青汁を飲み過ぎると起きる症状

青汁を飲み過ぎると起きる症状
野菜成分がたっぷり摂れて健康にも美容にもいいこと尽くめのように思える青汁。でも何ごとも程度問題で、あまりに飲み過ぎては体に悪い影響を及ぼしかねません。
では実際に青汁を飲み過ぎるとどんなことが起こると考えられるのでしょうか?

青汁の飲み過ぎで栄養過多になる!?

青汁はあくまでも野菜であって薬ではないため、メーカーが勧める量を超えて飲んだからといって重大な副作用が起こるわけではありません。しかし青汁は栄養価が高いだけに、あまりにたくさん飲み過ぎると栄養成分の過剰摂取となり、なんらかの症状を引き起こす可能性があります。

特に問題を起こしやすいのは食物繊維の過剰摂取。このほか、ビタミンやミネラルの過剰症を起こす可能性もあります。ビタミンやミネラルといえば、問題になるのは大抵は偏食などによる欠乏症なのですが、実は摂り過ぎても問題になるケースがあるんですね。

過剰な摂取によるリスクが心配されるビタミン、ミネラルに関しては、厚生労働省による「日本人の栄養所要量」の中で摂取の上限が発表されています。具体的には次の栄養素に上限(耐容上限量)が定められています。

【ビタミン】
ビタミンA・ビタミンD・ビタミンE・ナイアシン・ビタミンB6・葉酸

【ミネラル】
カルシウム・マグネシウム・リン・鉄・亜鉛・銅・マンガン・ヨウ素・セレン・モリブデン

このほか、「日本人の栄養所要量」の中で上限は定められていませんが、過剰に摂取すれば健康リスクが起こり得る栄養素にビタミンK、ナトリウム(塩分)、カリウムなどが考えられます。

これらの栄養素を過剰摂取することでどんなことが起こりうるのか、次の項でご紹介します。

青汁の飲み過ぎで起こりうる症状

食物繊維過多による下痢

青汁には食物繊維が豊富に含まれています。そのため、便秘がちの方には便通を良くする効果が期待できるのですが、飲み過ぎればお腹が緩くなったり痛くなったりということが起こってきます。特に普段から胃腸が不安定な状態になりやすい方は、青汁を飲み過ぎないように注意しましょう。

青汁で下痢になりやすい方の場合、冷たい水や牛乳に溶かして飲むことがお腹を刺激する原因になっている場合もあります。常温もしくは少し温めたものに溶かすなどの工夫も有効です。

ビタミン・ミネラル過剰症

1日の耐容上限量が設定されている栄養素の中から青汁に多く含まれているものをご紹介します。水溶性ビタミンであるビタミンC、ビタミンB1、B2などは、たとえ過剰摂取したとしても尿となって体外に排出されるため、上限を気にする必要はありません。しかしビタミンAやビタミンEなどといった脂溶性ビタミンは体内に蓄積されるため、摂取量には注意する必要があります。

掲載している上限量はいずれも成人の1日あたりの量(年齢により変動のあるものは※印をつけて30~49歳の数値を記載)。この数字を何度か超えて摂取したからといって必ず健康障害が起こるわけではないものの、生活習慣病などを引き起こさないためにも、日々この上限値に接近することはできるだけ回避した方がいいとされています。

通常、青汁の飲用だけで耐容上限量を超えることはほとんど考えられませんが、他にサプリメントなどを常用している場合には注意が必要です。参考にしてください。

・ビタミンA
耐容上限量:男性・女性ともに2,700μg
過剰症:脱毛、肌の乾燥、口唇炎、頭痛、関節痛、食欲不振、吐き気など

・ビタミンE
耐容上限量:男性900mg※/女性700mg※
過剰症:頭痛、吐き気、倦怠感、下痢、筋力低下など
ワルファリンなど抗凝固薬の服用者は出血が見られることも。

