさらに遅く、21世紀に入ってからのことです。

貧血

貧血というと鉄分不足を思い浮かべますが、赤血球を作るモトとなる葉酸が不足した場合にも貧血を引き起こします。つまり鉄分を摂るだけでは貧血対策としては不十分。葉酸も意識的に摂取する必要があります。

お腹の赤ちゃんはお母さんの血液を通して栄養や酸素を受け取ります。赤ちゃんの命の水である血液が貧血状態だと赤ちゃんの発育に深刻な影響を及ぼしかねません。

赤ちゃんにとってお母さんの貧血が問題になるのはお腹の中にいる間だけのことではありません。母乳の生成には血液が使われるため、「母乳が出にくい理由は貧血だった」ということが少なくないからです。

貧血は、もちろんお母さんの体にも負担をかけることになります。動悸、息切れ、めまい、頭痛、倦怠感などといった症状が現れ、体力が必要となる出産後に思うように体が動かないということもあり得ます。
逆にそれほど自覚症状がないうちに貧血が進行するケースもあるので、こちらも十分な注意が必要です。

葉酸の摂取時期はいつからいつまで?

命が芽生えたばかりの妊娠初期、4週目にはすでに赤ちゃんの細胞分裂は活発化しています。そして、先天性の異常は妊娠直後から妊娠10週にかけて、特に妊娠7週未満の時期に最も多く発生します。つまり、産婦人科で妊娠を確認してから葉酸を摂り始めたのでは遅い、ということになるのです。
また、葉酸を摂取し始めたからといって、リスクの低減に即効性が期待できるというものでもありません。

厚生労働省では妊娠する1ヶ月前には葉酸を摂取し始めることを勧めています。要するに妊婦さんでなくても妊活中なら葉酸を摂取しましょう、ということなんですね。事実、アメリカやカナダ、ノルウェーなどは、妊娠が可能な年齢の女性全てに葉酸を多く含む食品やサプリメントの摂取を勧めています。

では、葉酸はいつまで摂り続ければよいのでしょうか?
母乳の元となる良質な血液の生成には葉酸が欠かせないことから、今後妊娠の予定がない方でも、少なくとも授乳中は葉酸を摂取し続けたほうが良いと言えるでしょう。

葉酸の必要量は?

厚生労働省は、成人男女が1日に必要とする葉酸の量を200μg(0.2mg)、推奨量を240μg、上限量を1,000μgとしています。葉酸が含まれる食材は先にご紹介したとおり比較的食卓で馴染み深いものが多いことから、1日200μgであれば通常の食事を摂っていて大きく不足することはありません。しかし、妊娠を計画している女性、妊娠の可能性のある女性、妊娠期の女性、授乳期の女性は下記のようにさらに多くの葉酸を摂ることが勧められています。

★必要量(推奨量)
妊娠期  370μg(440μg)
授乳期  280μg(340μg)
妊娠を計画している女性 400μg

※葉酸は飲酒やピル、アスピリン、抗てんかん剤の服用で欠乏しやすくなるとされています。

ちなみに具体的な数値等はありませんが、妊娠を目指すなら、女性だけでなく男性も葉酸を積極的に摂取したほうが成功しやすいというデータもあるようです。

具体的に、どのくらい野菜を食べればいい?

この推奨量の数値は、どんな野菜をどの程度食べれば満たすことができるのでしょうか?

例えば葉酸を多く含む野菜の代表、ほうれん草には生100g中に210μgの葉酸が含まれています。ほうれん草100gはだいたい2分の1把に当たりますから、推奨量を摂ろうとするなら毎日1把のほうれん草を食べなければなりません。

「1日1把ならなんとか食べられそう」

そういう方もいらっしゃるでしょうが、ここにちょっとした落とし穴があります。葉酸は熱に弱く、茹でたら約半分にまでその量が減少してしまうのです。つまり、ほうれん草のおひたしなら、毎日2把ずつ食べなければ推奨される数字には届かないということになってしまいます。

では他の野菜、ブロッコリーではどうでしょう。ブロッコリー100gには120μgの葉酸が含まれています。こちらも食べるのには加熱しますので、毎日2株ほど食べなければならない計算になります。

ただでさえ体調が不安定になる妊娠期。毎日コンスタントにこれだけの野菜を食べるのは、やはり難しいと言わざるを得ないのではないでしょうか。

そこでおすすめしたいのが青汁、というわけなのです。

葉酸補給にどんな青汁を選んだら良い?

妊娠中・授乳中に飲むのであれば、葉酸の分量のみならず、原材料の安全性や添加物の有無、カフェインの有無などが気になるところです。

まずは筆者がこれまで試した青汁の中から、栄養表示に葉酸が記載されているものをご紹介します。括弧内は各青汁1杯あたりに含まれる葉酸の量です。

調べた中では「えがおの青汁満菜」に葉酸が多く含まれていることがわかりました。

えがおの青汁満菜に関しては原材料が全て国産ですし、大麦若葉、長命草などを始めとしたほとんどの原材料が有機栽培で育てられており、安全性は確かです。
一点、緑茶や抹茶が使用されていることからカフェインが含まれているのが気になりましたが、えがおさんに直接伺ったところ、1杯あたりわずか5mgとのこと。コーヒー1杯のカフェインの量は約60mg、紅茶1杯は約30mgということを考えると、それほど問題のない量だと言えるのではないでしょうか。

また、葉酸の具体的な数値は不明ながら、国産野菜100%、農薬・添加物不使用、カフェインゼロの「サンスター粉末青汁」も妊婦さんにとって安心できる青汁だと言えるでしょう。

青汁を飲んで葉酸の取りすぎにはならない?

葉酸を過剰に摂取すると、過敏症として蕁麻疹、発熱、痒み、呼吸障害などを起こすことがあります。また、悪性貧血が見つかりにくくなったり抗癌薬の効果を低減させたりすることもあります。

とは言え、葉酸の摂取量の1日の上限は1,000μg。普段の食事に加えて青汁を何杯も飲むのなら話は別ですが、規定量を守って飲む限り、過剰摂取になることはまず考えられません。これは青汁だけではなく、葉酸のサプリメントに関しても同じことが言えます。たとえ少々上回ったとしても、尿として排出されてしまいますのでそれほど心配はないでしょう。

妊娠中・授乳中の青汁、どう飲む?

葉酸の補給には、もちろんサプリメントを利用するのも効果的です。ただ、青汁なら葉酸のほかにも、妊娠中に必要とされる他の栄養素もふんだんに摂取することができます。例えば、他のビタミンや鉄分、カルシウム。妊娠中に起こりがちな便秘を解消してくれる食物繊維も青汁には豊富に含まれています。

ただ逆に、葉酸のみの摂取が目的であるのなら、青汁はあまり効率の良くない方法だとも言えます。あくまでも青汁は、食事での不足分をバランス良く補うものと考えるべきでしょう。

妊娠中や授乳中はとてもデリケートな時期。普段なら別段問題のない食べ物であってもアレルギーを起こしてしまったり、余り食が進まなかったりということもあります。
青汁を飲む際にもまずは少量から様子を見ながら始め、無理のない範囲で飲むようにしてください。

少しでも不安な点があったら、かかりつけのお医者様に相談してくださいね。

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