・ビタミンB6
耐容上限量:男性60mg※/女性45mg※
過剰症:皮膚炎、神経障害、下肢の痛み、麻痺、歩行困難など

・葉酸(ビタミンB9/ビタミンM、プテロイルグルタミン酸)
耐容上限量:男性・女性ともに1,000μg
過剰症:発熱、蕁麻疹、呼吸障害、吐き気、むくみなど
ビタミンB12の欠乏を隠すため、貧血の診断が遅れるケースも。

・ビタミンK
耐容上限量:現在は設定なし(以前は男性・女性ともに30,000μg)
過剰症:溶血性貧血、核黄疸など。ごくまれに高ビリルビン血症
ワルファリンを服用している方は250μg以内に制限を。連日摂取は不可。

・ナトリウム
目標量食塩相当量:男性8.0g未満※/女性7.0g未満※
過剰症:高血圧、胃癌、鼻咽頭癌、高ナトリウム血症など

・カルシウム
耐容上限量:男性・女性ともに2,500mg
過剰症:尿路結石、高カルシウム血症、マグネシウム欠乏症、他のミネラルの吸収阻害、便秘など

・マグネシウム
耐容上限量:男性・女性ともに350mg(食品からの摂取は上限なし)
過剰症:下痢、血圧低下、痙攣、鬱、イライラ、高マグネシウム血症

・カリウム
耐容上限量:設定なし、ただし腎臓病の方は1,500mg以下が目安
過剰症:吐き気、下痢、血圧低下、不整脈、高カリウム血症

・リン
耐容上限量:男性・女性ともに3,000mg
過剰症:カルシウムの吸収阻害、低カルシウム血症、腎不全、腎臓結石

・鉄
耐容上限量:男性55mg※/女性40mg※
過剰症:下痢、便秘、吐き気、皮膚炎、鉄沈着症、肝障害、心不全

・亜鉛
耐容上限量:男性45mg※/女性35mg※
過剰症:頭痛、貧血、吐き気、胃腸炎、免疫力の低下、急性中毒

・銅
耐容上限量:男性・女性ともに10mg
過剰症:吐き気、嘔吐、下痢、貧血、ウィルソン病、パーキンソン病など

シュウ酸による尿路結石

腎臓で作られた石が尿管に下りて来る尿路結石は脇腹から下腹部にかけての位置に激痛を伴う病気。その際の結石の約80%はシュウ酸カルシウム結石(=シュウ酸が体内のカルシウムと結びついてできたもの)であると言われています。

青汁の材料ではほうれん草に多く含まれており、キャベツ、ブロッコリー、小松菜などにも含まれているため、これらの入った青汁を飲む場合にはメーカーが勧める1日の摂取量を超えないようにしてください。

シュウ酸はカルシウムと一緒に摂取すると体内に吸収されにくくなる性質があります。青汁を牛乳やヨーグルトに溶かして飲むのもいい方法です。

カフェイン過剰摂取による中毒

緑茶や抹茶が配合されている青汁にはカフェインが含まれています。青汁のみでカフェインの過剰摂取になるとは考えにくいですが、コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどをよく飲む方は注意してください。カフェイン摂取の上限は1日400mg。妊娠中の方は200mg程度に留めるのが無難です。

ちなみにコーヒー1杯のカフェイン量は約60mg、紅茶や緑茶は30mg程度とされています。お茶の配合量にもよりますが、緑茶入りの青汁のカフェイン量は10mg以下と考えて差し支えないでしょう。

カフェイン中毒の症状としては、胃痛や吐き気、嘔吐、動悸、息切れ、頭痛、緊張感、不安感、不眠など。重症になると痙攣や重度の不整脈、過呼吸、パニック発作、鬱などが現れることがあります。

青汁も”過ぎたるは及ばざるが如し”

野菜不足を効果的に補ってくれる青汁ですが、ほとんどのメーカーが1日1~2杯の摂取を勧めています。ビタミン、ミネラルを始めとした特定の成分の過剰摂取に関しては、通常の摂取量プラスアルファ程度であれば問題ない量なので、安心してお飲みください。

ただし下痢症状に関しては、摂取量を守っていてもお腹が緩くなることがあります。その場合には青汁の量を減らすか、別の青汁に変えるなどの方法をお勧めします。

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